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元オッサンの眷属使い  作者: 烏賊紳士
第二章 仲間を増やしつつ修行中です
6/55

第五旅 依頼中想定外の事態になりました

「それではご案内します。二時間くらい歩けば着きますので。」


 エリアンに促され、合わせて歩き出す。

 一応平静に見えるが、オークに捕まり犯される寸前だった訳で大丈夫かと思う。

 まあ村に行けば家族や知り合いが居るんだろうし、そこでケアしてもらえばいいだろ。

 村に着くまでは気晴らしを兼ねてお喋りに付き合ってあげれば少しはマシだろう。


 俺は依頼で村に行っているだけだし、とっとと済まして帰りたいもんだ。

 ただ、元々オーク2体がいたって事だった訳だが、先遣隊だったのか別動隊なのかさっきのも合計3体いたし、普通だったら村に着いたら伝令に走ってもらった方がいいかも。

 ばれずに何とか出来そうなら、1人で処理したいんだが。

 群れが相手でもサーチ使いつつ端から削って行けば、時間を掛ければそう苦労せず全滅させる事は出来る自信は有るし。

 捕まっている人が居なければだけど。

 応援呼ぶ気は実はさらさら無いからね。


 エリアンと話をしつつ、これからの事を考えてみる。


「オークに捕まるとは、大変だったな。」


「あー・・ホントに、女として終わったかと思いました。後で助けられてもオークの子を身籠ってからの可能性も有るかと思ったらもう・・。」


 ものすごく嫌そうな顔をしているエリアンに苦笑で返しながら別の事を考えていた。


 そろそろテイムで移動を頼める狼系や、出来るかわからんけど魔力のパスが繋がるなら飛ばしてそこでサーチとかも出来たら良いなって感じの鳥系も良いと思う。

 良くある話だと、特殊能力のあるスライムなんかも居るかもしれないが、丁度都合良く見つかるとは思えないし巨人系も気にはなる。

 オーガやサイクロプス、トロールと色々居るが、一緒に居るには無理が有るからかテイムで巨人系は余り居ないらしい。

 当然、街には従魔とは言え入れないだろうし。


 先々を考えるとある程度強力な巨人族は威圧にもいいし、生命力防御力共に高く多数相手にするにも言い方は悪いが囮にもちょうどいいから一体は欲しいかな、とは思うが。

 良い武器が有れば一振りで十数人吹っ飛ばしたりも出来るだろう。

 早い内に対多数と言うか対軍隊を想定した方が良いだろうが、テイム出来るモンスターの中で一番多数向けって何だろうかな。

 と、色々考えていたら、遠くにボルク村が見えた。


「道は真っ直ぐな筈だし、あそこがボルク村で合ってる?」


「はい、あそこがボルク村です。」


 遠くに村を見ながらエリアンに今日は何故一人だったのか話を聞いていた。


「エリアンはボルク村で狩人をしてるんだよな?」


「はい、普段はもう一人の前衛の女性と組んで森に入っています。」


「今日は一緒じゃないのか?」


「怪我してまして、村で療養中なんです。」


「そか。・・と言うか、普通に喋ってくれて良いんだけど。まだ成人前の子供に敬語は要らないでしょ。」


「えっ!?成人前?見えませんが・・・そうなんですか?」


「ん~、そこまで不思議そうに言わんでもいいんじゃないか?多少オッサン臭いのは本人だし分かってるよ?」


 何故ここにいるか説明しつつ助けた時の素の感じに戻って貰ったエリアンに案内されていたが、ボルク村に着く前に何かお願いがあるらしい。


「ユウさん、助けてもらって図々しいと思われるかもしれないけど、オークに襲われたことは言わないで貰えないかな?」


「何か事情があるのか?」


「うん。本当なら2人か3人で狩りに行くんだけど、さっき言ったけど本来組んでた前衛の子がちょっと前に怪我したんだ。冬の前に食料にもう少し余裕が欲しいと村長に言われてたんだけど・・。ここ最近狩りの男衆がボク達を見る目が怖くて・・。助っ人を頼めず、無理言って1人で狩りに行ってたんで、出来ればお願いできないかな。」


「ただ、そのままだとその場しのぎで狩りに行かないくらいしか対策が無いと思うけど、どうするんだ?」


「さすがに無理があったとわかるし、オークがいるんじゃ1人じゃ勝てないからね。今日の所は、様子を見ていたらユウさんが狩ってくれたので、その後案内したと言って誤魔化すよ。確認しようは無いし、怪我は直してもらえたのでわかんないしね。で、ユウさんの依頼が終わるまではみんな森には入らない事になるだろうし。終わる頃には、結構いい薬草使ってたし彼女の怪我も治っていると思う。村長達が何もせずホントにヤバそうなら、村を出て冒険者にでもなるよ。」


「わかったよ。これから無理するってわけじゃなさそうだし、それくらいなら構わない。冒険者になるなら、街道に出て東にあるウィッツに来ればまだ当分は・・・半年位は俺もいるから色々手伝うよ。その後は町を出るつもりだから、何時まで居るか保証は出来ないけど。」


「ありがと、ユウさん。」


 話していたらすぐに村に着いた。

 周りを高さ1mくらいの柵で囲われた辺境の村って感じだ。


「先ずは依頼の話があるので、村長の家に案内してくれ。」


「はーい。村の真ん中にあるからすぐわかるよ。」


 中央にある村長宅に案内され、挨拶する。


「おお、ボルク村村長ルーカスと言います。よろしくお願いします。」


「どうも、ウィッツで調査依頼を受けてきたランク2冒険者のユウと言います。今回は基本、調査がメインで状況次第で討伐もしくは援軍を頼むことになるかと。」


 と挨拶しつつ、来る途中の出来事をエリアンの事情を鑑みて少し変えながら報告する。

 年齢に合わずちょっと老けて見られるのはいつもの事なので、侮られたりせず助かると思いながら話を進める。


「そうだったのか。エリアンもご苦労だった。今回は大丈夫だったが、一人で森に入る危険もわかったろう。もう調査の冒険者も来てくれたし、一旦今日明日は森には入らない様にするから。お前は皆にその旨を伝えて来てくれ。」


「無理言ってごめんなさい。何とか村の為に頑張りたかったんだけどね。直ぐにみんなに伝えてくる。」


 謝りながら、皆に伝えるため外に出ていく。


「さて、今日はもうすぐ日が落ちる。夜の森はかなり危険ですし、調査は明日からにしますか?」


「少し時間はあるので、周りの安全確保だけはして置こうかと。」


「そうですか、お願いします。調査には多少時間がかかると思ったので、宿は用意してあります。先ず、ご案内しますね。」


 と、村の入り口近くにあった小さな宿へ案内された。


「宿の主人には話は通してありますので、よろしくお願いします。」


「わかりました。日毎の報告は必要ですか?」


「いえ、目星が付いたらで大丈夫です。」


 愛想は良いが最低限の事のみ伝えて帰って行く村長を見つつ鑑定してみた。

 ____________________________

 ルーカス 人族 男性 50歳

 村長 レベル14

 スキル

 弓術1 統率術3 交渉術1 詐術1

 ____________________________


 鑑定は大体20m位で情報が切れたので、今のところその距離が限界らしい。

 宿に挨拶して、村の奥から森へと入って行く。


 先ず、村に影響ありそうな魔物から狩って行く。

 ゴブリンはやはり何処にでもいるので、2体だけいたオークと一緒に見つけた4匹を狩る。

 基本奇襲で槍で突き、森なので火は使えないから次に使い慣れていて攻撃力のある土魔法で始末していく。

 一時間くらいで、もう近くには脅威は無い感じには出来た。


 物語系だとこういう時にモンスターの巣が有ったり、大量のモンスターの暴走が有ったりイベントの回収するんだろうけど。

 地道にサーチして、テイム出来る魔獣も探す。

 森の更に奥にはもっと強いのが居そうではあるが、今日は時間も無いので諦めた。


 村に帰ってくると、数人の男がへらへらと笑いながら近づいてきた。

 明らかに絡まれそうなので、先にサーチしておく。

 ____________________________


 バーニー 人族 男性 20歳

 戦士 レベル19

 スキル

 剣術2 気配感知1 罠術1


 クレイグ 人族 男性 19歳

 狩人 レベル21

 スキル

 槍術2 弓術3


 ヒュー 人族 男性 20歳

 狩人 レベル15

 スキル

 弓術1 罠術2

 ____________________________


 村の狩人としてなら、まあまあ強いと言って良いレベルだと思う。

 レベルやスキルを見ると一人すでにサボってそうだけど、調子に乗ってそうなのは、見てわかる。


「おいっ!そこのガキ。お前みたいなのが、ギルドで依頼を受けてきた冒険者なのか?」


 やっぱり、先頭の男がいきなり突っかかって来た。

 続けて後ろを歩いていたのが、甲高い声で喧嘩を売ってくる。


「この村には俺達がいるから、お前みたいなのは要らないんだよ。今日だって何も獲物を持ってないし森に入った振りしてるだけなんだろ?」


「ヒューの言う通りだぜ。村長は何故か心配して無いみたいだが、お前みたいなガキを信用なんか出来る訳ないだろ。村長にお前から依頼は無理だったとでも言えよ。俺たちが一緒に行ってやるから、少しくらいならフォローしてやるぜ。」


 ニヤニヤ笑いながらかなり無防備に近付いてくるのを見ていると、不意打ちで攻撃したろうかと思わんではないが抑えて一応最後まで戯言を聞いてやる。


「ガハハハハッ!!そうだな!オレ達に言ってくれれば金を掛けずに狩って来てやったのに、村長は何を考えてんだかな?本人から言ってやれば村長も納得するだろ。なあ、そう思うだろ?小僧。」


「・・何へらへらしてるかは知らないが、行く訳無いだろう。阿呆か。まあ確かにまだ14歳だしガキ扱いもしょうがないとも言えるが、ギルドからの信頼に年齢が関係あるわけないだろ。」


「何をっ!口だけ小僧が、痛い目を見せて自分の実力を解らせてやろうか。3対1のこの状況でそのセリフが出るとは、現状が分かって無いのはどっちだ?」


「ガハハハッ!その通りだな。一々連れて行くのも面倒だし、後は良いようにやっといてやるから、とっとと帰りな。坊主。」


 バーニーとクレイグがどんどん調子に乗っていく。

 面倒になって来たので反論せずに、魔力を練って密度を上げつつ周りに広げていく。

 用意が整った頃には、向こうもこっちが反応しないので手を出そうかっていらだった感じになっていた。


「あ~!?いい加減なんか言えや、ごらぁっ!!」


「さて、イラついて来たしもう面倒なので、口出し出来ない様にさせて貰おうか。『多重属性槍マルチアトリビュートスピア』」


 3人の周りは既に俺の魔力で覆ってあるので、地面からは土の槍を、周りの空間には水の槍と火の槍を計10本生み出すと、向こうは「え・・」とか「マジか。」とか無反応で呆然としてたりとかでかなりオロオロし出している。


「さて、さっきまでごちゃごちゃ言ってたがまだ何か言う事は有るか?それともこの状況から無意味に頑張ってみるか?」


 すると全員が狼狽えてた中バーニーだけが早くに現実を理解した様で、ものすごく嫌そうに顔をしかめた後頭を下げながら口を開いた。


「すまなかった。この通り謝るので許しては貰えないか?」


「こっちに関わって来なければ用は無いよ。そもそも次に何かあった時に、村長が外に依頼を出さなくていいように頑張れば?依頼が終わればもう会うこともないし、ほっといてくれ。」


 状況が早めに分かった分だけちょっと見直したが、面倒くさいのでとっとと終わろうと魔力を操作して魔法を消し宿に向かうと後ろから「チッ!」とか「くそっ!」とか聞こえて来た。




 翌日は朝早くから森に向かう事にして、宿で昼飯を作ってもらいボックスに入れておく。

 村に近づきそうなモンスターを狩りつつ、昨夜宿の主人に聞いて説明してもらった森の奧のガニア山を目指す。

 もしかしたら、山からか、山に沿って東か西から縄張りを追われて流れて来たんじゃないかと。

 実力的にオークでは山に居れば狩り尽されてしまう、と言うか基本人が獲物なので山に登る事は無いだろうと思うし、山沿いに流れて来たのではないかと思うんだけれども。


 山の麓に来る前あたりで、サーチの端に結構デカいモンスターが反応した。

 かなり気配感知にも危険感知にも慣れてきたので、初めてのモンスターでも大きさ位と、危険度も少し解るようになっている。


 ばれない様音を出来るだけ立てないで、近寄って行くと全形が見えてくる。

 木立に隠れて見ると、魔物図鑑で見た魔物でオーガ亜種のレッドオーガだった。

 他のオーガと比べ特に凶暴性が高く、人里に出てくると村の一つ二つくらいなら皆殺しにもできる魔物だったはず。

 ____________________________

 レッドオーガ 魔物 レベル61

 スキル

 こん棒術3 投擲術1 怪力 凶暴化 火耐性3

 ____________________________


 やはりかなりレベルが高い。

 通常ランク5の冒険者パーティーで倒す魔物だが、ここは自分でとっとと狩る。

 確か、牙や爪が武器の素材として使えたはずだし、他にも魔法薬の素材にもなったはずだ。

 いい値段で売れれば、奴隷の購入も考えれるだろう。

 まだ、接近戦にそれ程自信が無いし万が一が有っても何なので、まずは魔法で後ろから先制攻撃。


石槍ストーンスピア


 言葉のイメージを乗せるとより強く魔法を発動出来るのは既に分かっていたので、まだ魔法自体に慣れない間は魔法名だけは唱える事にしている。

 デカいので先に足元から注意を惹き、不意を突き後ろから後頭部を狙って石の槍を打ち込む。

 足には刺さったが、後頭部へ打ち込んだ石の槍が刺さらず砕け散った。


 凶暴化されたら厄介なのでまだ不意を打たれてしゃがみ込み狼狽えているオーガに、何か行動する前に即近づいて衝撃槍に魔力を流し七割くらいの威力で後頭部を撃ち抜く。

 思ったより強力だったらしく、頭部に穴が開いてしまった。

 少し散ってしまった牙など必要な部位を取ってからボックスに仕舞い、食用では無いし残りの皮や魔石は解体できないので血抜きをした後ボックスにしまって置く。


 サーチで調べても、近くにはもうほぼモンスターは居ない様だ。

 縄張り持ちとかは外れに居そうだけど、あまり移動しないなら問題ないし。

 宿で作ってもらった昼飯を食べながら、この後どうするか考える。

 流石にガニア山に登るのは今の実力を考えると非常に不味い。

 話で聞くに麓はまだましらしいが、中腹からはかなりモンスターのレベルが上がり今の俺では自殺行為になってしまうだろう。


 東か西かどっちかに探索へ行くか。

 まあ判断する物も無いし、勘で選ぶか。

 こういう時は前世から何となく利き手側の右へ向かう事にしていたので、右へと向かった。


 テイムするのはある程度強いのがいいが、今のレベルでは下手なのに会うと殺される可能性の方が高いので、ガニア山に入らない様山の方も気にしてみる。

 あまり時間をかけると、村に着くのが遅くなって別の面倒が有るかもしれないので、オートマップで方角を確認しつつ来た時とは別のルートを通って戻ることにした。


「明日はここから先かな。」


 と早い内に仲間が欲しいなあと思いながら独り言を言いつつ、帰り道に村の西側のゴブリン等のモンスターを狩り村へと戻った。

 村長に大体の安全の確認は取れたと報告して、翌日実際どうかを報告出来ると伝え宿に向かった。

 宿屋の主に明日の昼を頼み、お土産として1体だけ狩ったボアを村の食料として渡しておいた。



 昨日渡したボアが良いサイズだったからか宿のオヤジが機嫌が良く、濃い朝飯(焼肉丼)を食ってから豪勢にボアの焼き肉の入った弁当を貰いボックスにしまった後、昨日の続きを始める。

 昨日と同じく村の近くにいる弱めの獣やモンスターはほっときながら、帰りに使ったルートを逆に進んで行く。

 村の安全に関してはもう十分なんだろうけど、今日までは好きにやらしてもらう事にして先を急ぐ。

 それ以上時間をかけると、無理なんじゃないか分からないんじゃないかと増援の提案とかありそうだ。


 そのまま南西に進んで行くと、昨日は居なかったが偵察終わった辺りの200m位先に何かいるのが解った。

 移動して来たのかただ単に休憩中なのか、山の麓に今度は大きな鳥系の魔獣がいた。

 テイムを狙うなら奇襲しない方がいいだろうし、常に鑑定できるかもわからない。

 実際まだ遠く届かないから出来ないけど。


 強敵相手はまだちょっと怖かったが一旦そのまま魔力全開で戦って、自分の実力に何処まで余裕が有るかを確認したい。

 調子に乗って軽く見てやっぱり無理とか言いたくないし、先ずは多少の強敵相手でも戦えると証明して自信を持ちたい。


 そしてある程度近くまで来たらやっと相手が何っぽいかわかった。

 大きな猛禽で特徴的な嘴から見て確かガルーダだったと思う、と分かったところで図鑑を思い出し戦い方を考える。

 一応ではあるが計画を立て、後は全力で突っ込んでいく。


『おおおおおおっ!!』


 雄叫びに力と意思、魔力を込める、お前を屈服させると。

 森で多用している土や石の槍で牽制で足元を狙い、上から狙い、上下に攻撃を散らし飛び立ち難くさせて、衝撃槍を構え波動撃は使わず突き込んでいく。

 するとガルーダもこちらを敵と判断したのか強大な魔力を吹き出しながら翼を振ると、高速で射出された土の槍が魔力の風に押されて狙いが狂って上へ横へと外れていく。


 今のところ空中戦は出来ないので、空に飛ばれる前に倒しておきたい。

 が、このままだと操っている風が厄介で体勢を崩されたり、魔法も影響を受けるのか土や石の槍も逸らされたりで、思っていたより厄介みたいなので逃げられるか手加減無しでやって殺すかの選択になりそうだ。

 元々そんなに余裕は無いけど。

 加速された思考内でどうするか考えつつ、体に直接攻撃するとまた強力な風で逸らされてしまうので、飛び立たれないように翼を狙って水の弾を撃ち飛び立ち難くさせ、槍でチクチクと突いてダメージを重ねていく。


 ただ、何か有るのかやけに攻撃的だし、飛び立つかもという前提で戦っているのに全く飛び立つ様子が無いので、ちょいちょいタイミングがずれ怪我を負っていく。

 痛みには少しは慣れているので戦闘に影響が出そうな場所に怪我した時だけ軽めに治しつつ、不思議だったので攻め手を少し緩めて様子を見てみた。


 足元を気にしているのか有利な空中に何故か飛ばないので、足元を戦いながら見てみると何かのでっかい卵が有る。

 そもそも巣が無いのでガルーダの卵ではなさそうだが、かぎ爪を避け強風を同じ様に風で左右に押しやりながら水魔法で飛び難い様ちょいちょい翼を濡らし、土魔法で槍や弾を撃ちこみ牽制しつつ鑑定を使ってみる。

 ____________________________

 疾風竜の卵 風竜王の子

 レベル ?

 スキル

 早熟 硬化

 ____________________________


 マジか!?

 違うとは思ってたけどガルーダの卵じゃねえっ!?

 何か事情が有って地面に転がってるだけだと思ってたんだけど、どっか竜の巣から盗んできたって事?


 と、ちょっと注意がそれてしまった時こっちに風の弾丸でけん制され、躱しきれず肩に当たって体が浮きかけてしまった。

 仕方なく一旦後ろに飛んで、すぐ間合いを詰める。

 しかし、その少しの間で諦めたのかガルーダが飛び始めそうになっていたのを確認した時、他に物凄く気になることが出来てしまったのでこっちもいろいろ諦める事にした。

 槍と足に魔力を集中しつつ、羽ばたきの風で止まった振りをしてちょっと足を踏ん張る。

 加速を始める前に前からくる風を風魔法で無理矢理散らす為かなり強く風の砲弾を撃ち出し、足に溜めた魔力でガルーダの前に突撃し全力で魔力を絞った波動撃を頭めがけ突き入れた。


『はっっ!!』


 次の瞬間ガルーダの風の防御壁らしき物を吹き飛ばし、頭に三cm位の穴を開けた。

 魔力の衝撃で周りの風が葉っぱと一緒に吹き飛んだ。


 戦闘中完全に出来なかった回復魔法をかけつつ、ガルーダを血抜きしてボックスに仕舞った。

 確かガルーダの血も何かの素材になったはずなので、素材収集用に買って置いた樽にたっぷり水魔法で全部入れといた。


 思っていたよりは怪我もせずに済んだが、最後に食らった風の弾はちょっと油断だったかね。

 骨折まではいかなかったが内出血に広範囲の打撲と、そのまま戦っていたら治さずには勝てなかっただろう。

 制限された中で戦っていたガルーダ相手に、こっちも制限していたとはいえちょっと攻撃を食らい過ぎたかなと先ずは反省。

 今の俺では見え難かった攻撃も有って、危険感知で事無きを得たがもっと修行をしなければと気合を入れ直す。


 心の準備をしてから、ガルーダが居た辺りに行くとやはりでっかい50cm位の卵が有った。

 もう一回鑑定をしてみると

 ____________________________

 疾風竜の卵 風竜王の子

 レベル ?

 スキル

 早熟 硬化

 ____________________________


 やはり間違っていない様だ。

 ガルーダは確か同属性のモンスターを捕食することで、自分の属性を強化する特性を持っていた筈なので、それで竜の巣から盗んで来たんだろうか?

 そもそもこの状態でテイム出来るんだろうか?


 考えだけが先行していくのに気付いたので、先ず魔力で触れてみる事にした。

 卵に触れつつ、魔力を流し卵を覆っていく。

 すると、テイム出来たかは不明だけど流した魔力がすぐ吸収されていくのが解る。

 まだ魔力には少々余裕が有ったので、食ってんのかはわからないけど流し続けてやると卵の様子が変わった。

 中から蹴ってでもいるのか、巣の上にあるわけじゃないのでコロコロと衝撃でいろんな方向に転がって行くのを抱き上げてやる。

 それから30分くらい少しずつ魔力を注いでいたら、内側からの衝撃で卵にヒビが入った。


次回17日0時投稿予定

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