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くしゃみ10連発のおかげで  作者: 植松マヤ
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知りたくなかった

大きなベットで静かな寝息を立てる彼女の側に行き、具合を見る。


汗で額にへばりついたの髪をそっと避けてやると、苦しそうだった彼女の表情が幾分か和らいだ。


無防備すぎるその顔に思わず笑いが漏れた。


と、彼女の口がゆっくり開いた。

起こしてしまったかと思ったが、それは杞憂だったようで、

「…………いよちゃん、いかないで」

そんな小さい呟きだけが聞こえた。



あからさまにこの世界では存在しない名前だった。

どうして彼女がその名前を発したのか、その意味を理解するのにそう時間は要らず、その瞬間ストンと自分の表情が消えるのが分かった。


まさか、でも………そうか、それなら辻褄は合う。


……彼女も同じ(転生者)なら。


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