第39話 『スライムエリア』の顛末
✿ 『スライムエリア』の説明と再度ここに来る条件の説明回になります。
細かい設定・説明が苦手な人は 「― ☘」 だけお読みください。
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この話を黙って聞いていた3人娘の思考はバラバラであった。
エヴァはメモを書きながら「う~んう~ん」と自分なりの理解を妄想しており、フリージアは既に飽きてしまい後で聞けばいいと、マーガレットのイエロースライムの名前を考えていた。
一方でマーガレットだけは、ひとりと1匹の会話に耳を傾けている。
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「ひとつ。『スライムエリア』とは何だったのでしょうか。あなたが数日前に来た時にはなかったのでしょ?」
リンデンの会話の折を見て、マーガレットが質問をする。
「あぁ、それはこうです。」
リンデンが自分の分かる範囲で、丁寧にマーガレットと「黒猫」に聞こえるように考察を述べる。
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「まず、場所なのですが『ルートオブセブンスフロート』に繋がる場所がここなのです。なので、ここに『スライムエリア』が生まれます。」
リンデンは黒猫を見ながらそういうが、黒猫は反応しない。気にせず、そのままリンデンは話を進める。
「では、何時生まれるのか。それは単純で『レッドスライム』が生まれるタイミングです。」
そこは、マーガレットも同じ考えだったのだろう。大きく頷いている。
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「恐らく、同じ迷宮から生まれる存在の『きゃっぴー』にも『レッドスライム』が生まれることを本能的に分かっていて、衛星的な配置をとってそれを守る。そんな習慣があるのではないでしょうか。」
「なるほど、単純ですけど理解できますわね。」
マーガレットは、その答えに納得できたようだが、その説明をした当の本人が納得のいかない顔をして、ひとつの質問を「エヴァ」に聞く。
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「逆に、僕が分からないのは、ふたつの『花』魔法の存在なのです。エヴァさん、何故ガジュマルの花を最初にマーガレットさんに? そして『蓮』でしたっけ? あの魔法をスライムに掛けたのですか?」
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「ふぇ? 『もも』に頼まれたからだよー?」
「え?」
「え?」
その単純な回答にリンデンは驚く。
しかし、それは、リンデンの常識にはなかったこと。
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「導きの妖精が頼む?」
「うん。あのときに天へ帰った赤色のスライムとは友達だったみたいだよ? ねー♪もも。」
『ももーあかーすらいむーなかよしー♪ ももーえばーなかよしー♪』
驚くリンデンに意も介さず、エヴァと『もも』は、きゃっきゃとじゃれている。
「これは……?」
と、黒猫の方を見てリンデンは聞くが、黒猫の精霊は何も答えない。
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(今は言えない……『秘密』、そちらに含まれる内容のようですね。)
リンデンは、それ以上このことは聞かなかった。
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終始、リンデンの仮説を聞いていた黒猫は、その可否について何も答えなかった。
欠伸をしながら尻尾を振り、前足で眉を撫で、見るだけでは普通の猫と変わらない自由な猫の行動であったが、耳の角度や時折開ける片目のタイミングから、リンデンは『自分の仮説が合っていた』と確信を持ち、胸を撫でおろしている。
「ぬにょおお!」
黒猫が、そのリンデンの態度を確認してから、急に大きく欠伸をする。
「そろそろ、僕も仕事の時間にょ。手伝わせたいところだけれど、まだ、お前らはひよっこにょ。役にも立たない確定の雑魚にょ。そろそろ帰れにょ。」
雑魚と言われてイラっとしたフリージアを見て、黒猫が震えながら後ずさる。
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「は……初めて迷宮に来たような奴が威嚇をするなにょ! その「イエロースライム」と「『花』魔法のお嬢ちゃん」が居れば、ここにはまた来れるにょ。」
「はぁ? よし、お前、お仕置き確定。」
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「わぁ~。待ってくださいフリージアさん。黒猫の精霊様は「実力を付けてまた来いよ」と言ってくれているのですよぉぉ。」
ゴゴゴゴゴ――と、聞こえてきそうなフリージアの殺気を察し、リンデンが慌てて止めに入る。
「え? ここまた来れるの? また来たいなって思ってたんだ!」
また来ても良い。今の自分では具体的に何が……かは分からないが、エヴァは、改めてここに来る必要があると、薄っすらと感じていて、その言葉が嬉しい。
「ふんにょ! 『スライムエリア』の位置を忘れるなにょ! それと、ここに来れるのは、そこにいる下僕に「僕が宿った」ときだけにょ。」
「うん、分かったよー! 「キジムナーの精霊」さん!」
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「ふぅ。ここでその名前で呼ぶところが……本当に御し難い『花』魔法の少女にょ。
あと……再びここに来れるのは、『今ここに居る4人』だけにょ。だから、今日のことはギルドの奴らに話すくらいは構わないけれど、余り口外しないことをお勧めするにょ。」
「あらぁ。それは暗に……。精霊様、意外とお優しいところが御座いましてね。」
マーガレットが微笑みながら言う。
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「ちっ!にょ。あと……『花』の姉ちゃん。『ルイゼ達』には、《《よろしく伝えて》》おいて欲しいにょ。」
「え? ……あ、うん! わかったよ!」
黒猫の精霊は、少しバツが悪そうにエヴァに彼女の恩人の名前を告げ、それを聞いたエヴァは少し考えるも、『あぁそうか』と納得する!




