22-SP49 東雲恵の魔界探訪DE 頭文字と、プレイヤーと
そして、私たちが海上に出て、今度は最初の町を目指すがてら二日目に…リューネが泣きそうな顔で手招きすることになった。
「どうしたのよ?」
「…上の貴族様の命令で…。ポテチ工場を売却するので、いくらで売ったらいいか、打診して欲しい…との話よ。」
「「え!?」
「どうしてぇ?」
「財務大臣のシェリーネ家から…ポテチ工場を売って欲しいと、これこそ我が家が持つべきものだって事になったらしいのよ、で思い出したのよ、ポテトチップスってchipsなのよね。」
「「あ!」」
頭を打つぐらいくだらない話だが、どうも例の”貴族の機嫌を損ねる”が発動したみたいだ。
「で、うちの大本しては、ポテトの販売とかができるから、いいらしいのよね。但しいくらで…ていう儲けの値はこっちがデータ持ってるから、交渉できないんだって。」
「でもひどくなぁい?私たちの物をぉ、勝手にぃ、売るなんてぇ。」
貴族が横暴とはいえ、これはえぐい、確かに援助してもらってはいるので文句は言えないが、新機軸の儲かりそうな商売を始めたら、その日に貴族に買収なんてこれはこれで・・・あ…。
「もしかして…。」
「ミリアからのメールだと、その疑いを言っていたわ、ポテチを知っている奴がいて、儲かると告げ口した奴がいる、」
そう、プレイヤーがいるのを全然忘れてた。そうだ、ポテチなんてわかりやすい儲けの種じゃないか。それを見逃さなかったって事か。
「どうする?」
「ついでに儲けの2割の特許料と、建築費用と工場用地で交渉するつもりだけど?」
「特許ですね。」
よく異世界ファンタジーには特許関連の話があるが、その辺は実は結構きつい上に”誤魔化し”が多い。その為、特許を機能させるにはある程度強い組織力が欲しい。特に”国王令”クラスのだ。ただ、この世界にそれがあるのかわからない。
「でもいいのかよ、横取り悔しいだろ?」
操舵士のお姉さんが返してくる。
「普通に考えればね、ただ…今後を考えればこれでいいのよ、私たちは枠を失わず、儲け2割がもらえるのよ。それでよくない?」
リューネは静かに答える、この目は知っている、怒り狂っているときの目だ。思いっきり喧嘩売られたもんね。これ。
「確かに、」
「そうなると、新商品を考えないといけないわ。これでつぶれた商品も多いからね。」
「どういう事?」
「チーズ関連もcheeseだから、Cが関わるわ。」
「そうだよねぇ…。」
チーズもダメか。工場立ったら買収されかねない。ゲームらしい速攻建築だからこそ生まれる、速攻買収劇だ。当然買収打診される、
「となると、この…交易とか、航路を広げないと、買収されないか…か…。」
「開発品にその規制があったら困るよぉ。」
装備にはそれの…。
「装備品ってネーミングはどうなってるの?」
「うーん、確か、大丈夫だと思う、第一、私たちが作って、私たちが使うだけならいいじゃん。
「まあねぇ…。」
みんな、なんか要領を得ない顔をしているが、そんなに…貴族が怖いとは思うけどね。




