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永遠の翼 〜変えられない運命に、祝福を〜  作者: 咲良 柚葉
幕間②【TRUSTの日常】

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第一話:過保護な大人たち

仕事が終わり、いつものようにザウルスで帰還した瞬間。妙な(ノイズ)がした──ような気がした。

耳障りなソレは、ほんの一瞬。静かな空間でなければ、聴き逃していただろう。

 

「────?」

「どうした、カグヤ?」


ザウルスを見て首を傾げたカグヤに、ヒスイが問いかける。だが、カグヤの視線はザウルスから動かない。

カグヤの視線の先、カチカチと点滅するザウルス。今までに無い挙動だったが、画面はすぐにいつも通りに戻った。


「⋯ザウルス?」

〈────はい、何でしょうか〉


カグヤの呼び掛けに、ザウルスは何事も無かったかのように応じてくれた。それに一先ず安堵する。

そして誤作動に関しては、特に異常は認識出来ないとの解答。


「特に問題なさそう、行こう」


そう告げるカグヤだが、ヒスイの表情は晴れない。

難しい顔で眉間に皺が寄っている。

ヒスイは心配症だ。カグヤに関することなら尚更。それは過保護とも言う。


「大丈夫だよ!」


安心させるようにそう告げ、未だに渋るヒスイを引きづりつつ、キリュウの元へと転移する。今回はすでに許可をもらっているのでスムーズだ。毎回これでいい気がする。


「────ザウルスの調子が悪い?」


終わったと思っていた話はまだ終わっていなかったらしい。ヒスイは諦めが悪い事をすっかり失念していた。

普段はどちらかと言えばのんびりしているのに、こういう時の行動の速さは何なんだろう。

任務報告をするよりも早く、ヒスイによってキリュウに報告されてしまった。


先程のヒスイと同じく難しい表情になるキリュウに向かって、カグヤは慌てて声をかける。


「すぐに回復しましたし、ザウルスにも異常なしと言われました────」


問題ありません、と続けようとしたカグヤの声は音になる事はなかった。向けられた鋭い視線に言葉が止まる。


「今すぐ開発部に行ってこい」

「でも────」


低く紡がれた言葉には、有無を言わせぬ迫力があった。気圧されつつも、言葉を紡ごうとしたが。


「この後の任務に支障が出たら困るだろう」

「⋯⋯⋯⋯はい」


キリュウの至極真っ当な正論に、反論を封じられる。大人しく従う以外の選択肢は用意されていなかった。


「報告したら行くから、先に行ってろ」


ヒスイにトドメを刺され、大人しく頷く。二人分の圧力では、従うしかない。

今回はこの後すぐにもう一つ任務が入っている。キリュウに報告を終えたら一度調査部に向かう予定だった。だが、その前に開発部に向かうことが確定してしまった。


「迷うなよ」

「迷わないよ!」


そう言ったが、あそこはある意味で迷宮に近い。

迷うことはないだろうが、埋もれることはありそうだった。


二人に背を向けて歩き出しながら、気づかれないようにため息を吐く。


(過保護が増えた⋯)


げんなりしつつ、開発部に向けてトボトボと歩き出す。


ちょっとTRUSTの日常を書いてみようと思います〜。

5話くらいの予定です。

少しだけ、お付き合いいただけると嬉しいです!

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