24-夏SP2 夏はやっぱり 商店が夏を焦点に依頼する
僕たちが向かったのは、最近はハムも始めたイーハ商会だった。建物は中堅程度だが、量販型の安い革防具とか、最近はオーダーメイド家具の販売も行っている総合商社だ。
「へいらっしゃい。」
そこの番頭に立つのは僕より年下そうな中学生ぐらいの少年。やり手の商人でこのイーハ商会の番頭をしている”ジャン”だ。鑑定も済ませてアリ、なんと転生異世界人でもある。その為勇者相手でも話が早いと評判で量産品の安い防具系統なら国内随一の商会だ。その少年が入り口のレジカウンター内部にいた。
「どう?調子は?」
「変わんねえ。ぼちぼちって言ってやりたいが…ぼちぼちでもないな、安全マージン論が増えてきて冒険者の数が減ってきたんだ。例の奴隷祭りで…奴隷落ちした冒険者を見て冒険者の数が減ったんだ。その中には結構有名どころも多かったからな。それで、一時期は減ったんだ。」
その減った収益を支えたのが…放浪勇者でもある大下君の従者、レイロード嬢の家具差し替え依頼である。貴族の家の内部をなめし革で作った高級ソファーなどを配置して、その良さを知った周囲の貴族がイーハ商会に依頼。それに即応したのがイーハ商会だ。その時の話だと、あのダンジョンの町…以外にまだ産業都市、首都などいろいろあったらしい。
「でもな、あのお嬢ちゃんのおかげで、助かったんだよ。まあ、職人共は喜んでたよ。んで、何の用だ?」
「エナリシアさんを出していただけますか?少し相談したいことが?」
「いいぜ。待ってな。」
ジャン少年が立ち上がると、階段を上がっていった。
「どういう事?」
「はい。先ほどの件で出てきたエナリシア嬢は…勇者の従者であるのですが・・。」
「…来たけど。」
すぐに降りてきたのは、地球換算10歳ほどに見える少女だ。胸も無ければどうも女児と言っていい外見だ。
「個室に…それとも…こちらに来ていただけませんか?」
「…そっちに向かう、ここはどこにいても交渉不味い?」
なんか警戒感多い子だな。
「こっちはやっておく、行ってこい。勇者関連だろ?」
「…すまないジャン。行ってくる。」
この子に何があるって言うんだ?




