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元オッサンの眷属使い  作者: 烏賊紳士
第二章 仲間を増やしつつ修行中です
20/55

寄り道三回目 補佐役を付けます

外伝も一緒にあげてますので今日は二話です。

こっちは二話目の外伝です。

 今日はレティに皆の修行をお願いし、俺は自由時間としてまた内緒で眷属を増やしに行こうと思っている。

 まだほとんど行っていないガニア山の中腹くらいまで登ってみるつもりだし、鳥系を探したいんだが何とかなればいいが。

 弁当として魔鋼製の箱を作ってあったので、レティが皆と出て行く前に焼肉弁当を作って置いてくれたのでボックスに入れて出発した。


「じゃ、ちょっと行って来るから後はよろしく。」


「「「「「「行ってらっしゃいませ。」」」」」」「です。」


 警備の皆と今日は残っているアルに挨拶し出発した。

 この村自体がガニア山の北東側の麓に在るので、そのまま南下し山を登りつつモンスターを探していく。


 森を走って進みながらサーチで色々探していくが、ボア系、狼系と今はガニア山麓近くにはあまり強いのが居ない様だ。

 他への影響を考え進行方向では無かった辺りに居たゴブリンだけは殲滅した上、面倒なので解体せずに穴に入れ結界で火が漏れないようにして燃やし処分しておいた。


 フィノイ村の近くに着いた時、丁度村から四人パーティの冒険者が出発したのがサーチで分かった。

 一々顔を合わせるのも面倒で、もう少し登ってみる事にして山頂の方角に進む方向を変えてみた。


 ・・・んだが、なんか登り始めてから視線を感じるのは気のせいだろうか。

 サーチしても動物系を無視すると近くに何も居ないと思うんだけど・・・かなりしっかり見ているのかまだ余り視線に敏感ではないはずなんだが、何故か見られていると分かる。

 危険感知にも気配感知にも何もひっからないし、しかも基本後ろから見ている様で確認の為に振り返ったりすると、ちょっと消えたと思ったらまた後ろから視線だけを感じる訳で、気にはなるしいい加減面倒になって来た。


 火魔法や風魔法を工夫してイメージを合わせて爆発する様には出来る様になってはいるので、昔やった事のあるロ〇ット花火をイメージし小さい爆発で驚かせば隠れても居られないだろう。

 威力自体は小さくていいので、魔力感知などが有っても反応出来ない様に速度重視で二つ放ってみる。


<パンッ!!パン!!>


 俺の後ろの大体の位置を選択し、見ないまま瞬間的に出した小爆発で少しは吃驚したのか羽ばたきの音がそれでも小さくだが聞こえた。

 パッと後ろを振り向くと、30m位離れた太めの木の枝の上に楕円形の影が見えた。

 前世で見た事あるが、多分梟だと思う。


 また見えなくなっても困るので、瞬間的に魔力を纏い身体能力強化をを使い一気に捕獲する為に加速した。

 残り10mになろうかという辺りで、落ち着いたのか枝に留まり直し向こうも魔力を操作し出した。

 梟の姿が薄ぼんやりとなっていくが、周りに紛れていたのであろうさっきまでと違って何かを俺に直接作用させようとしたのか干渉無効化ですぐに姿が元に戻った。


 次の対応をする前に捕まえようと一気に木の下にまで行き、振り向きつつ梟の後ろに飛び上がる。

 ・・・後ろに飛び上がって捕まえようとしたら、不覚にも一瞬だが止まってしまった。

 忘れていたが梟って首だけで後ろ向けるんだよな。

 ただ、もう飛んだりして避ける気はなかったのか、俺がそのまま抱き取った時も抵抗は無かった。


 一旦ちょっと開けた場所に20m位の結界を張り、胡坐をかいて梟と正面から向き合う。


「俺の言ってる事分かるか?さっきから俺を見てたのはお前さんだよな?」


 理解出来るかは分からなかったが話しかけてみると、理解したのか頷いた様に見えた。


「ホ~ ホ~ 」


 と言うか、なんか大人しい上にさっきまで感じてた視線が目の前にあるというか、なんか興味津々というか。

 可愛いし逃げないのは良いがそもそも何の目的が有って俺を見ていたのかって問題もあるし、そろそろちゃんと問い質してみる事にした。


「で、お前さん俺に何か用なのか?さっきから今もずっと敵意は全くないが、何か助けが欲しいとか?」


 聞いてみたがフルフルと顔を振り、飛ばずにポンポンッと目の前に進んで来たかと思ったらふわふわの頭を擦りつけて来た。


「??・・っ!?もしかして俺がテイマーと分かってて品定めをしてたのか?で、一応目に適った・・のかな?」


「ホ~」


 鳴きながら頷いてるのを見ると何処までかは分からんが合っているとは思うんだけど、只者ではないこの梟を鑑定してみる事にした。

 が、只者ではないと思った相手に無断で鑑定する勇気はないので確認を取る。


「鑑定持ってて流石に何も知らない相手をテイムはしにくいし、してもいいか?」


 効かない相手やバレるのが居ないとも限らないので、そういう時に吃驚して動きが止まるとか無い様最近は意図的に鑑定をしていなかったが、ここは見るべきだろう。


 微妙に雰囲気的に仕方ないなぁ、と思われている気がしたがへこたれずに鑑定した。

 ____________________________

 幻影梟 魔獣 レベル27

 スキル

 幻術5 催眠術3 木魔法3 気配感知6 危険感知6 魔力眼

 固有スキル

 無音飛行 幻影迷彩

 ____________________________


 魔獣だったのは分かっていたけど、図鑑でも載っていない種だった。

 特殊なスキルも持っている様でそっちもまとめて確認してみる。

 ____________________________

 幻影梟

 ガニア山の頂上付近の魔力だまりで生まれた特殊個体

 ここ最近かなりの量が流れて来る為通常種では無く特殊個体が生まれた

 通常種としてはアッシュオウル、プラチナオウル、沈黙梟等が居る


 催眠術

 魔力や音、光等を使い相手の思考力を奪いある程度いう事を聞かす事が出来る

 本人が本気で嫌がる様な事は拒否する事が出来、拒否度合いによっては催眠が解ける


 幻影迷彩

 特定の目標に対してではなく周囲360度何処から誰が見ても見つける事が出来ない

 魔力によって何かしている訳ではで無く固有スキルによって直接周囲の風景に溶け込む為魔力眼でも発見は無理

 ____________________________


 確認すると中々良いスキルを持っていた。

 それを除いてもさっきからくりくりとした目でこっちを見ているこの梟が可愛くてしょうがないんだが。

 まだ魔力を纏わせずにそーっと頭を撫でてやると、気持ちいいのか目を薄く開けて撫でられるに任せている。


「では、お前さんをテイムしてやりたいんだが、良いか?」


 顔を上げ「ホ~」と鳴きながらコクコクと頷いているのを見てから、また頭に手を置きゆっくりと魔力を流していく。

 流していくんだが・・・触れている頭がふわふわですごい肌触りが良く気持ち良いのはどうなんだろう。

 撫でながらゆっくり魔力を流していき、つながった感覚を得たので離そうとしたが・・・したが、もうちょっと撫でててもいいかな。


 五分位したら魔力パスからしつこい的な感情が届き、頭を振って手を退け音を立てずに飛んで俺の頭の上に着地してしまった。

 見難いが、上で羽づくろいをしているのか羽を広げて何かしている様だ。

 仕方ないので上に乗せたまま移動する事にして・・・・・って、一つ重要な事を忘れていたので一旦このまま考える。


 うん、名前を付けるのを忘れてた。

 ふむ、大体適当に思い付いたのを付けていたけど、どうしようかな・・って出る訳ないな。

 何故か鑑定するとモンスター系って年齢や性別が出ないんだよね。


『さて、聞き忘れてたけど名前を付けたいから性別を聞きたいんだ。えーっと、雄なら一回、雌なら二回鳴いてくれ。』


「ホ?ホ~?」


『こらっ!誤魔化すな!今の鳴き方じゃわからんぞ。っていうか誤魔化す必要ってあるのか?』


 楽しんでる気配がするので主として魔力パスを通して突っ込ん「ホ~ 」・・だら。

 何かちょっと舐められてる気がする。

 ・・・ま、置いといて雄って事の様なのでどうしようか。


 ファロ、ミール、シン、フィニ、アーク・・色々出て来るけど、どうすっかね。

 梟を乗せ胡坐を掻いたまま姿勢を正し、目を瞑り考えていると更に色々名前の候補が浮かんでくる。

 今迄の名付けはパッと一つ思い付いたからすぐ付けられたけど、何故か此奴の場合は幾つも出て来て逆に困ってしまうというのは贅沢な悩みな気もする。


 いつも通り感覚のみで決める事にして、さっきまで考えていた中から一つを選ぶ。


「よしっ!お前さんの名前はフィニだ。これからよろしくな。」


「ホ~ ホ~ 」


 頭の上でポンッと跳んで目の前に降り、頭を擦りつけてきてパスから嬉しいと伝わって来た。

 撫でてやりながらフィニをこれからどうするかをちょっと考えたが、既に頑張っているのがもっと南に居るし合流させるのも一つの手かな。


「フィニ、お前にはこれから任務を与える。」


「ホ~?」


「お前と同じくテイムしたケルベロスが此処から南の森に居る。そいつのフォローを頼みたい。お前の隠密能力なら適任だろ。」


「ホ ホ 」


 短く鳴きながらなんか不満な感情がひしひしと伝わって来るんだが、せっかく見初めた相手からいきなり離れて活動しろと言われればそうもなるか。

 まあ、ガリオンはそうさせたわけで、フィニを特別扱いをする気は無いので、不満そうではあるが連れて行って会わせる事にした。


「不満そうだがちょくちょく会いに来るから我慢してくれ。」


「ホ~~ゥ・・。」


 うん、明らかにしょうがないなぁと言っている様だ。

 気にしないでまた頭の上に乗せて駆け足程度で進んで行った。


 山を降りていく時に気付いたが、明らかに周りのモンスターに俺も含めて気付かれていない。

 移動しつつ自分の周りをサーチしてみても何も感じる事は無い、って事は多分フィニのスキルの内の一つ幻影迷彩を使い俺ごと隠しているんじゃなかろうか。


 一々相手をしていると面倒なモンスターは気付かれないので放っておいて南へと進んで行くと、一時間ほどでパスで確認していた場所近くまで来た。

 流石に魔獣の従魔だとパスだけで意思疎通は出来ないので、パスで方向と距離を探り大体の位置へと行ければ後はサーチすれば覚えのある気配で位置は分かる。

 先に伝えていたからだろう、向こうも即気付いたのか結構な速度で近付いて来ていた。


 ガリオンをアルス大森林でテイムしてから数ヶ月経っているが、こいつはデカいがやっぱ動物系はちゃんと躾けてやると可愛くて仕方ない。

 まあ、と言っても、最初にたまに水浴びでもして綺麗にしろと言った事と、一月ぶりに行った時は、こう、ぐいぐいと体を擦りつけて来て後ろにこけそうになったので自分の図体を考えろと言った位だが。

 フィニを頭に乗せ進みながら考え事をしていると、こっちからも近付いていたので5分と経たず会う事が出来た。


「「「ウォン!!」」」


 森からヌッとでっかい三つ首の犬が吠えながら出て来て目の前でお座りした。

 ガリオンだけで来たのは事前に言っておいた様に離れた場所に配下の群れはまとめてある様だ。


「おう、元気そうだな。ここ最近強い奴は居たか?」


 下げた頭を撫でながら最近の事を聞いてみると、小さく三つの頭が横に振られたのでそろそろここら辺は卒業かな。

 ガリオンをかまってやっていると頭の上で大人しくしていたフィニがちょいちょいと俺の頭を踏んで来た。


「ん?おう、すまんな。さて、ガリオン。気付いてると思うが俺の頭の上に居るのが新しい俺の従魔の幻影梟のフィニだ。お前と一緒に鍛える為に連れて来た。・・・んだが、お前はやる事変わらないんだよな。要するにガリオンが普段通り狩り等の行動を取り、フィニは特性を生かして野生生物相手に隠密行動を研ぎ澄ます。そんな感じで連携も併せて鍛えれば、ここで離れてもそう遠くない内に村まで来れるだろ。」


「「「クゥ~~ン。」」」


「ホ~?」<バサッ>


 一つ翼を打ちガリオンの真ん中の頭の上に飛び上がると、結局俺では理解出来ない言葉?なのか「ホ~ホ~」「「「ガウ、バウ・・ウォン!!」」」とコミュニケーションを取っている様だ。

 一通り話が終わったのか俺の腕の辺りを目掛けてフィニが飛んで来たので受け止めてやると、ガリオンが配下の群れの居る辺りを向いて合図なのか強く吠えた。


「「「ワォォ~~~~~ン!!」」」


 俺がガリオンを従魔にした時に残った三体に、少し配下を増やしたようで・・・七体近付いてきている。

 ついでに近寄っているのも含め鑑定していく。

 ____________________________


 ガリオン 魔獣ケルベロス 男性 62歳

 レベル108

 スキル

 身体能力強化5 炎の息 氷の息 眠りの息(中) 同族指揮 咆哮(小) 威圧(中) 気配感知5

 危険感知6

 固有スキル

 睡眠回復


 シャドウワーグ 魔獣 レベル61

 スキル

 身体能力強化1 嗅覚強化 咆哮(小) 気配感知4 危険感知1 闇の息

 固有スキル

 影潜


 オルトロス 魔獣 レベル75

 スキル

 火魔法3 炎の息 毒の息 脚力強化 咆哮(中) 気配感知4 危険感知3


 ヘルハウンド 魔獣 レベル83

 スキル

 身体能力強化3 魔力小拡散 咆哮(中) 威圧(中) 気配感知5 危険感知3

 ____________________________


 最初に逃げなかった奴らは順調に強くなっている様で良かった。


 ・・・!?って、軽く流したけど、従魔にしたら性別や年齢が分かる様になるみたいだ。

 テイムしてない奴等は今まで通りだし、これまでは傍にはアルと真夜しか居なくて分かり易かったから気にして無かったが、今回初めて気が付いた。

 吃驚しながらも今度は新顔の鑑定を順次進めていく。

 ____________________________


 剣牙狼 魔獣 レベル38

 スキル

 牙強化 脚力強化 気配感知2


 魔氷狼 魔獣 レベル40

 スキル

 水魔法2 氷の息 気配感知2 危険感知3


 空走る狼(そらはしるおおかみ) 魔獣 レベル49

 スキル

 脚力強化 気配感知2 危険感知1

 固有スキル

 空走

 ____________________________


 後ろから来た狼達は三体だけだが、もっと多かった前に居たワーグ系統より使えるっぽいスキル持ちだ。

 咬まれたらタダではすまなさそうな狼から、水で濡らしてから氷の息で凍らせたり壊死させたりの凶悪な狼、最後のは固有スキル持ちで空に足場を作り自由に走る事が出来る狼、と多種多様だ。


 フィニもやる気になったのかガリオンの頭に飛び乗りホ~ホ~ワンワン喋っている?ので、後を頼んで俺は帰る事に。


「じゃあ、後は任せた。ガリオンも良い奴らを仲間に選んでるようだし、今後はフィニと相談しながらやってくれ。・・・ただ、此処では最終決定権はガリオンが持つように。」


「「「ウォン!!」」」「ホッ!ホッ!」


 やる気を出している二体に後を任せて村へ帰るかと思ったが、最後に重要な事を確認してからにした。


「さて、俺はそろそろ帰るんだが・・・ガリオン、こっちに来なさい。」


 意図的に喋り方を変えてガリオンを呼ぶと、喜んで近くまで来て撫でて欲しい様ですぐに頭を下げて来た。

 そっと触れてみると前に感じた感触とは違う少しだがふわっとした感じになっていた。

 今迄も月一位だが来るたびにウィッツで買った竹っぽい物で出来た櫛で梳いてやっていた成果が出て来たと思う。


 10分位かけてガリオンと元から感触の良いフィニも梳いてやり、今度こそ後を任せ帰って行く。


次回12月23日0時投稿予定

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