そんな馬鹿な
「待って待って待って!! 待って!?」
ってことは、ってことはよ、私着実に破滅エンドに向かってるくね!?
え、やだやだやだ。
私まだ死にとーない!!
ってか、え、何で!?
私応募してないよ!?
何で何で!?
誰かが意図して私からのように装って応募用紙をお父様に渡したとしか思えない。
「とか言いながら実は犯人分かってたりするんだよねぇー」
まだ仮説だけど。
あの後、叫んだ私を見て「そんなに喜ぶなんて! やはり、本当は『マリンschool』に行きたかったのですね!!」
と嬉しそうに語るリリィに適当に相槌を打ち『もう遅いから』と理由をつけ部屋から追い出した後、私はその場に蹲っていた。
リリィがおかしい、絶叫した令嬢を見て喜んでいるに結びつくのはおかしい。
ってそうじゃなくって! どうしたら破滅エンド回避できる?
今のところ接触してる攻略対象はウィルだけ。
すっごい今更だけど、ウィルと距離をとる?
でもなぁー、明日お城に行く約束しちゃったし……(帰り際しっかり約束させられた)
いやっ、まぁやろうと思えば避けれるよ?
でもさ、何か嫌なんだよね。
嫌いでもない相手を自分の保身の為に避けるのはさ。
だからウィルを避けるのはパス。
だとしたら他に方法は……。
「うぁー!! わっかんねぇー!」
え、何で? 何で何も思い付かないの!? 私ぃ!!
ここで何も思い付かなかったら私、確実に
海の藻屑いきだよ!?
ほら! なんかあるでしょ!? なんかさぁ!!
そう自分に問いただしてもいい案が出てくる訳がなくて、ハァ……とため息を吐きながら天井を仰いだ。
「取り敢えず、ヒロインちゃんと仲良くしておいたら大丈夫かな?」
ポロリと零した言葉に「そうか!」とガバッと立ち上がった。
ティナ=シーナはヒロインちゃんをイジメまくったから海の藻屑になった。
じゃあ逆にヒロインちゃんをイジメず、仲良くしてヒロインちゃんが惚れたっぽい攻略対象と結ばれるようにお膳立てすればいいんじゃ!?
きたきたー!!
きっとこれなら海の藻屑いきを回避できる!!
っていうかアレだな、今日お父様とお母様がチェス勝って本当に良かった。
これで負けてたら破滅エンドのフラグ立ってたわ。
「はぁ……早いとこゲームの記憶思い出さないとなぁー……」
きっと『マリンschool』に通い始めればゲームの本編も同じく始まる。
本編が始まればイベントが発生し始めるだろう。
そのイベントには、きっとティナ=シーナも深く関わっていく。
イベントがいつどこで起こるか分かるに越したことはない。
「あ、ちょっと待って」
もし、もしもよ? ヒロインちゃんが私と同じく前世の記憶持ちだったら……?
やっば!! その路線は考えてなかったわ。
え、どうしようどうしよう。
頭を抱えながら部屋をフラフラと徘徊する。
「そーなったらヤッパ近付かないのが一番かな?」
でもよ? 仮にその前世持ちのヒロインちゃんがすんごい意地悪なヤツで私何もしてないのに『シーナ様に腕切られた』とか言ったら?
私完全に終わるじゃんー!!
ってか、自分で言っといてなんだけど、腕切るのはさすがに嫉妬に狂ったとしても私やんないよ?
完全殺す気じゃん、それ。
ってか、そんなことはどうでもよくって。
「あぁー!! どうしよぅぅー!」
何か今まで『ま、大丈夫でしょ』って楽観してた分が今一気に来た感じ。
一つ解決したと思えば違う所から出てくる。
モグラ叩きかよっ!!
モグラのくせに生意気な。
「はぁ……もうしんどい」
ソファーにへにゃんと横たわる。
え? 行儀が悪い?
ソファーの上で胡座をかくよりよっぽど乙女でしょ?
「取り敢えず、ヒロインちゃんとウィル以外の王子様達とは極力関わんない方向で!
さ! 今日はもう遅いし寝るべ寝るべ!
はい、お休みー」
お願いします、明日ちゃんと考えるからもう夢の世界に行かせて下さい。
言い訳がましくそう心の中で呟き私はお先真っ暗な未来を考えぬようにしながらフカフカのベットの中に身を沈めた。
あぁ、問題が山積みだ。
あーした天気になぁーあれ




