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冴えない王配に女王陛下の好感度がわかるようになりました  作者: きつねうどん
Ep7 思い出の夏
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夏季休暇初日、俺とリリアンヌ様は馬車に乗り東部のリゾート地ソフィア海岸を目指していた。


「今年は、アイリスもいませんし2人きりになってしまいましたね」

「そっ、そうですね」

(最初から、その事を聞いてくるのか)

アイリスちゃんと話をしてから平常心を保つ事が出来ず、馬車の中でも出来るだけ、リリアンヌ様と話さない様に心掛けていた。


しかし、王都からソフィア海岸までは6時間もかかる為、それはそれで気まずい雰囲気になってしまった。皆で休憩を挟みながら午後3時頃別荘に着いた。

丘の上に白い平屋の建物があり、周りにはヤシの木が植えられている。

俺達は、その王族が利用している別荘へ入った。


「やっと着きましたね、リリアンヌ様」

「えぇ、6時間は疲れますね」

そう言って2人で、別荘のリビングにあるソファーにドカッと座る。

窓を見ると、コバルトブルーの海が見える。


「でも、この海を見ると疲れも吹き飛びますね」

「えぇ、でも流石に疲れたので。明日、海に行きましょうか?」

「7日間はこちらにいますし海は逃げませんから、泳ぎたい時に泳ぎましょう」

「えぇ、そうですね」

そう言って初日は終了した。旅行でもそうだが初日と最終日は移動で使うので、こんな物だろう。


そして、2日目の朝、寝室で目を覚ました俺はある事に気づく。

「あれ、リリアンヌ様がいない。どこに行ったんだ?」

家の中にもいないので、服を着替え外にある庭へ向かった。

そうすると、リリアンヌ様はゆっくりと歩き庭に植えられている花を見ており、どうやら朝の散歩をしているようだった。


「おはようございます、リリアンヌ様。別荘の中にも、いらっしゃらないので心配しましたよ」

「そうだったのですか、ごめんなさい、心配かけてしまって」

「何を見ていたのですか?」

「植えられている花の様子を見ていたのです。別荘の管理人もこちらへは来ないので、花が枯れてないか心配してしまって」


「確かに、庭師も半年に一度ですからね。どうですか、花の様子は?」

「病気にもなっていないので大丈夫なのですが、一つだけ…」

と言ってある植木鉢を見ている。

俺はリリアンヌ様が見ている方へ目を向ける。

その植木鉢は一つを除き全て枯れてしまっていた。


「枯れてますね…」

「えぇ、何の花なのかはわかりませんが、日当たりが悪かったのかもしれませんし、栄養が足りなかったのかもしれませんね」

「でも、一つだけ蕾の状態ですし、もうすぐ咲くんじゃないでしょうか?」

俺はそう言って、枯れてない花を違う植木鉢に移すことにした。


「オズモンド様も過保護ですね」

「なんか目が離せなくて、よし!」

「何の花が咲くのでしょうね、楽しみです」

「でしたら、そのまま王宮に持って帰ってはどうでしょうか?私が、責任持ってお世話しますし」

「オズモンド様がそうおっしゃるなら、大丈夫だと思います」

その後、植木鉢を日当たりの良い場所に置き、朝食を摂ったあと約束通り海へ行く事にした。


砂浜にレジャーシートとパラソルを置き、海を眺める。

「別荘で見るよりも近くで見る方が、より美しく見えますね」

「そうですね、透明度もよくわかりますし。早く海へ入りたいです」


そう言ってリリアンヌ様は空気の入っていない、ペタンコの浮き輪を広げている。

「リリアンヌ様、私がやりましょうか?」

「いえ、今年はなんだか膨らませそうな気がするのです」

そう、リリアンヌ様は泳げないので浮き輪を持ってきている。

泳げないけど、海には入りたい。そんな、複雑な乙女心を持っている方なのだ。


「そう言って何時も、空気入れに頼っているでしょう。そういえば、持ってくるのを忘れてしまいましたね」

「えぇ、だから自分でやっているのです」

そう言って空気の入り口に口を当て、膨らまそうとしている。

しかし、肺活量がないのか少ししか膨らまない。

顔が赤くなるまで頑張っていたが、諦めてしまった。


「次、私がやりますよ。いいですね」

と俺が言うと、落ち込みながらも頷いてくれる。

同じように膨らませると、リリアンヌ様よりも直ぐ膨らんでいく半分ぐらい空気が入った所である事に気づいた。

(あれ、これ間接キスじゃないか!!)

そう思った俺は、すぐさま口を入り口からなずし、「ゴホッ、ゴホッ」とむせてしまった。


「大丈夫ですか!?オズモンド様」

そう言って、心配そうにリリアンヌ様が近づいてくる。

「すみません、むせてしまって」

「オズモンド様でも難しいなら、私が代わりにやりましょう。今なら、膨らませそうな気がするのです」

「空気入れ、空気入れを持ってきましょう!!」

そう言って、すぐさま別荘から空気入れを持ってきて浮き輪を膨らませた。


「では、海に入りましょうか?」

と言ってリリアンヌ様はワンピースのボタンを開け、脱ぎ始める。

「ちょ、ちょっと何やっているんですかこんな所で!!」

「おかしかったですか?」

そんな事を言うリリアンヌ様を見ると、ワンピースの下に水着を着ているようだった。

「いえ、何もおかしくないです」

(凄いドキドキしたぞ、俺)


ワンピースを脱ぐと白い水着が露わになる。

「ど、どうでしょうかオズモンド様?今年は、カトレアと相談して新しいものを購入したのですが?」

(リリアンヌ様が眩しすぎて直視できない!!というか、いつもより露出が多くないか!?)

そう、リリアンヌ様が着ている水着は上下に別れていて、お腹が見えているし背中も見えてしまう。

かろうじて下は、フリルのように段になったスカートを履いているが、俺には刺激が強すぎる。


「と、とてもお似合いだと思います」

「そうですか、貴方に喜んでもらえたなら嬉しいです」

その後、「ピロリン♪」と音が鳴った。

(今更だけど、リリアンヌ様は自分で着てて恥ずかしくないのか!?)

そんな事を思いながらも、俺とリリアンヌ様は海へ入る。


「このぐらいでしたら足も着きますし、ここで大丈夫ですか?」

「はい」

そう言ってリリアンヌ様は、浮き輪を使いプカプカと浮いていた。

俺も、ひと泳ぎした後リリアンヌ様と一緒に別荘へ帰った。

その後、別荘でゆっくり過ごし2日目を終えた。





Ep7の②を読んで頂きありがとうございました。

ギャルゲーの世界ですから、花火も浮き輪も水着もあるんだよ。浴衣は忘れてました、ごめんなさい許して。

次はEp7「思い出の夏」③をお送りします。次がEp7の最後です。

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