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『花』魔法✿のぷち勇者と世界樹☘の迷宮  作者: 左手でクレープ
第1章 ✿特S級新人として
19/132

第19話 踏み出しの輪舞

 ――第2層

 新人から初心者迷宮探索家フローターが多く滞在している「始まりの階層」、そのスタート地点、安全地帯の洞窟。


 ここには、大体100名程度の迷宮探索家フローターが見受けられ、その殆どが、身なりからして、やはり『駆け出し』と呼ばれる者たちであることがわかる。


 そう言った意味では、『お姐さんの着せ替え装備』のエヴァと、見るからに『華がある美しいフォルム』のマーガレットは「異様」であり、また、軽装ながらも『剣に妥協がない』であろう雰囲気を出している小柄な女性フリージアも「特質」した存在であった。


 当然、そんな彼女達は、そこにいる者たちから注目を集めているのではあったのだが、当の本人たちは、そんなことは気にもせず、さて何処から冒険を進めるべきかと、わいのわいのしている。 


― ☘

 とはいえ、洞窟の先にある光が差す込む出入口が、眩しいくらいに『ここが冒険のはじまりだよ!』と自己主張しており、それに気が付いてしまった3人は、兎にも角にも冒険がしたい気持ちに負け、光の差す方へ歩き出す。



❀ ✿ ❀ 


― ☘

『せーのー!』

 3人で手をつなぎ、『一歩』目を同時に踏み出す。



『―――うわぁぁぁぁ!!!』

 そこに現れたのは、見渡す限りの『草原』であり、その広大さに3人は思わず大きな声がでる。



 洞窟は、小高い丘にあり、何処までも続きいているよな緑の世界を見渡し、彼女たちは第2階層の広さに胸がときめく。


「あ! あそこで、戦闘をしているパーティが!」

「まぁ!見てくださいまし! あそこのパーティがなさっているのは、採取でしょうか。」


「本当に人がいっぱいいるねー! でも不思議ー!」

「そうですわね。外から見る世界樹も大きいですけど、この広さはその比ではありませんものね。」


「でも、そこがいい。冒険のし甲斐がある。」


― ☘

 目的は、第3階層まで進むこと。彼女たちには、きっとそれは『遠足』。

 それ以外は、「自由」と言われている3人。

 彼女たちが、すること、したいことは―――。


『やっぱり、まずは、モンスターと戦ってみるしかないよね!』


 であった。


 ✿


 小高い丘を滑るように降りていく。

 概ね平坦となった足元に、軽やかな足取りで大地を蹴る。

 小さな案内人たちも、3つの色を輝かせて、彼女たちの背を追っていく。



「丘から降りるときに、あっちに何かいたのを見たよ!付いてきて。」

 フリージアが先頭を切る。


「わぁ。居たね!」

「おあつらい向きに、3匹のモンスター。」

「あちらは、早速襲ってきそうですわよ!」


 フリージアが見つけたのは、猪の子供のようなモンスター『うりぼん』。

 背中に茶褐色のライン走り、瓜のようなフォルムのモンスター。


― ☘

 その『うりぼん』が、迷宮での最初の戦い。

 うりぼんは、体を毬のように丸めて体当たりをしてくる。



「さて、皆様。お手並み拝見ですわぁ!」

 マーガレットが、うりぼんの体当たりをひらりと躱し、黄色の妖精から弓と矢を取り出し、狙いを定める。


「流石に油断はしないけれど、お手並みが見せれる相手ではないよ?」

 フリージアが抜剣して、剣先を中段に構える。


― ☘

「ありゃ。こいつも……遅い。」

 エヴァが、剣をうりぼんの茶褐色の線に沿って引き、サクリと切る。


――きゅきゅーん。

 と、可愛い断末魔を残し、泡状になりお肉を残し消えるうりぼん。


「おお!いい剣筋。やるねエヴァ。」

 フリージアがそう言いながら剣を振るった?……のであろうか。

 うりぼんが2つに割れ消えていく。


「フリージアすごお! 早すぎて、剣筋が何とか見えたくらい。」


 エヴァのその発言に「ほぉー」という顔をするフリージア。

 剣筋が何とか「見えた」ことに関心を寄せているようだ。



「素晴らしいですわ! あなた方の剣の腕前は凄いです。」

 マーガレットが、微笑みながら歩いてくるが、彼女に体当たりをしてきた「うりぼん」は、既に何処にもいない。


「あれ? マーガレット、何時の間にか倒しちゃったの?」

 エヴァが不思議そうに聞く。


― ☘

「あ。はい。わたしは、狩りを良くしていましたので、弓を射るときは「癖」で気配を成るべく消すことにしておりまして、こっそりと倒しました。」


 ◇


「ひやあああ! みんな凄いんだね!」

 エヴァは、目を丸くしながら2人を見る。


「それはあなたもでしてよ? わたくしとしましては、エヴァさんの『花』魔法が見れずに残念でしたわぁ。」


 マーガレットが残念そうにこちらを見てくるも、流石に相手がなぁ……と頭をかくエヴァであったが、「あ!」と、ひとつの『花』魔法を思い出す。


― ☘

「えっと。大したことない『花』魔法なんだけど……見る?」


 恥ずかしそうに言うエヴァであったが、2人はそんな彼女の恥ずかしさなんて意にも介さない。


「「見る見る! 絶対に見る!!」」

 と、後ろの妖精と一緒に「ふんふん」と鼻息を荒くする。

 


 その光景にエヴァはくすりと笑い、2人と同じチームを組んでいる喜びを、改めて噛み締める。

お読みいただいてありがとうございます^^


宜しければ、コメント、評価等よろしくお願いします。

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