25-35 GGM 放置ゲーの裏は開拓ストラテジー
それから三日ほど、例の靴を履いて移動、背負われたままなのは楽なのだが・・・実際あのスニーカーがはけない上に吐けたとして、子供の足はどう見ても歩きの旅には不利だ。そうしてついたのは…。
「ここは?」
「はい、元モガトリの町・・・でした。」
そう、街道を三日ほど行ったある、獣道が重なる地点・・・焼けたような痕跡で荒らされた…ほどほどに広い街だ。但し壁は半壊し、各所に焼け焦げた跡があり、建物は崩壊・・・
「ひどい…。」
「どうです?ここは?」
「やってみる…。」
始めて…パンドラ牧場を起動する…用地の設定だ。広さは自由だ…なんとなくあの大きな二階建ての跡地を範囲にした…
『…シーケンスデータ確認…用地内建材確認。建材整頓開始。』
そう言う、声が聞こえるとともに屋敷は消滅し・・・そこには看板が出来ていた。
『私、エミル。君は新しい牧場経営者ね?やっと来てくれた。早速一つ建物を建ててもらうわ。この看板にある…この紐で範囲を指定してね。』
全員はいきなりの事に全員が、驚いている、俺もさ。そして俺の中のエミルも驚いている、こんな事になるとは思わなかったからだ。
「えみる?」
「訳が分からない。ただこの紐で、建築の最初。最初の建物を建てて欲しいらしい。」
「…どこにする?」
「とりあえず、全員敷地から離れて。とりあえずここでいいか…。適当に紐の大きさがちょっと小さめだが、紐には4本の杭がつけられている、これが範囲だろう。
『事務所を建築します。よろしいですか?』
「…あ…。」
そう、パンドラ牧場のゲームでは最初に事務所に行き、パンドラモンスターを受け取る。また、卵ガチャもここだ。メニュー画面は事務所で行っていた。
「建てます。」
『…必要時間…0秒、建築完了。』
…どう見てもこれ・・・開拓ストラテジー系だわ。
「あ!?」
全員が驚くのもわかる。いきなり杭から白い壁が出ると同時に、壁が消滅して…そこには2階建ての建物が…。ついでに2階は裏手から入るようにできてる、昔のバラック小屋だ。
「え…ええ?」
そしていつの間にか…事務所が出来ていた。と言っても見かけは昔住んでいた雑貨屋をほうふつとさせる…普通の扉付きの家だ。
「は、入ってみる?」
「あ、ああ・・。」
「大丈夫なの?」
「分からない、只スキルで出来てはいたんだ。大丈夫だと思うよ。」
入ってみると…そこには…カウンターと…は?三つの卵?楕円形の何かが置かれている、
『早速、お客さんが来た様ね。初めてのお客様に卵を出して、渡そうね。この部屋に入った人がパンドラモンスターを持っていない時に限りこの卵に触れられるの。このほかのパンモン関連施設もすべて、このモンスターが無いと触れないから、ここで必ずモンスターを渡してね。』
うん。まず俺の中のエミルが驚いている、確かに父親が初心者というか、近所の子供用にいくつかのモンスターの卵を買い取り、販売していた。がこんなふうになってはいない。
「ここは、大丈夫なのか?」
「…普通の家?」
「だよな…。」
「まず、どうも、この三つの卵から一つを選んでください。」
ちょっと待って、カウンタには、台が設置してあり、高いカウンターに、顔を出して業務ができるっぽい。そこに行くと、”ヘルプ書”と書かれた本がある、これが説明書だろう。…そしていつの間にか、看板は消えていた。
「説明はあるのか、第一これはなんだ?」
「パンドラ牧場は…私が知っている限り”魔物を使って魔物のみを倒す”というその為の人間に従うモンスター。パンドラモンスターを育てる施設です。このパンドラモンスターはいろいろ役に立ちます。ただ…対魔物専用で”人間”を傷つけることはできません。」
なんか、ガンバさんの顔色が悪い、
「そんなのがあるのか?」
「魔物の話は聞いてますけどねぇ…。」
「あのゴブリンとか言う奴対策の動物?」
「はい、そう聞いてます。そしてこの施設を使うためにはこの卵を一つ選ぶ必要があります。確かこの卵だと。赤が”蛍火の精”、緑が”歩く花”、青が”水猫”だった気がします。」
ちょっとやって…エミルちゃんの記憶だよりだが、これを父親がスターターに選んだのは人気がないからだ。それでいて惜しい能力持ち。モンスターを倒す以外に明りの役に立つけなげな蛍火の精、歩く花は憶病だけど匂いや花の種類次第で最強。水猫はペットとして人気だが戦闘では役に立ちにくいため、戦闘重視のパンドラ牧場では不人気モンスターだ。ついでにエミルの父親は水猫と歩く草を進化させた、水猫の進化系”B23SHA”、”ドライアド”を持っていた。そして友人の蛍火の精の最上位”マグバグ”の卵から、蛍火の精の卵を定期的に譲ってもらい、それを店に出していた。
「それらに意味はあるのか?」
「最低でもこの施設や、他の施設を使うにはこのモンスターを一体選び…手にする必要があるようです。」
「うーん。」
「私はちょっとこれ読んでますね。」




