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『花』魔法✿のぷち勇者と世界樹☘の迷宮  作者: 左手でクレープ
第1章 ✿特S級新人として
13/132

第13話 出会いの賛歌(Ⅰ)

 世界樹の迷宮第1階層、セーフティゾーンを活用した広大な一大迷宮探索家フローターアミューズメント通称『マザーツリーの森』。

 その中にある、『マザーツリー(MT)』と呼ばれる旅立ちの大樹―――。迷宮探索家フローターは、そこから迷宮に旅立ち、世界樹の恵みを携え帰還してくる。


 『迷宮ギルド』は、そのマザーツリーのある中央広場に沿った場所にある。


 エヴァは、マザーツリーの森を進み、中央広場に差し掛かるところで、一度足を止める。そして、赤と白の配色が可愛い『御下がりの新品』装備に身を包み、マザーツリーを見つめる。


― ☘

 もう、あの大樹に触れれば、私は迷宮に入れるんだ―――。


 お父さんのもとに……。

 それもあったが、何より夢が叶い始まる冒険の日々に武者震いをする。

 きっと、それは彼女の性分で、冒険に夢を見る少女の本音。


 ✿

― ☘

『|Touch a piece of MT《あのマザーツリーに触れて》.  | I'll have to make《私は新しい人生を》 | another LIFE!!! 《フローターとして》 |As Floater!!《謳歌するのよ!》』


「わぁ!!!」


 マザーツリーに思いを馳せるエヴァは、後ろから行き成り、聞きなれない言葉で叫ぶ声が聞こえ、びっくりする。


「あら、ごめんなさい。 わたくしとしたことが、あの母なる大樹を見ていたら、ついつい、叫んでいましたわ。」


― ☘

 エヴァが声の方を振り向くと、ブロンドの髪が美しく、上品な顔立ちをした気品のある少女が、手を口に当てオホホと笑っている。


 エヴァは、一目見て彼女のその可憐さに、少しの間、目を奪われていたが、我に返り、その少女に言葉を返す。


「そうだよね! 何を叫んだのかチンプンカンプンだったけど、叫びたくなるその気持ち、私わかる!!!」


 あの樹を見て、エヴァも叫びたい気分になったのは同じだ。


「そ……そうですわよね! 叫びたくなりますわよね! あら、あなたその恰好、ひょっとして、迷宮探索家フローターさんかしら?」

 眩いばかりに、少女の表情が明るくなり、嬉しそうにエヴァに聞いてくる。


「うん! 今日から新人としてだけど!」

 えへへ、とエヴァは頭を掻きながら答える。


― ☘

「あら、奇遇ね! わたくしも「今日」からですのよ! あら、それじゃ……?」

「あ!そうかも! 私は『エヴァ』。エヴァ・グリーンウェル!よろしくね!」


 ひょっとしたら、今日会う予定の『初めての仲間』?

 少し照れくさそうに、だけれど嬉しそうに、思いを同調させる。


― ☘

「そうだと宜しいですわね。わたくしは『マーガレット』。マーガレット・パリス・デージーです。よろしく、エヴァさん!」

 

「うん! よろしくマーガレット!」


 ふたりは、笑顔で挨拶を交わし、並んで『迷宮ギルド』のドアを潜る。


 ✿ ❀ ✿

― ☘

 ギルドのカウンターでは、サーシャがひとりの『小さな女の子』を相手していた。

 エヴァとマーガレットは、サーシャの近くの席に腰を下ろす。


(やっぱりだ♪)(やっぱりですわね!)

 目線を笑顔で合わせ、ふたりは軽くハイタッチをする。


― ☘

 何だろうこの感じ―――。 この子とはこの先ずっと一緒な気がする。

 それを、伝えることはないのだろうけれど、確かにお互いがそう思う。


 ✿

― ☘

「エヴァちゃんにマーガレット《《様》》――。あれ? 知り合いなの?」

 女の子を奥の部屋に通し、サーシャが戻てくる。


「ん? 《《さま》》?」

「気にしないで。エヴァさん!」


 そのやり取りを見て、「既に、お友達になったみたいね。なら『様』は控えないとね」とサーシャは、それ以上は何も語らず、ふたりの登録カードを預かり、謎の端末にそれをかざして手続きを済ます。


― ☘

「えーと。 お互い自己紹介はしているようだから、単刀直入に言うね。ふたりには、『特S級新人』として、暫くパーティーを組んで貰うね。」


 予想していた言葉、そうであって欲しいと何故か願った言葉!

 ふたりの、ひまわりが咲くような眩しい笑顔が、咲き誇る。


『『やったー! よろしく!!』ですわ!!』


 広いギルドホールの一角にではあるけれど、少しだけ大きな声が響き渡った――。


― ☘

「ふふふ。始まる前から仲がいいのは良い傾向ね! それともう一人とで『スリーマンセル』を組んで貰うからね。」


 ふたりは、お互いに顔を見合い「あっ!」と閃く。


「先程の、小柄な女性――ですかしら?」

「そう! 紹介するから付いていらっしゃい。」


 サーシャに連れられて、専用のミーティング室に案内される。

― ☘

 そこで、彼女達が出会う。

 『運命』に導かれた、もうひとりの仲間と――。



 ✿ ❀ ✿

― ☘

 一方、ギルドホールの隅から、そのやり取りの一部始終を見ていた者がいた。

 その者の鋭い視線の先には、後ろ姿のエヴァがいる。


 その者は小声でこう呟いた。


― ☘

「あれが、 (スター) 『花』魔法のホルダー……ね。」


お読みいただきましてありがとうございます^^

宜しければ、BM等して頂き、続きを楽しんで頂ければ幸いです。

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