24-夏SP3 夏はやっぱり 企画書を出すと言われてビビる僕
僕の雑貨店に来ると、エナリシアさんは周囲を見渡すと、直立不動だった。
「楽にしていいよ。ここは雑貨店NEO。僕の店だよ」
「…雑貨店ですか…勇者専用ですか?」
「そのつもりはないんだけど、めったに人が来ないね。」
「少しお待ちください。お茶、お持ちします。」
「そこ座って。」
僕は椅子を引くと、なぜかエナリシアさんが一礼してから座る。礼儀?なの?
「私を指名してお呼びとか、何の御用でしょうか?」
「あなたの見識を貸していただきたいのです。」
奥から戻ってきたハーリスさんが、麦茶とわらび餅を持って来ていた。
「これは…。」
「はい。できれば。話を聞いた上で…。」
僕たちは暇だという事と状況説明を一時間ほどした。熱弁を振るった…はずだ。
「ふむ、確かに…それは知識が欲しいですね。」
「馬鹿にしないの?」
「上司が馬鹿な事を言って、三日前に急にパラセーリングと高級ホテルを取るためにコンサルタント会社に謝るよりはましな案件です。」
なんか、外見と合わない辛辣さを感じる。
「でもいいの無い?」
「確かに、豪華船舶も良いのですが…アクティビティなしだと三日で飽きるのもわかります。」
「乗ったことあるの?」
「いえ、知人が接待を受けて乗ったそうですが…三日で降りました。」
何これ、全然つながらない。接待を受けた?
「ある程度の開示…良いですか?」
「…ギルドの片ですので、開示は最低限度にしていただければ。」
エナリシアさんは先ほどと違う感じで一礼をする。
「この方は柴崎さんと言い、元官僚の片で、こういう接待を受けたことがあると聞いてよい夏休みの案が出してもらえると思って、ナオに紹介しました。」
ん?柴崎さん?
「こちらを。」
エナリシアさんが懐から取り出したのは名刺だった。そこには”勇者の従者、千鳥万花幹部 柴崎エナリシア”と書かれていた。
「休暇というか、そう言うのは、結構書類で上がるんです。それも非常にありえん金のつけ方をした馬鹿どもが多くて。」
「えっと、夏休みの提言だよ?」
目が明後日に飛んだので、流石に怖くなってきた。元官僚さん。凄い人がいるね。
「は、はい。で、夏休みですよね。どこまでの物が欲しいかわかりませんが…今までやったことのあるもののリストをいただきたいです。手書きの簡易的な物で構いません。それが今後の指針にもなります。メモでも構いません。それを見て、企画書を上げて来ます。」
「え?企画書?」
今回はお姉ちゃんもリューネさんも南さんもいない予定の夏の一日だ。そんな仰々しくなくていいんだけど。
「ダンマスであらせられると聞いて…かなりの贅沢をしたでしょうから私の提言でいいのならという事で。」




