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この話を風呂で考えている時が一番楽しかったです。

作者の夢と理想をたっぷり詰め込みました。

ノーザンデリアに戻り、11月になった頃。

俺はリリアンヌ様に、カイトから貰った学園祭のチケットを渡そうと彼女の部屋を訪れていた。


「リリアンヌ様、実はお渡ししたい物があるのですがいいですか?」

「まぁ、丁度良かった私もなんです」

と、手渡されたのは俺と同じ学園祭のチケットだった。


「アイリスから届きまして、オズモンド様もご一緒に行きましょうね」

(だよな、そうだよな!!)

アイリスちゃんが一時期休学していたので、もしかして貰い忘れてるのかと思っていたけど、そんな事はなかった。

(仕方ない、これはカイトに返すか)


「あれ、オズモンド様はいいのですか?」

「えぇ、よく見たら他の人に渡す物でした」

「…そうですか?実は今年、卒業生として祝辞を頼まれていまして。最初の開会式はそちらにいかないといけませんが、後は自由ですから一緒にスウィーツ巡りをしましょうね」

リリアンヌ様とアイリスちゃんは甘い物に目がない、これは全部まわらされる!!大変な事になると俺は思った。


そして学園祭当日、学園祭は2日間あるが俺達は1日目のみ参加する。


俺とリリアンヌ様は、一緒に講堂に赴きステージの袖で準備をしていた。

そのあと、1人の生徒が挨拶してくれる。

切れ長の目に艶のある黒髪、美しいもそうだが凛々しいという言葉が似合う女子生徒だった。


「女王陛下、王配殿下ご機嫌様。この度は、セントライト学園にお越しくださり誠にありがとうございます。生徒会長を務める3-Aシルビア・ギャランヴェールと申します。」

「まぁ、騎士団のギャランヴェール伯爵の御息女ですか?やはり、騎士の家系の方は凛々しい方が多いのですね」

「その様な事、私達は騎士団ひいてはこの国に仕える身。父からも昔から、女性であろうと胸を張り凛々しく生きろと育てられてきました」


「私もお父様に戦闘部隊、隊長としていつもお世話になっています。お父様はまさに理想の騎士ですし、私も騎士団の一員として尊敬しております」

「誠にありがとうございます。総司令長からその様な言葉がいただけるなんて光栄です。父にも、伝えておきますね」


そのあと、開会式が始まる様で俺達は説明を受ける。

「まず、私が開会式の挨拶と祝辞を述べさせていただきます。そのあと、女王陛下には私が帰ってきた後、入れ替わる様にステージの方へお願いします」

「わかりました」


そうして、生徒会長はステージに向かう、俺とリリアンヌ様はその様子を見ていた。

「やはり素晴らしいですね。ハキハキしていらっしゃいますしあんなにスラスラと話されて、努力されているのが分かります」

「えぇ、本当に」

その後、大きな拍手が上がる。

学園の生徒達から尊敬されているのであろう、彼女のカリスマ性がわかる。


その後、彼女が帰ってきて、リリアンヌ様に声をかける。

「それでは、よろしくお願いします」

「はい」

そう言って、リリアンヌ様はステージに向かう。


しかしそのあと、生徒会長が突然スイッチが切れた様に端の方でしゃがみこんでしまった。

(もしかして、体調でも悪いのか!?)

俺はすぐ彼女に駆け寄る、すると彼女は


「はぁ、緊張した」

(…え!?)

「なんだよ、皆して私が生徒会長に相応しいとか言って。自分がやりたくないだけでしょ、私だってやりたくないもん」

(!!!)


俺はこの様子を見て、ある事を思い出した。

そう、彼女の父もお酒の席でこんな風になっているのを何度も見ているからだ。

娘ならまだしも、いい歳した親父がこんなんなので面倒臭いと周りから言われている。

親子って似るもんなんだなと思いながら、

(こういう時は、そっとしておくのが一番だ)

そう思い、リリアンヌ様を待っていた。


そのあと開会式も終わり、アイリスちゃんのクラスである1-Bの教室へ向かう。

教室ではL字型に机が並べられ、その上には小分けされたお菓子が並んでいた。

教室の表にも、「世界のお菓子」と飾り付けされている。

それを見た、リリアンヌ様が目を輝かせていた。


「まぁ!!こんなにたくさん、どうしましょう何を食べようかしら!?」

と小さな買い物かごを持ち、買う気マンマンのリリアンヌ様がお菓子を見ている。

(これは絶対、時間がかかるぞ!!)


そう思っていると、アイリスちゃんが声をかけてくれる。

可愛いらしいパティシエールの様な格好をしていた。

「お義兄様は、他にも周られるのですか?」

「いや、とりあえずアイリスちゃんのクラスを見ようと思って」

そのあと、ある事を思い出す。


「そうだ!!アイリスちゃんの学園に、カイト・ソラジマって言う生徒がいないかな?」

その言葉に、アイリスちゃんは目を見開く。


「何で、お義兄様がカイト先輩を知っているんですか!?」

「実はな、ほら俺がレコンキスタに帰った事があっただろう?その帰りに、オンバ通りで彼が落とし物をしている事に気づいて、慌てて渡しに行ったんだ。それでそのあと、なんやかんやあって、学園祭のチケットを貰ったんだ。でも、アイリスちゃんと被るから返そうと思って」


「へぇ、カイト先輩もおっちょこちょいな所があるんですね。先輩でしたら、2-Bの教室か外に屋台があるので、そちらに行っているかもしれませんね。もしよかったら、お姉様は私が見ていますし、すぐ行ってきたらどうですか?」

「確かにそうだな、ありがとうアイリスちゃん」


そのあと、教室のドアが大きな音を立てて開けられる。

元気良く出てきたのは、ショートカットで小麦色の肌をした、笑うと八重歯の見える女の子だった。

「やっほー、アイリス!!遊びにきたぞ!!」

「リッカどうしたの!?こんな所に」

「だって先輩に、差し入れ持っていこうと思って」


「アイリスちゃんの友達?」

「ま、まぁ隣のクラスで1-Aのリッカ・トルソーちゃん」

「でもリッカ今日は部活ないし、差し入れの意味ないよ」

「そんな事言って、抜け駆けするつもりだな!!僕は、陸上をやっているからな速さなら負けない!!一番じゃなきゃダメなんだ!!」

その、言葉にアイリスちゃんは呆れている。


「お義兄様、早くここから出た方がいいですよ。リッカはアホだから、お義兄様にもアホが移ってしまいます」

「あぁ、ありがとう。それじゃあ、行ってくる」

俺は、苦笑いしながら教室を出てカイトを探しにいった。

2-Bにもいなかったので、外に行く。

その時、この様な声が聞こえてきた。


「お願いです。お金ならいくらでも出しますから、こんな事やめて下さい!!」

「あはは、流石はハーバー家のお嬢さんお金なら腐る程あるよな!!」

と男女の声が聞こえてきた。

これは放って置けない、その場所に行くと女の子が男性に囲まれていた。


俺は男の肩を叩き、怒鳴る様にこう言った。

「お前ら何をしてるんだ!!女性に対してその様な行動、許される事じゃないぞ!!」

肩を叩かれた男は、「あ?、誰だお前」と言っているが、グループの1人が俺の事を知っていたようで、コソコソと2人に話すと青ざめた顔をして逃げていった。


残された女の子は怯えているが、怪我も無さそうなのでよかった。

学園祭と言う事もあって、出し物の勧誘をしていたのかウェイトレスの格好をしている。

俺が近づき「大丈夫?」と声をかけるが、

「ひぃ!!」とさらに怖がり、涙を流して縮こまってしまった。

(さっき、ハーバー家とか言ってたよなもしかして…)

俺は、彼女から何歩か下がり、そのあとハンカチをだす。


「もしかして、男性が怖い?」

その言葉に、彼女はコクコクと頷く。

「ごめんなさい、カイトちゃんが一緒にいる時は大丈夫だったのに」

そう言ってハンカチを受け取り涙を拭いてくれる。

そのあと、落ち着いたのか立ち上がって会話をする。


「俺の考えがあっているなら、シルク・ハーバーさんで合ってるかな?」

そう言われた彼女は恐怖に駆られたような表情をしている、彼女の立場なら無理もない。

「落ち着いて聞いてくれ、俺はオズモンド・ノーザンデリアこの国の王配だ」

それを聞いた彼女は、何とか落ち着いてくれた。


「王配殿下ですか?」

「あぁ、勿論」

「申し訳ありません名乗りもせず、私3-Cのシルク・ハーバーと申します」

と答えてくれる。


シルク・ハーバーとある業界では有名人だ、それは嫌な意味での話だ。

ハーバー家は貿易業と造船業を営む、ノーザンデリアの三本指に入る大富豪の商家だ。

彼女は当主である父と国民的舞台女優との間に生まれた1人娘だ。

母に似た、鮮やかな淡いピンクの髪と恵まれた容姿は一目みれば誰だとわかるものだ。


そのため犯罪者から目の敵にされ、人質として身代金を得る為の餌にされた。

彼女は最低でも5回以上誘拐され、その度にすぐ解放される。

これは彼女の両親が、一刻でも早く娘を解放し連れ戻してあげたいという親心だろう。

どんな高額な請求にも当主は答えてきた。

しかし、それが犯罪者にはいい鴨となりどんどんエスカレートしている。

彼女が男性恐怖症なのは、捕まった犯罪者グループに男性が多いのに由来しているのだろう。


「もし、よろしければ私の騎士団も近くにいますので、護衛を付けさせる事もできますし。学園の方にも警備を強化する様にと言っておきます。」

「そんなことまで、本当にありがとうございます」

「リリアンヌ様も来校されてますから、強化するのは当然の事です。後で貴方のお父様にも、この様な事があったと報告してもよろしいですか?」

「えぇ、私からも父に言っておきます」


そのあと学園の方に報告して、彼女の護衛も騎士団に任せて、俺は再びカイトを探しに行った。






Ep11の①を読んでいただきありがとうございました。

アイリスちゃんを含めて、名前が出たキャラは攻略対象の女の子です。

現時点では、

3年生 シルビア&シルク

1年生 アイリス&リッカ

後半は2年生と隠しキャラが登場します。

詳しい詳細は完結後に解説としてまとめたいと思いますのでよろしくお願いします。

次はEp11「学園祭」②をお送りします。次でEp11は終わりとなります。

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