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塩キャラメル。

「カメサルはあるか?」

「カメと猿?ケーキの上に乗せる砂糖菓子のこと?」

「いや、そうじゃないんだ。えーと、そう!マカロンだ。」

「カメと猿のマカロン?」

「いや、そうじゃない。」

入院中のじいちゃんがなぞなぞのような電話をしてきた。今度は誰と友達になったんだか。マカロンにデコペンでカメとサルの絵を描くくらいはするけど。何を作れと言うんだ。

「彩ちゃんっていう、高校生の女の子と友達になってなあ。もうすぐ退院だからお祝いをしてあげたいんだ。カメサルとかいう味のが好きらしいんだ。」

カメ、サル?カメ、…サレ?サレ?カラメルサレ?

「もしかしてカラメル・サレ?」

「おお!そうだ!それだ。」

カラメル・サレ。つまり塩キャラメル。今回は友達になった高校生の女の子に塩キャラメルのマカロンをお祝いに贈りたいってことか。

「何個くらい?」

「たくさん大きめの箱にしてくれ。」

「それなら20個入りか30個入りだね。しかし全部その味だと飽きると思うぜ?」

「じゃあ30個の箱にしてくれ。カメサレを中心にして、何かほかの味のも一緒に入れてくれるか?それは任せる。」

「あいよ。毎度あり。近いうちに届けに行くよ。」

電話を切ってから小さなノートにカメとサルの絵を簡単に描いてみる。ついでにカメとサルでも描いてやろう。デコペンでちょいちょいっと描いてわかるような、簡略したデザインにしないとな。


塩キャラメル。俺も好きなんだよな。出始めの頃に感動したものだ。

塩ナントカってのが出回るようになった頃、キッチンのカウンターに何気なく置いてあった塩キャラメル。あの100円くらいで10粒くらいのがスティック状に包まれているアレ。キャラメルが好きな俺は思わず一つ口に入れてみたら、まったりとした甘さとバターの風味、しかし今までのキャラメルとどこか違っていて…。その違いを解明しようと味わっているうちに口からストンと喉の奥に消えていって、もう一つ、またもう一つ、と食べているうちに残りが一個。そこへお袋が帰ってきてハッとした。やべー。

「あれ?ここにあったキャラメル知らない?」

やっぱりお袋のMyおやつだったようだ。とにかく謝っておこう。

「おいしくて思わず食べちゃった。ごめん…。」

おずおずと小さくなった包みを見せる。

「あらあら。まあ、いいよ。また買ってくるしさ。」

その後、もっと食べたくてコンビニに走った俺は、同じ物を見つけ、思わず10個も買ってしまった。

「あのう。さっきのお詫びです。」

「え?ありがとう。急にいなくなったと思ったら。却ってごめんね。そんなにたくさん買ってきたの?胸焼けするよ?」

10個買ったうちの1個をお袋に差し出すとケラケラと笑われた。

塩キャラメルというと、あのときの止まらなくなるほどの感動とお袋の笑い声を思い出すものである。


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