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11-1それぞれの夏

宿舎から、ミーナはユーリとともに実家へ帰ってきた。

家に帰ると、両親が温かく迎え入れてくれた。家族4人で学校であったことなどを話しながら夕飯を食べた。



夕飯を終えて、ミーナは久しぶりに自分の部屋に戻ってきた。きれいに整頓された部屋を眺めて、なんとなく落ち着く気持ちになる。

ミーナはソファーに腰掛けて、すっかり暗くなった窓の外を見た。



ーー周りの言う事なら気にしなくて良い。勝手に言わせておいたら良いんだ。相手にするだけ無駄だ。



今朝の、呆れた顔をしたギルバートを思い出して、ミーナは暗い気持ちになる。こんなことに悩まされる自分のことを馬鹿らしいと彼に思われただろうか。ミーナは目を伏せて息を吐く。


自分を蝕む過去の悪意を、振り払うことなんかできるのだろうか。ふとした時に蘇る恐ろしい笑い声に、ミーナははっとする。


「(…痩せたら、今よりましになれたら、そうしたら気にならなくなれるのだろうか…)」


ミーナは心の内側から聞こえてくる過去の笑い声を聞きたくなくて耳を塞ぐ。

自分に自信があれば、かつてガーベラがくれていた自己肯定感がまた戻れば、そうしたらギルバートの言うように気にせずにいられるのだろうか。


ミーナは、部屋にある鏡を見つめる。鏡の中の自分が、自信のない顔で不安そうにこちらを見つめ返してくる。


「ミーナ、いいかしら」


扉がノックされて、ミーナは、はあい、と返事をした。扉が開いて部屋に母親が入ってきた。母はミーナの隣に座った。そして、ミーナを見つめると優しく抱きしめた。ミーナは、少し目を丸くした後、母親に抱きしめられたのが嬉しくてくすくすと笑った。


「どうしたの、お母様」

「あなた、またきちんと食べてなかったでしょ」


母はミーナから体を離すと、目をまっすぐに見つめて言った。ミーナは、ダイエットしてるから、と苦笑した。そんなミーナに、もう年頃だものねえ、と苦笑いを返した。


「でもこんなに痩せちゃったら、かえって不健康よ」

「そん…なには痩せてないと思う…」


むしろ今は、普通の人の体型になろうと頑張っている段階なのだけれど、とミーナは苦笑いを漏らす。母はミーナを見つめて優しく笑った。


「こんなに可愛いんだから、そのままでいいのよ」


母は、いつもミーナに言う言葉を、また言ってくれた。両手でミーナの頬を包んで、母は優しい瞳でミーナを見つめる。

そんな優しさに、胸が痛む。ミーナは目を伏せて、うん、としか返せなかった。

母は、そんなミーナを見つめて、また優しく抱きしめる。


「無理に自分に合わないところで生きようとしなくていい。可愛いと言ってくれて、愛してくれる人のところに、あなたはいたらいい」


母がミーナに頬を寄せてそう語りかける。ミーナは少し目を丸くした後、目を伏せる。


「…そんな人、いないと思う」


ミーナはそう力なく笑った。そう言うと、母は、あら、と言うと体を離してミーナの目を見た。


「私もパパもいるじゃない」


やあねえ、と母は笑う。ミーナはそんな母を見つめて涙がにじむ。


「(…なんで私は、こんなに優しい人の言葉すら素直に受け取れなくなっちゃったんだろう…)」


ミーナは目に涙をためて、母に微笑んでみせる。親はただ子どもに優しいだけ。世間は甘くない。そんな言葉が、ミーナに母の愛情を素直に受け取らさせない。


「(…痩せたら、自信がついたら、そうしたら素直になれるだろうか…)」


ミーナはとてつもなく心細くて、母に抱きついた。母は、優しくミーナの頭をなでた。









実家での楽しい夏休みはどんどん過ぎ去った。

毎日母と話をして、編み物をして、本を読んで、そして運動をした。

勉強をするユーリの休憩時間を見計らっては、彼と話をしに行った。

これまでのように甘いものを口にしなくなってしまったミーナに、父親は青ざめたけれど、母に年頃だからとたしなめられると、次第に理解を示すようになった。






「ガーベラとは夏休みのあいだ遊ばないの?」


母の趣味で育てている庭の花壇の手入れをしていたら、一緒に作業をしていた母にそう尋ねられた。ミーナはどきりとしたけれど、予定があわなくて、と誤魔化した。母は、まあ学校で毎日会うものね、と特に気にしない様子だった。


「ギルとは?」

「え?」


ミーナはまた驚いて母の方を見た。母は花に水をやりながら、昔は仲良しだったのに、最近めっきり遊ばないじゃない、と笑った。


ミーナは、学園に入った頃のことを思いだす。クラスは性別で分けられてから、なんとなくお互いの違いを意識するようになった。さらには、ギルバートはすぐに学園内の有名人になってしまい、なんとなく近づきにくくなってしまったのだ。彼のことを好きだという女の子たちもたくさん出てきて、余計に遠い人のように感じていた。

ガーベラが自分のそばにいたときから既に、なんとなく、自分と彼の違いを感じて、引け目があったのかもしれない、とミーナはぼんやり思いだす。やっぱり本当はもとから、そんなに自分のことなんか好きじゃなかったな、と改めて思う。

ミーナは母の方を見て、やだなあ、と苦笑いを漏らす。


「…もう、お互い子どもじゃないから。この年頃の男女が遊んでたら変よ」

「あなたたちは、婚約者同士じゃない。なんにもおかしくないわ」

「……」

「ギルと喧嘩でもしたの?」

「してない…けど…」


ミーナはどう言ったらいいのか、そもそも母にしていい話なのかわからず困惑して、苦笑いを漏らす。


「む、難しいなあ…」

「なによお!婚約者になったから意識してるの?」


やだ、若いわねえ、と母が楽しそうにミーナの方を見る。そういう話でもないけれど、なんとなくミーナは笑って誤魔化した。









そうして、夏の恒例行事である、ミーナの親戚とギルバートの親戚が集まるパーティーが開かれた。

今回はギルバートの家が会場のため、ミーナは家族と馬車に乗って向かった。

パーティー用のドレスを着てめかしこんだものの、ミーナは前ほどわくわくどきどきはしなかった。というより、しないようにした。前のようなことになったら、また落ち込むと思ったからである。


「いつみても大きいなあ」


父が窓の外から見えるコートネイ家の屋敷を眺めながら感嘆のため息を漏らす。ユーリは、本当ですねえ、と微笑む。

馬車の窓から見えるギルバートの家を、ミーナは懐かしい気持ちで見つめる。昔はしょっちゅうこの家に遊びに行っていたし、ギルバートもミーナの家に遊びに来ていた。


ワイアット家とコートネイ家の交流は、お互いの母同士が仲良しだったことから始まった。

ギルバートの母は若くして亡くなってしまったけれど、その縁はまだ続き、とうとう子ども同士が結婚するまでになった。

ミーナは、ギルバートの母の記憶がないけれど、母曰く、常に笑顔で、太陽のように明るい人だったらしい。






コートネイ家に到着して、ミーナたちはパーティーホールへ案内された。ホール内は、豪華な飾りと食事が用意され、心地のいい音楽が流れている。


「(…美味しそう…でも、がまん…)」

「ねえさま、あっちにサラダありましたよ」


ユーリがミーナの腕を引く。ミーナは、ほんと?と言ってユーリに続いて歩いた。すると、目の前に誰かが立ちはだかった。

ミーナが顔を上げて、そこにいた人物を確認した瞬間、えっ、と声を漏らした。  


「ぎ、ギルバート…?」


ミーナは、ギルバートを二度見した。前に会ったときよりもさらに身体が引き締まり、すらりと痩せていたのだ。元より格好いい、というよりは綺麗だと形容されてきた彼が、さらに美しくなっていたのだ。


「(…な、なに?何事?ムキムキになるんじゃなかったの?隣に立ったときに多少の違和感で済むくらいの体型を目指してたけれど、私さらに目標を高くしなくちゃいけないの…?)」

「ギルバート…、なんか変わったね」


ユーリがそう言葉を探しつつもにこやかにギルバートに話しかけた。ギルバートは、ぐっ、と言葉に詰まると、皆まで言うな…!とユーリに牽制した。

ギルバートは咳払いをすると、ミーナの方を見た。ミーナはギルバートと目がぱちりと合う。きれいな緑色の瞳が、少しだけ揺れている。ギルバートは目を一度伏せた後、また咳払いをした。


「ほら行くぞ」


ギルバートはミーナを呼んだ。ミーナは、え?ときょとんとした顔をする。ギルバートは、え、じゃない、と少し眉をひそめて言った。


「俺たちは婚約者同士なんだから、一緒に行動するのが当然だろ」

「(…前は黙って置いていったのに?!)」


ミーナは、ギルバートの考えることがよく分からずにぱちぱちとまばたきを繰り返す。

するとユーリが、ねえさま、と呼んでミーナの手を優しく握った。


「ねえさま、今日の装いとっても素敵です。綺麗です」


にこり、とユーリはミーナに微笑む。ミーナはうれしくて、でも照れくさくて、少しはにかんで、ありがとう、と言った。

ユーリはギルバートを見て、それじゃあ僕はこれで、と言うと、ミーナから手を離してこの場から去った。

ミーナはユーリに手を振ると、ギルバートを見上げた。ギルバートはミーナの方を見て、目を伏せて、そしてまた咳払いをした。


「(…風邪?)」

「…行くぞ」


ギルバートはそう言うと歩き出した。ミーナはその後を追いかけた。











ギルバートと一緒に会場内を回った。親戚たちと挨拶をして、軽く世間話をした。ギルバートが上手く話を回してくれるので、ミーナはそのそばで笑っていたらそれでよかった。


ミーナの側の親戚たちからは、ミーナは綺麗になったわねえ、と褒められた。これは、昔より痩せたからどうとかそういう話ではなく、ただの挨拶のようなものだった。

そしてギルバートに、そう思うわよねえ、と話を振る親戚も多々いた。

それに対してギルバートは、決して、そうですね、とか、本当ですね、などの肯定はせず、ただ社交用の笑顔を返すだけだった。

そんなギルバートを隣で見ながら、そんなに頑なに言わないものだろうか、とミーナは疑問になる。


「(例え思ってなかったとしても、世間話の一環として適当にでも、そうですね、とか言わないものなのかな…)」


ミーナはそんな疑問と不服を抱きながら、また別の人と話すためにギルバートの後ろを歩いた。

ミーナは、夏休み前にあった時よりもさらに綺麗になったギルバートの横顔をこっそり見つめる。


「(…ムキムキになるのはやめて、美意識を高める方に変えたんだろうか…。だから、綺麗とか人を褒めるのも、心にも思ってないことは言いたくないのかな…。自分の美意識が許さない…的な…)」

「あら、ミーナにギルじゃない」


声がして、振り向くとナディアとオリバーがいた。ミーナは、こんにちは、と笑顔で返す。すると、ナディアのお腹が前に会った時よりも膨らんでいることに気がつく。


「わあ、大きいですね…!」


ミーナはナディアのお腹を見つめて感嘆の声をもらす。この中に赤ちゃんがいるなんて、なんだか生命の神秘だ、と感動してしまう。ナディアは、ふふ、と笑いながらお腹を撫でる。


「これでも結構苦しいのにさ、お医者様はまだまだ大きくなるとか言うし、どうなっちゃうんだろって、ちょっとびっくりしてる」


ナディアはそう笑いながら言う。ミーナは、へえ…!と更に驚く。

オリバーはそんなミーナに、ははは、と笑う。


「楽しみだけど、それと同じくらい不安だよ。わからないことだらけでさ」 

「まあ、なるようになるわよ」


ふふ、とナディアが笑うと、俺より肝が座ってるんだから、とオリバーが苦笑いを漏らす。そんな2人を見つめて、ミーナは小さく微笑む。


「ミーナ、なんだかまた綺麗になったわね」


ナディアがそう言って微笑む。ミーナは、ええ?と首をかしげる。


「(…体型的には前の時より少し太いくらいなんだけどな…)そ、そうかな?ありがとう」

「ねえ、ギル」


ナディアがギルバートに同意を求める。ギルバートは、しかし先ほどまでの通り、何も言わずに曖昧な顔で返すだけだった。頑なにお世辞でも頷かないギルバートに、自分はお世辞ですら言いたくない程度なのかと、とうとうミーナは察する。

そんなギルバートに、もう、とナディアが怒る。


「ギル、あなたねえ、素直に言う…、あれ、なんかギル…」


ナディアはギルバートを二度見した。そして、えっ、と声を漏らした。


「なんか…なんか美しくなってない?!」


ナディアの言葉に、オリバーは、そうかあ?とギルバートを見つめる。ギルバートは眉をひそめる。


「…美しいってなんだ?」

「なんか前よりさらに痩せて引き締まって、美しくなってる…」

 

ナディアが、なんで?と不思議そうな顔をする。ギルバートは、なんでと言われても…、と困惑する。


「羨ましいな、俺は前より太っちゃってさ」


ははは、とオリバーはおおらかに笑う。ナディアが、最近よく食べるものね、と笑う。

ミーナはオリバーの言葉に、わかる、食べちゃうよね…、と心の中で謎の共感をした。








ナディアとオリバーと別れた後、ミーナとギルバートは、ミーナの両親と軽く話した。

父親は、ミーナとギルバートが結婚して嬉しい気持ち半分、寂しい気持ち半分、という様子だった。



そして、ギルバートの父親とも話した。相変わらず厳格そうな雰囲気をまとう人で、ミーナはかなり緊張しながら話した。

母から、ギルバートの母は太陽のように明るい人だったと聞いていたけれど、この人とどんな会話をしていたのか、ミーナには想像がつかなかった。



ミーナはギルバートと会場を回りながら、時折遠くにいるナディアの方が気になった。赤ちゃんかわいいんだろうな、とか、抱っこさせてもらえるだろうか、とか、お腹が苦しいといっていたけど大丈夫だろうか、などと考えていた。


「…こっち」


すると突然、ギルバートがそう言ってミーナをバルコニーに連れてきた。外は夕焼け空が広がっていた。ミーナは、外の空気を吸いながら、なんとなく気を張っていたのが緩む心地がした。

ミーナは手すりに手を添えて、夕焼け空を眺める。


「どうしたの?」


ミーナは隣にいるギルバートに尋ねた。ギルバートは、空を見上げながら、別に、とぶっきらぼうに返した。


「(…小さいときはよく、途中から2人で抜け出して遊んだりしていたな)」


ミーナはそんなことを思い出して懐かしくなる。

夏の風がミーナの髪を揺らす。ミーナが静かな空気のなかで深呼吸をしたとき、ギルバートの咳払いが聞こえた。ミーナはギルバートのほうを見上げる。


「…ねえ、風邪引いたんじゃない?」


ミーナは心配そうにギルバートをみつめる。ギルバートは、え、と声をもらす。


「いや、そういうわけでは…」

「本当?大丈夫?」


ミーナはそう尋ねる。ギルバートは、言葉に詰まると、なんともない、と返すとまた外を見た。ミーナはその横顔を見つめる。その綺麗な横顔に胸が高鳴るけれど、自分の置かれた状況を考えると苦しくなってミーナは目を伏せた。


「(…お世辞ですら綺麗だといいたくない見た目…)」


期待なんかしないで来たつもりでも、結局傷ついてしまう自分に悲しくなる。


「…そろそろ戻ろうか」


ミーナはそう言うと、扉の方へ歩き出した。


「待って、」


すると、急にギルバートに呼び止められた。驚きながら立ち止まろうとした時に、ヒールを履いた足が上手く止まれずに、身体がバランスを崩した。

あっ、と思った瞬間、ギルバートが手を伸ばして、ミーナの体を抱きとめた。ミーナはギルバートの胸に顔を埋め、彼の身体に自分が収まっている状況に目を丸くする。


「(…細いと、思ってたけど…)」


ミーナはギルバートに抱きしめられながら、自分より大きくてしっかりした体のギルバートに驚く。この人は男の人なんだと改めて思うとなんだか急に緊張した。

ミーナは気恥ずかしいこの場を誤魔化したくて、ご、ごめんね、と笑いながらギルバートから離れようとした。しかし、ギルバートはミーナの背中に手を回したまま離れようとしない。


「…ギルバート?」


ミーナがそう恐る恐る声をかけると、ギルバートは、はっと息を呑んだ。


「…ごめん」


ギルバートはそう静かに言うと、ゆっくりミーナの肩をつかんで、体を離した。向かい合うギルバートは、ミーナの肩から手を滑らせて、ゆっくり彼女の手に触れた。そして、彼女の両手を、自分の両手でそれぞれ包んだ。ミーナは、自分の手より大きな彼の手を見つめる。


「…昔はよく、手をつないだね」


ミーナはふいにそんなことを言った。ギルバートは、えっ、と声をもらす。いつの日からかギルバートが、男は無闇に女性に触らないんだ、と言い出すようになってからは手をつないだりはしなくなった。そんなことを思い出してミーナは小さく笑う。

その頃に手を握った感触と、今との違いに、胸が優しく締め付けられる。自分よりも小さかった手が、今は自分を包むほど大きい。


「大きくなったね、ギルバート」


ミーナはギルバートを見上げてそう微笑む。昔は同じくらいの身長だったのに、いつの間にか見上げるほどになっていた。

誰にも笑われないでいられたあの頃は、同じ目線でいられたのに。いつの間にか彼は、自分から遠い存在になってしまっていた。


私たち、本当に結婚するの?そんなこと、本当にいいの?私なんかで。私はね、周りに散々言われて、それに屈してる。本当にいいの?こんな私なんかと、こんな…


口から出かけた言葉が詰まる。こんな自虐を優しいギルバートに言っても困らせるだけ。そればかりか、周りをそれまで気にしないでいられる彼に言っても、また呆れられるだけかもしれない。あの夏休み直前の、ギルバートの呆れたため息を思い出して背筋が凍る。


ギルバートはミーナを見つめて少し目を見開いた後、目を伏せた。そして、つないだ手に少しだけ力を込めた。


「…君は…」


ギルバートはミーナの目を見た。夕焼けに染まるギルバートは一度口を閉じた後、また目を伏せた。


「…大人になったな」


ギルバートはそう言って小さく眉をひそめた。ミーナはそんなギルバートに少し首を傾げたあと、まだお互い両手を繋いでいた事に気がついて、ごめんね、と言うと彼の手から離れた。


「もう転ばないから。ごめんね、いつまでも鈍臭くて」


ミーナは彼の、男なら女性に無闇に触らない、という信条を思い出して謝る。ギルバートは、いや…、と小さく返す。


「戻ろうか」


ミーナはそうギルバートに話し掛けた。ギルバートは、少し黙ったあと、そうだな、と返した。








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