↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
43/52

きんつば。

先日のスイートポテトを食べてから、芋のきんつばのことをふと思い出した。

ある程度の年齢まで、きんつばと言えば芋だと思い込んでいた。というのは、お袋がよく作ってくれたからだ。幼稚園の行事に芋掘りがあったのだが、俺と陽菜は同時、芋があまり好きではなく、お袋が消費に困って作ったのが始まりだった。

何故だか芋掘りの芋は毎回、紫芋だったので、出来上がったきんつばは見事な紫色のものだった。お袋が作るきんつばはシナモンが利いていて、芋は苦手でもこれだけは気に入って、芋掘りの時期が楽しみになったのを覚えている。そのうちに芋掘りの時だけでは足りずに普段も作ってもらうようになった。普通のサツマイモでも良かったのかもしれないが、あの見事な紫色が好きだったのでいつも紫芋で作って欲しいとリクエストしたものだ。友達が遊びに来たときに出してくれた時は、みんなが「うめえ!お前ん家、こんなの作ってもらえるんだ。いいな~。」と言うなか、山盛りのきんつばの皿があっという間に空っぽになった時は鼻が高かったなあ。まあ実のところ、早く消費するために出してくれていた部分もあったようだが。


普通のきんつばを知ったのはもう少し大きくなった頃、じいちゃんが例の和菓子屋で普通の、つまり小豆のきんつばを買ってきてくれた時だった。きんつばは芋が普通だと思っていただけに衝撃だった。ちょっとカサッとした衣の中から出てきたのが芋ではなく、つぶあんだったからだ。羊羹とはまた違う、あんころ餅ともまた違う。そんな小豆の塊にすっかり虜になって、しばらくきんつばばかり買ってもらっていた。


そうだ。ウチでも作れないだろうか?ケーキ屋らしい、洋風のきんつば。帰ったらさっそく陽菜に相談してみよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。