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くしゃみ10連発のおかげで  作者: 植松マヤ
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犯人

はい、どうも、朝がやって来ました。

お外が眩しいです。

今日は一日中晴れるようです。

そして私の心は雨模様です。


「はぁー、夢オチないかぁー」

寝て起きても『マリンschool』への当選は消えていなかった。

机の上にあった当落結果の用紙をもう一度見てため息を吐いた。


「くっ! こんなものっ!!」

ぺいっと床に放り投げる。

ヒラヒラと床に着地した紙に少し満足し、ベットに再び横になる。


「ふぁーあ、二度寝しよう」

朝の六時とかちょっと早く起きすぎた。


****


「やっちまった」

はぁー……とため息を吐きながら屋敷の庭を徘徊する。


あと一、二時間だけ寝ようと思ってたら六時間寝ちったよ。

おかげでもう昼の十二時だよ。

途中リリィが起こしに来た気配はしたんだけど、瞼が上がらなかった。

ごめん、リリィ。


さて、午前中はどうしようかなぁー。

暇だ。

そうだ、『マリンschool』の応募用紙をお父様に渡した犯人を探しに行くかな。


でも、気をつけなきゃならないのは、二時からお城に行かねばならないということだ。

約束しちゃったからね。

時間ねぇな。

まぁいや。


**


「あ! ノンさんー!!」

門に向かって歩いていると向かい側から何時ぞやの、ソフィアの家に遊びに行った時に待っていてくれた馬車を操る、ちょっと強面のお兄さん、ノンさんが馬を引いて歩く姿を見つけた。


「あっ、こんにちは」

律儀に帽子を脱ぎ、腰を曲げてお辞儀する。


「こんにちはー! 丁度良かった、探してたんだ」

「私をですか?」

不思議そうに首を傾げるノンさん。

あ、癒し。


「お父様宛の手紙とか運んでくる仕事ってノンさんがしてる?」

「え? あ、はい、やらせてもらっています」

「今年の秋頃何か変わったことあったりした?」


「『変わったこと』、ですか?」

うーん……と腕を組み唸る。

「『変わったこと』は思い出せませんが、秋頃のある日、手紙を仕分けしていますと、旦那様宛の手紙の中に、お嬢様からの手紙が入っていたことが印象に残ってますね」


わざわざ外のポストから旦那様宛に手紙を出すなんてさすがお嬢様です。


そう言ってくしゃりと笑うノンさんに「え、それ褒めてる?」と思わずツッコみたくなった。


ちなみに言っておくが私は、お父様宛に手紙なんて出したことなんてない。



癒しの笑顔を見せてくれたノンさんにお礼を言って私は門に向かって再び歩きはじめた。


**


「あ! お嬢様!! どうなさりましたか?」

門に行くと、二人の門番さんが驚いた顔で声を掛けてきた。


「今日、シウォルさんいる?」

「きてますよ!」

「今は多分休憩室の方にいると思いますよ、昼休憩なんで」

「ありがとー!」


良かった今日来てた。

休憩室っていったら、あの門近くにある緑の屋根のとこだよね。


休憩室の扉を開け中に入る。

あ、ノックすんの忘れた。


「お疲れー」

「お疲れ様ー」

「あ、お疲れ様ですー」

「お疲れ様です……ってお嬢様!?」

昼ご飯を食べている人達に挨拶されそれに応えて私も近くの人に挨拶すると、二度見された。


「どもどもー」

「いやいや、呑気に挨拶してる場合じゃないですからっ!」

「ど、どうしたんですか!? こんな所に」

あ、ちょ、ご飯粒飛ばさないで。

「いやー、シウォルさん探しててさー、ここに居るって聞いてきたんだ」


「あ、そういうことでしたか。

えっとシウォルならあっちで一人でご飯食べてると思いますよ?」

「あいつワイワイしてんのあんまり好きじゃないんっすよ」

アハハと笑いながら教えてくれた。


そんな彼らにお礼を言ってさっそくシウォルさんの元へ向かった。


「シウォルさん、ここいい?」

「えっ、お嬢様!? あ、はいっ、どうぞ!」

シウォルさんの向かい側に腰を下ろした。


「え、どうなさったんですか?」

「んー、ズバリ聞かれるのと遠回しに聞かれるのどっちがいい?」

「はい?」

ポカーンとながら私の顔を見た。

ま、そうなるわな。

「なんですかそれ? えと、じゃあズバリで」


「ん、早速聞くね? シウォルさんでしょ? 私のフリして『マリンschool』の応募用紙お父様に出したの」

シウォルさんの顔が強ばった。


「……どうして、ですか?」

手に持っていたお箸をお皿の上に置きそう聞いた。

「ノンさんの証言と、あと勘?」

ヘヘッと笑う。

〜おまけ劇場〜ティナ&シウォル(in取調室)


テ『犯人はオメェなのは分かってんだよっ! さっさと吐きな!』

(ダンッ)

シ『……』

テ『はぁ……こんな手は出来れば使いたくなかったがやむを得ん。

クリス! あれを』

(写真を手渡す)

テ『ご苦労』

シ『こ、これは……!!』

テ『そう、ソフィアのレアショットだ。

どうだ欲しいだろ? 欲しいだろぉ?』

シ『!!』

テ『吐けばこの写真くれてやる。

さあ、さあ!!』

シ『く……!!』


**


テ『ね、これ誰得なの?』

シ『そうですね……敢えて言うなら作者得ですかね?』

テ『あぁ、ね』


ちゃんちゃん。

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