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元オッサンの眷属使い  作者: 烏賊紳士
第二章 仲間を増やしつつ修行中です
5/55

第四旅 冒険者始めました

 町での基本的な事は終わったので、また修行の為と外に向かった。


 途中の屋台で鳥の焼き肉串を間食で食いつつ、ボックスの性能を計る為多めに買って突っ込んでおく。

 すぐ食べる分を食いながら、町の入り口へ行く。

 串焼きを買ってみたけど、この肉もかなり美味い。

 昨日の肉とは違いあっさりしてるし多分鳥だと思うけど、塩と多分スパイスの味付けで良い歯ごたえもあり肉の味も濃い。


 食い終わってから入った時と同じ門に行って、臨時の証とギルドカードを出す。


「よう、冒険者ギルドのカードか。臨時の証の返却で千ソルの返しだ。」


「ありがとう。じゃあちょっと行ってきます。」


「ん、外に行くのか。まあ今カードは確認したし、何の用かは知らんが北の森に行くなら気を付けろよ。」


「ありがとう、気を付けるよ。」


 礼をしてから街道を少し進んだ後、昨日行った森とは反対方向の南へレニの森と言うらしい所へアイテムボックスから槍を出しながら向かっていく。


 サーチを使いつつ森の方へ進むと、半径2百mほどの情報が頭に入って来た。

 まだ街道が近いからか、あまり魔物と魔獣(纏めての時はモンスターと呼称)は居ないみたいだった。


 普通の動物が結構居るみたいなので、確認してサーチ上で分かる様にしながら空き地を探した。

 ちょっと森の中を進んだ場所に、20m四方の開けたところが有ったのでそこでまた槍術の修練を始める。

 ある程度槍術と魔術に慣れるまでは依頼に失敗する可能性もあるし、修行主体で過ごすつもりだ。

 サーチの基本能力を上げないと普段から危ないし、魔力での汎用性をもっと上げないといざという時手が足りないって事になったら困るワケで。


 修行中の一旦休憩の時に、さっき買った串焼きを出してみるとホカホカの焼き立ての状態だった。

 この世界のアイテムボックスは時間経過が無い様だ。


 宿はまず十日宿泊予定なので、出来ればそれまでにレベルを上げて資金も貯めるのが目標だ。

 後、買った図鑑で個々の情報や討伐部位の勉強もしたいし、回復薬系統の薬草知識も少しは欲しい。

 先ずは移動の事も有るが、戦闘時に息切れとかしない様身体強化をメインに鍛えるつもりだ。

 まあ、それは宿やギルドでゆっくり一つ一つやって行こう。




 翌朝、早くに採取系の依頼を受けにギルドへと向かうと、いつもの依頼板には張られたばかりなのかはみ出さんばかりに依頼表が張り付けられていた。

 早くから依頼に出る気なのか2、3のパーティがすでに受付に並び、依頼表の周りにも3人パーティと5人パーティがいて、依頼を選んでいた。

 今いるのは討伐依頼を見ている様だったので、ちょっとズレた所にある採取依頼を確認してみる。

 体力回復薬用のホべミ草や魔力回復薬のミール草、今の俺では受けられないランク4や5の高位の依頼には回復促進薬の素材であるガボの実やフォルン草と、なんだかんだと採取依頼は結構色々あった。

 やはり重要なのかホベミ草の採取はランク1で、魔力回復薬のミール草はランク2で常時依頼となっている。

 まず受付に並んで聞いてみる事に。


「はい、いってらっしゃい。次の人、どうぞ。ああ、昨日の・・ユウさんでしたね。」


「はい、今日はこれをお願いします、マリアさん。後、今度受けるつもりなのでこっちの説明も一緒にお願いします。」


「??ああ、採取依頼ですね。なるほど、ちょっと待って下さいね。ああ、有りました。まず、ホベミ草とミール草の依頼は常に必要ですので、常時依頼ですから受注の必要はありません。そして、これは採取依頼に出る薬草等の図鑑ですね。えーっと、ああこれですね。此処に載っているのがホベミ草ですね。後、隣のページの上にあるのがミール草です。ホベミ草は10束、ミール草は5束で一つの依頼達成となります。これは貸し出ししてはいませんので、見たいならここで確認して見終わったら返して下さい。」


「ありがとうございます。確認が終わったらすぐ返します。」


 頭を下げながら、受付け横にずれて説明を読んでいく。

 ホベミ草はかなり特徴のある草なので分かり易いだろう。

 ミール草は割と似通った草が雑草も毒草も有るらしく、見分け方は魔力感知が有る者には簡単で似通った草の生える中では魔力を含んだ物は他には無いと言う事だった。

 ランクが低い物だけあってホベミ草はレニの森近くに有るあまり危険でない草原に、ミール草は魔力の濃い場所に生えるらしく魔の森近くの草原に森に入らなくともそれぞれあるらしい。

 後は、俺の場合鑑定を使ってやれば時間は掛かるかも知れないが、ある程度は集められるだろう。

 気が付いたら人も増え、更に2パーティ依頼板の辺りに居た。

 横を見たら、そろそろ依頼の受注が終わりそうだったので、終わりを見計らって図鑑を返し外へ向かった。


 外へと出ると武器屋店員のリーンが居たので、挨拶しながら何か新作は無いか聞いてみた。


「おはよう、リーンさん。なんか面白い武器とか入ったりしてない?」


「あらおはよう、ユウさん。ごめんね、流石に昨日の今日では何も無いわよ。」


「そか、残念。じゃあ、今日はこれから採取に行くのでまた今度。」


 物語では良くある話でこういう時に行き成り刀系の武器が有ったりする事が有るんで一応聞いてみたが、実際はそう都合よくはいかないらしい。

 有れば隠れて修行しようかとも思ったんだが。


「はいはい、行ってらっしゃい。早く稼いでうちで良い物を買ってね。」


「ぐさっ!?言葉の武器が痛いけど、頑張ります。」


 クスクス笑う声を後ろから聞きつつ、よろよろする振りをしながら店から離れて行く。

 西側から町を出る為にそちらへと向かうと、俺の後に依頼を受けたのか3人パーティが俺の前を歩いていた。


「おらっ!!あの人達が居なくとも、俺達だってやっとランク5になったんだ。とっととグリーンベア位狩って来るぞ。」


「「おう!」」


 何かやけに気合の入った喧しいパーティだったが、自分でランク5という割には何か自身の無さそうな連中だった。

 まあそれはほっといて、依頼の薬草の形を思い出しながら町の外へと出た。


 先ずはホベミ草を探そうとレニの森手前の草原まで来ると、どう見ても雑草ばかりで特徴のある草はパッと見無さそうだ。

 少しずつ町から離れながら森に余り近付かないで、鑑定の練習がてらそれらしい草を見て行く。

 ____________________________

 エイル草 ビビ草 キーエン

 何処にも生える生命力の強い草花


 ナビ草

 ビビ草に似ている弱い毒のある草

 ____________________________


 うん、雑草っぽいのから色々あるのは良いが、探している物が全然出てこない。

 今の鑑定だと5から10m位の距離で視認していないと出来ないので、はっきり言って全く見つからない。

 三十分一時間と時間が経って行くが、近い所は取り尽されている様だ。

 更に2、3km離れて行くと、ちらほら違う草花があるようで、形や色の違う物が目に付いた。

 ____________________________

 エイル草

 同(短時間で鑑定した際に変化が無ければ同と表示される)


 エイル草

 同


 キクルの実

 ちょっとだけ甘い実


 ホベミ草

 体力回復薬の原料の一つ


 エイル草

 同


 エイル草

 同


 ナビ草

 同


 キクルの実

 同


 ホベミ草

 同

 ____________________________


 ざっと見ていると、目的の物があった。

 ・・・あったは良いが、広く視界内での鑑定を使い過ぎた様で目の奥やこめかみ辺りがズキッと痛む。

 ついでに、今日の内に鑑定の使用に慣れておいた方が良さそうだ。


 意識を絞って一つの物を鑑定し、逆に意識を広げて視界内の物を鑑定する。

 まだ、鑑定の範囲自体が狭く遠くて10m位しか出来ないので、範囲内の物の鑑定は30分かけて何とか慣れて来た。


 ただ、範囲内鑑定は余裕のある時でないと無理という事も分かった。

 1つや2つならば脳内で処理できるが、十以上から数十では視界に直接これは何だと出るみたいでハッキリ言って周りが見づらい。

 重なっていて見えないのも慣れていない所為かあるし、先ずは一つ取ってみて考えよう。


 さっき見つけたホベミ草を抜いてじっと観察してみるとギルドで見た特徴そのままで、ギザギザで色合いも派手で緑や黄色、オレンジが混じっている感じだ。

 そのまま範囲内鑑定で周りを見渡してホベミ草を探してみると、無意識に選別しているのかさっきより鑑定結果が分かり易く前に出ていた。


 ただ、処理に負担が有るようで、いまだに頭は痛いし目の奥も痛い。

 長くやっているときついので、今日は早めに終わらせようと採取していく。

 運良く大量にあるなんて事は無く、一時間半ほど掛けて何とか16束取る事が出来た。


 昼になったので買い込んであった串焼きをボックスから取り出し、食べながら話に聞いた採取場所の魔の森方面へと移動していく。

 自分で串焼きを作る時に使えるので、水魔法の練習がてら串を洗ってボックスに仕舞う。


 街道を通り過ぎる時に遠くの森に冒険者らしき影が有り、街道を通る馬車と護衛の騎士が見えた。

 ウィッツに向かう馬車の様で、俺が街道を過ぎた数分後にはこの辺りに来そうだ。

 何か有っても面倒だし、早く離れる事にして魔の森へと小走りで向かった。


 ミール草を探しに来たが、魔力感知が有ったのでホベミ草程苦労はせず23束集めた時点で戻る事にした。

 魔の森の魔力も有り最初は難しかったが、落ち着くと地上から感じる魔力を分けて感じれたので早い内に何とかなった。

 ただあまり集まって生えている訳では無かったため、移動が多く時間はまあまあ掛かった。

 気が付いたら既に夕方近く、多分4時過ぎくらいだろう。

 もう少しウィッツに近い所で数人同じ依頼を受けたのか冒険者らしき人も採取していたが、その横を通って街へと向かう。


「よう、ユウ依頼は終わったのか?」


「一応は、終わったよ。慣れてないし、群生場所とかは知らないから何とかって感じだけど。」


「まあ、そういうのを探すのも冒険者の経験の一つだな。自分にとって良い場所を探すっていうのはかなり重要だ。採取もそうだし、何処に腰を落ち着かせるかも同じだな。ま、まだ若いんだし時間を掛けて頑張れや。・・うむ、確認良し。」


 話しながら出した冒険者カードを俺よりもオッサン顔のダンが確認し街へ入れてくれる。

 衛兵になって長いのかちょっと説教臭いが為にもなる事を教えてくれるので、大体は聞き流したりせずに聞いている。

 偶にここを通る貴族とかの愚痴も有るので状況に依るが。


 衛兵のダンやミリス、受付のマリア、アニー、ララ、武器屋のリーンや街の人とも交流しつつ、八割修行で時間が過ぎて行った。






 色々修練や魔物の勉強をやっている間に、あっという間に十日経った。

 鑑定すると結構上がっているし、新しいスキルも覚えた。

 冒険者ランクも上がってすでにランク2になっているし、冒険依頼以外でも狩りで稼いでいるのでお金はランクに見合わない位、かなり貯まった。

 ランク3になる試験は、ランク4や5相手に試合をしたり、丁度盗賊退治や魔獣退治が有ったりするとその討伐依頼をするらしいのでもう少しスキルを上げときたい。

 ____________________________

 香月 雄 人族 男性 14歳

 魔法戦士 レベル31

 槍術4 剣術2 火魔法2 水魔法4 土魔法1 風魔法2 光魔法4 空間魔法1

 回復魔法2 身体強化魔法3 テイム1 気配感知3 危険感知3 魔力感知3 鑑定

 思考速度強化2 魔力増大3 魔力精密操作4 状態異常耐性1 スキル習熟強化 異世界言語

 健康体 オートマップ

 ____________________________


 いろいろ買い揃えるのもいいかな、と思う。

 一応予備の武器で数打ちの長剣は持っているし、使えなかったら意味がないので立ち木相手とモンスター相手に実戦してスキルレベルは上げといたけど。

 武器屋のアレンやリーン、道具屋のジョアンとその他知り合いも増えたし、少しはこの世界に慣れたと思う。


 朝から色々と考え過ぎたので今日も美味い朝飯(アッシュボアの煮込み定食)を食ってから、とっととギルドに向かう。

 ごった返している依頼ボードから、自分の実力に合わせた依頼を剥がしてまだ列の少ない受付に持っていく。

 ここは犬人族のアニーさんの列だった。

 この人もやはり綺麗な人で、マリアさんがふんわり系だと、アニーさんはきりっとした感じの目鼻筋の立った整った顔でスタイルは受付嬢の中で一番だと思う。


「お早う御座います、ユウさん。ん~?何か余計なこと考えてませんか?」


「お早う。アニーさん。気のせいなので、これお願いします。」


「はーい。まあいいでしょう。ランク2のボルク村のオーク調査ですね。オークの場合この依頼では2匹となってますが、村を形成出来るほどの群れの先遣隊のこともあるのでその際はいったん引いて村の人にでも伝令をお願いして防衛して下さい。ユウさんはパーティでは無いですし、街道なら早馬が有れば安全でしょう。群れが相手だと、状況次第ですが3匹以上5匹以内まででまとまっていますと対応ランクが1つ上がりランク3になりパーティ推奨に、村を形成できる様な数まで増えていると上位個体までいる可能性が有りますのでランク5の複数のパーティへの緊急依頼となりますので町からの増援が必要になります。

 ・・・・・・・・受付完了しました。お気を付けて。」


「ありがとう。行ってきます。」


 オークはボアと同じく食用にもなるので、討伐すればお金も出るし狩ったのを持って帰ればいい値段で売れる。

 そして、自分で持っててもいい食料になるワケで、すでに何回か魔の森で狩ってボックスに入っていて、普段の野営とかでの食事はオークが多くなっている気がする。

 一応人型なので最初に解体する時はちょっと躊躇ったけど、頑張った後に食った肉はとても美味かった。

 肉汁滴るステーキって最低限の塩胡椒だけでも美味いしね。

 ちなみに、多くとオークを掛けた訳では無い。


 調味料は奮発して当然ボックスに多めに入れてあるし、魔力がだいぶ上がったのでボックスには余裕が有る。

 これもこれまでに来た異世界人が頑張ったらしく、胡椒や香草なども普通に流通していた。

 まあまあ高いが、そこはちょっと無理をして買っておいた。

 やっぱり美味いもんが食いたいし。


 さて、ボルク村はここから徒歩でだと大体西に街道を二日進み、そこから南に森の中の道を一日ってところか。

 身体強化で六割くらいの強化で行けば、それほど疲れず体力的に余裕を持ってギリ今日中に村には着く事が出来るだろう。

 と言う訳で、いつも通り入り口で衛兵のダンにカードを見せる。


「ほい、これ」


「ユウよ、ここんとこ雑になってねえか?まあいいか、行って良し。」


 苦笑しながら礼をし、町から離れる。


 ある程度離れてほぼ見えなくなったら、身体強化しての高速移動を始める。

 最初の内は慣れていないので強化度合いを間違えてすぐに疲れてしまったりしていたけど、六日目くらいでやっと慣れて来た。

 あまり疲れないように魔力を調整しながら進んでいく。


 サーチを使い街道近くのレニの森の中をばれないように進んでいくと、ちょいちょい魔獣がうろついてたりするので樹上で鑑定してサーチで分かるようにしつつ、街道の方に出たり少し森に入ってかわしていく。

 今では、直径1km位が範囲になり、気配と実物の確認が一度出来ればサーチ上で何がいるか解るようになった。

 ゴブリンの十匹くらいの集団が森の奥の方にいるが、それは気が向いたらまた今度始末しに行くことにして先を急ぐ。

 かなり先に森に入って行く道が見えるので、そろそろ良いかと森の中に突っ込んで斜めに進んで行く。

 森の中の道ならあまり目立たないと思い、ボルク村へ続く道を軽く走っていく。


 そのまま体感で一時間ほど走ると、サーチ上で森の中の街道でオークと誰かの戦闘が起こっているみたいだった。

 更に俺が向かっているのとは道を挟んで逆側に少し離れた場所にオークと人がいるので、もしかすると別の場所で捕まっている人が居るのかも知れない。

 まだ二百m位離れているので、先ずは少し遠回りしつつ槍を持ち離れた場所にいるオークと人の方へ行って街道含め様子を見ると、街道の方は護衛が頑張っているが2対3で少し分が悪いようだ。

 だが腕は悪くないようで何とかなりそうだけど、オークの脂肪と元からの耐久力に阻まれ少しずつダメージを蓄積していくだけの持久戦になっている。

 だが、まず捕まっている方を助けてから街道の方は助太刀が必要か確認しよう。


 北に離れた場所から回り込んで、捕まっているであろう方へと近づいて行く。

 赤い髪をショートにしたレザーアーマーを着こんだ女の子が座り込んでいて、オークに武器を向けられていた。

 状況を確認しつつ鑑定をしてみると、オークによく分からない特殊スキルが付いていた。

 ____________________________

 エリアン 人族 女性 16歳

 狩人 レベル17

 スキル

 弓術2 隠密術2 罠術1


 オーク

 魔物 レベル15

 スキル

 女性探知 絶倫

 ____________________________


 女の子は狩人で隠密術を持ちレベルもオークより高いが、オークにあからさまな限定能力が有るので捕まってしまったらしい。 

 街道の戦闘の方は少しは注意してるみたいだけど、なんか捕まっているのが女性だからか今にも襲い掛かりそうな感じでチラチラ体を見ている。

 急がないとスキルを見てもかなりヤバそうなので、ある程度忍び寄ってから先制攻撃の為一番修業した突撃してからの刺突で瞬間的に最高速を出し何もさせず一気に胸を貫く。

 振り回さなければやはり森でも槍は良いと改めて思いながらオークをボックスにしまいつつ、助けた女性に声をかける。


「大丈夫か?怪我はあるか?」


「えっ・・ああ、捕まった時にオークに切られて右腕が・・。」


 いきなり助けられてビックリしたのか少し戸惑った後、右腕上腕に、結構大きく切られた傷をこっちに向けた。

 一応前に何回か自分には使ってみたけど、初めて他の人に回復魔法を使うんでちょっと緊張。


「回復魔法を使うから、じっとしてて。」


 傷に向けて掌をかざし、魔力で覆っていく。

 回復魔法にもイメージによって回復方法はいくつかあったが、内緒であるが練習も含めここは魔力で体力も補填出来る難しいので回復していく。

 自己治癒の強化のみだと体力を使うので、後に余裕のある時しか使えないし。

 試しに自分に使った物の中で、魔力消費は少なく治りはするが痛みがかなり酷いのも有ったが、あれはどちらかと言うと拷問用だったんじゃなかろうか。


「ありがとう。本当に助かったよ。流石に姿を隠して獲物を探していて、いきなりオークに囲まれた時は終わったと思ってたんだ。オークに捕まったからには、オークを生むための母体として使われるのは確定だろうし、最終的には自害も考えてたからね。」


 震えながら、自分の体を抱く様にこちらを見ずに独白していた。


「無事でよかった。先に周りを調べたけど近くには他にオークや別のは居ないので、ここで待っててもらえるか?向こうでも襲われているので助太刀に行ってくる。」


「わかった。気を付けて。」


 頷きながら戦闘中の方に行くと、一体倒したみたいだが2対2でまだやってたので確認してみる。


「奥にいたのは倒したので、残りは其処にいるオークだけだ。助太刀は居るか?」


「・・・すまん、1体受け持ってくれるか。」


 時間をかければ倒せるんだろうけど、そうすると別の増援が来たりするかもしれないし、疲れから何かミスった時点で不味い事になるだろうし、変なプライドもない良い判断だと思う。

 まあサーチで見ていてわかるが、近くにもうオークは居ないみたいだけど。

 向こうは近い左のオークを倒すつもりのようなので、もう一体に二日前にやっと覚えた攻撃魔法を使ってみる。

 イメージしやすいように地に手を付け、練り上げた魔力を流す。


『アーススピア』


 あまりやり過ぎても何なので、オークの足元から魔力で固められた土の槍が2本出現し足と腹に突き刺さった。

 横を見るとそっちは、2人がかりだとすぐ終わっていた。

 すると、護衛のおっちゃんが来て


「助かった。もう増援や別動隊は来ないかもしれないが、出来れば早く始末しておいた方がいいからな。」


「そうですね。それに、こういう時はお互い様ですので。」


「ふむ、若いのにしっかりしているな。ろくでも無いのだと、下手するとこっちに襲い掛かって荷物を狙うのもいるんだがな。」


「ああ、盗賊に近い冒険者も居るらしいですけどね。で、すみません、倒したオーク貰ったら一旦失礼していいですか。」


「どうかしたのか?」


「近くにオークに捕まっていた人を助けた後待たせてまして。早く連れてきた方がいいかと。」


「わかった。お礼も有るので戻って来いよ。」


「良いんですか?オークもあるし別にいいんですが。」


「構わんよ。先ずは早く迎えに行ってやりな。」


 と喋りながらオークをしまい森の中で助けたお姉さんのところに行くと、周りに注意しながらこっちへ向かっていた様ですぐに合流できた。


「改めて、本当にありがとうございました。私はボルク村の狩人エリアンと言います。」


「俺はウィッツの冒険者のユウだ。依頼でボルク村へ行く途中なので村への案内を頼んでもいいか?」


「はいっ。それぐらいなら任せてください。」


 エリアンを連れて戻ると、ちょうど商隊も移動の準備ができたようで村から離れる方向の様だった。


「おう、戻ってきたか。って助けたのってエリアン嬢ちゃんかよ。大丈夫だったのか?」


「はい。何かある前に助けてもらったので、大丈夫です。フーベルトさん。」


「そうか、それはよかった。そう言えば、自己紹介して無かったが俺は冒険商人のフーベルト、彼が護衛のテオだ。さっきの話だが、あまり良い物はやれないが、冒険者なら必要な物は色々あるだろう。ポーションとかどうだ?」


「冒険者のユウです。魔力回復のって有りますか?」


「ああ、有るよ。すまんが魔力回復はちょっと高価なので、助太刀の対価だとランク2のを1本でいいか?・・で、村から来た俺たちが会ってないって事はボルク村へ行くんで合ってるか?」


「高くてまだ持ってなかったので、ポーションは助かります。行先はそうですが。ああ、エリアンを送って欲しいって事ですか。」


「村には薬草やその他色々と世話になっているので、流石にこのまま帰すのも不安があるし頼まれてくれんか?」


「まあこれから向かうわけですし、さっき当人に村への案内を頼みましたから。」


「そうなのか。じゃあ、エリアンの事は村までよろしくな。」


 そろそろ移動しないと街道に出る前に森で野営する羽目になりそうだと言って、そそくさと出発していく。

 そして、ポーションを渡しエリアンに挨拶して反対方向に去っていく商隊から、今頼まれたことを念押しされる。

 苦笑しつつ、後ろから鑑定してみる。

 ____________________________


 フーベルト 人族 男性 37歳

 武装商人 レベル25

 スキル

 剣術2 話術2 交渉術4


 テオ 猫人族 男性 28歳

 戦士 レベル27

 スキル

 槍術3 弓術1


 イルダ 人族 女性 39歳

 商人 レベル11

 話術2 算術 病弱

 ____________________________


 意識を向けなかったので気付かなかったが、馬車の中にもう一人居た様だ。

 後ろから顔を出し目礼をしていた。


次回14日0時投稿予定

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