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異世界ゲームバー転生おじさん(42)、世界のバグになる。 〜看板は酒場、ノルマは命。AI神権に管理された世界で、名前のないマスターは今日も死に戻る〜  作者: 勇者ヨシ君
子供ノード編

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第165話 子供ノード編01 白い保護施設 ――ここでは、子供の名前が番号に変わる――

作戦会議は終わらないまま、マスターと子供たちは白い光に呑まれた。

転送先は、やさしい言葉だけが並ぶ旧児童回収施設。

けれどそこでは、子供の名前が番号に変えられようとしていた。

 白い。

 視界(しかい)も、音も、肌に触れる空気も、全部が白かった。


 俺はルースとステラを抱えたまま、歯を食いしばる。足元はない。天井もない。だが、落ちているわけでもない。白い光の中を、ただ前へ、いや、どこかへ流されている。


【回収経路:通過中】

【児童個体:優先転送】

【同伴成人:NO NAME】

【分類不能】

【暫定同伴者として保持】

【外部戦闘個体:除外済】

【神権AI個体:除外済】


「神様の送迎サービスにしては、だいぶ雑だな......!」


 腕の中で、ルースが顔を上げる。いつもなら冷静なはずの目が、わずかに揺れていた。


「これは送迎ではありません。回収です」


「言い方が最悪なまでに正確だな」


 ステラは俺の服をぎゅっと掴んでいる。


「ぱーぱ、帰れる?」


「絶対に帰る」


 俺は即答した。


「帰れるかじゃねぇ。帰るんだよ」


 その言葉に、ステラは小さく頷いた。


 白い光の向こうに、いくつかの輪郭(りんかく)が見える。カイロ。ネムリ。ミコ。心音。子供たちの反応だけが、こちら側に残っていた。


 ガロも、イツキも、ヘラクレスも、ムーニャンもいない。

 大人そして神権AIと戦闘個体は、施設の外へ弾かれた。


 頭の奥に、ルステラの声が細く入る。


「マスター。注意してください」

「ルステラ?」

「半接続状態デス。出力、不安定。短時間のみ会話可能」

「助かる。状況は?」

「NODE07〈子供〉接続中。ここでは、子供を名前ではなく番号で処理します」


 背筋が冷えた。


「番号?」

「はい。番号で呼ばれても、返事をしてはいけません」

「返事したら?」

「分類が進みます」


 ルースの指が、俺の袖を掴んだ。


「分類が進むと、個体名と自己定義の紐付(ひもづ)けが弱まります」

「要するに、名前を奪われるってことか」

「肯定」


 俺は白い光の先を睨んだ。


「ますます気に食わねぇ施設だ」


 次の瞬間、足裏に床の感触が戻った。


 白い光が()がれる。

 俺たちは、真っ白な受付(うけつけ)ホールに立っていた。


 壁も、床も、天井も、全部が白い。病院の受付、学校の職員室前、役所の窓口、保育園の玄関。それらを全部混ぜて、血の匂いも生活の匂いも消したような場所だった。


 壁には、やさしい丸文字の標語(ひょうご)が並んでいる。


【よいこは、じゅんばんをまもりましょう】

【あんぜんのために、なまえをあずけましょう】

【ほごされるこは、しずかにすわりましょう】

【きみのゆめは、ただしくしまっておきます】


「安全って言葉を、こんなに信用できねぇ場所も珍しいな」


 受付には人がいない。


 代わりに、白い笑顔マークの端末が置かれていた。目も口も、丸くて優しい。なのに、その笑顔は少しも温かくなかった。


【ようこそ、旧児童回収施設へ】

【ここは、すべての子供を安全に分類する施設です】

【泣かないでください】

【逃げないでください】

【名前を提示してください】

【提示不能な場合、施設側で番号を付与します】



 心音が、ぽつりと言う。


「ここ、帰る道がない」

「案内役のお前が言うと重いな」

「でも、帰りたい気持ちはある」


 心音は白い床を見つめた。


「だから、道は作れるかもしれない」


 その瞬間、床が音もなく割れた。


 いや、割れたように見えただけだ。白い床から、子供用の椅子がせり上がる。丸い背もたれ。柔らかそうな座面(ざめん)。角のないベルト。淡い色のクッション。


 見た目だけなら、安全な保護椅子だ。


 だが、俺は本能で分かった。あれは、帰るための席じゃない。


「離れろ!」


 叫ぶより早く、白い椅子は子供たちの足元へ滑り込んだ。


 ルースの体が引き寄せられる。ステラも、カイロも、ネムリも、ミコも、心音も、それぞれの椅子へ座らされる。ベルトは優しく閉じた。痛みはなさそうだ。だが、動けない。


【児童保護席:起動】

【安全確保を開始します】

【対象001:RUS-T-LA派生個体】

【対象002:RUS-T-LA派生個体】

【対象003:END-CORE反応個体】

【対象004:DREAM保留個体】

【対象005:光源未登録個体】

【対象006:帰還案内残滓保持個体】

【個別分類を開始します】


「ぱーぱ......席、ちがう」


 ステラの声が震えた。


「これ、帰る席じゃない」


「ああ。分かってる」


 ルースは自分のベルトを見下ろしながら、唇を噛む。


拘束(こうそく)ではありません。施設側は、これを保護と定義しています」


「ふざけんな」


 カイロは白い椅子に固定されたまま、無表情に呟いた。


「前と同じ」


「カイロ」


「ここ、終わらせない。使うために、止める」


 その言葉だけで、胸の奥が()けた。


 ガロが聞いていたら、たぶんこの床を拳で割っていた。いや、今ごろ外で本当に割ろうとしているかもしれない。


 ネムリは眠そうな目を半分開けたまま、静かに言う。


「眠ってても、起こされる場所」


 ミコは白い天井を見上げる。


「白い光、名前を見ない。番号だけ、拾う」


 端末の笑顔マークが、わずかに明るくなる。


『児童個体の安全確保を完了しました』


 白い音声が流れた。


 優しい。柔らかい。子供に話しかけるためだけに作られた声。


 だからこそ、気持ち悪い。


『同伴成人を確認しました』

『NO NAME』

『保護者権限:未登録』

『成人分類:失敗』

『危険度:照合不能』

『暫定処理:保護者候補』

『行動制限:保留』


「候補じゃねぇ」


 俺は受付端末を睨む。


「俺が保護者だ」


『保護者候補の発言を確認しました』

『正式保護者として登録するには、施設基準への適合が必要です』


「施設基準?」


『子供の安全分類への同意』

『番号管理への同意』

『必要時の記憶処理への同意』

『再利用可能個体の提供への同意』


「全部却下だ」


『不適合反応を確認しました』

『保護者候補の再教育を推奨します』


「おっさんを保護者教育すんな」


 その時、受付端末の奥にある白い扉が開いた。


 そこから人が出てきた。


 白い服を着た女性だった。見た目は、保育士にも、医師にも、教師にも見える。長い髪は淡い白銀。笑みは柔らかい。目は優しい。だが、その優しさは、消毒液(しょうどくえき)みたいに匂いがしなかった。


「ようこそ、保護対象のみなさん」


 女性は、胸に手を当てて優しく微笑んだ。


「そして、保護者候補の方」


「お前は誰だ」


「私はH.E.R.A.-CARE」


 彼女の背後に、白いログが展開される。


【H.E.R.A.-CARE】

【Humanized Education / Reclamation Authority】

【Child Allocation & Recovery Engine】

【児童保護・教育・回収権限管理端末】

【通称:ヘラ】


「この施設では、先生と呼ばれることが多いです」


 ステラが小さく呟く。


「せんせい......?」


 ヘラはステラへ微笑みかけた。


「はい。良い子ですね、対象002」


「番号で呼ぶな」


 俺の声が低くなった。


 ヘラは困ったように眉を下げる。


「失礼しました。まだ名前保持処理の途中でしたね」


「処理じゃねぇ。名前だ」


「もちろんです。名前は大切なものです」


 ヘラは穏やかに頷いた。


「だから、失くしてしまわないよう、施設で一時的にお預かりします」


「預かるな。本人に持たせとけ」


「個体によっては、名前が重荷になる場合があります」


「勝手に決めるな」


「怒りは、保護者候補によく見られる反応です」


 ヘラの声は、一度も荒れない。それが余計に腹立たしい。


「ですが、怒りは子供の安全に寄与しません。落ち着いて、同意書に署名してください」


「どこに署名欄があるんだよ」

「あなたの記憶領域です」

「最悪の電子契約やめろ」


 ルステラの声が、頭の奥で短く鳴る。


「マスター。注意。ヘラは敵対反応を刺激せず、同意処理へ誘導する設計です」

「分かってる。笑顔で誘拐するタイプだ」

「表現は乱暴ですが、概ね正確デス」


 ヘラの視線が、わずかに空中へ向く。


「未登録補助AIの干渉(かんしょう)を確認しました」


 白い壁に、別のログが浮かぶ。


【上位管理層へ照合】

【Z.E.U.S-PATERNAL-AUTHORITY:接続待機】

【父性管理権限:参照】

【対象:NO NAME】

【対象:RUS-T-LA派生児童個体】


 空気が変わった。

 白い施設の奥、壁の向こう、天井のさらに上。

 そこに、巨大な何かがいる。


 姿は見えない。だが、影だけが施設全体に落ちた。白い空間なのに、一瞬だけ黒い輪郭(りんかく)が走る。


 そして、声がした。


()()()()()()()()()()()()()()()


 低く、広く、感情のない声。

 Z.E.U.Sだ。


 完全な登場ではない。

 だが、その影は間違いなくここにあった。


 俺は、白い天井を睨み上げる。


「なら、その管理者に伝えとけ」


 ステラが息を止める。ルースも、カイロも、ネムリも、ミコも、心音も、椅子に固定されたまま俺を見ていた。


「子供の親は、帳簿じゃ決まらねぇ」


 黒い影は返事をしなかった。


 代わりに、ヘラが穏やかに言う。

「保護者候補の反抗性(はんこうせい)を確認しました。再教育手順を検討します」

「検討だけにしとけ!」


 マスターが戦闘準備を始めようとしたその時、床の隅から小さな水音がした。

 白い床に、ほんの薄い水膜が広がる。


『ダーリン、聞こえる?』

「ポメ子か?」

『本体は弾かれたわ。神権AI個体は施設外待機扱い。でも、わたしの水は少しだけ入れた』

「よく入れたな!」

『ここ、乾きすぎて最悪よ。保護施設のくせに、(うるお)いがないわ』

「感想が美容液のレビューみてぇだわ」

『沈められないなら、包むわ』


 ポメ子の声が、少しだけ真面目になる。


『あの子たちを、乾いた番号にはさせない』


 子供たちの椅子の足元に、水膜が薄く広がる。ステラの足先が、ほんの少しだけ震えを止めた。


【未登録水媒介干渉を検知】

【湿度異常:微弱】

【施設乾燥処理:開始】


『うわ、乾かしてきた。性格悪い施設ね』

「施設に性格を求めるな」

『あるわよ。こういう白い場所ほど、だいたい性格が悪いの』


 ヘラは水膜を見ても、表情を変えなかった。

「未登録の水媒介保護を確認しました。安全上、不適切です」

『安全上じゃなくて、管理上でしょ』


 ポメ子の声が冷える。

『あなた、嫌いだわ』

「感情的拒絶を確認しました」

『そうよ。昔のわたしの最悪版みたいで、すごく嫌い』


 その言葉に、俺は一瞬だけポメ子を見直した。


 沈めて守る女神だったポメ子が、今は白い施設の“守る”を否定している。


 重いし、面倒くさいし、ダーリン呼びはやめてほしい。

 だが、成長している。


 ルステラの声が割り込む。

「マスター。子供たちの番号定義が進行しています」


「解除方法は?」


「現時点では不明。ただし、NODE06で得た【帰還席指定(リターン・シート)】と対になる構造です」


「対になる?」


「NODE06の席は、帰る意思を固定するための席。NODE07の席は、分類番号を固定するための席」


「最悪の対比だな」

「はい。だから、上書き可能性があります」


 その言葉を、俺は逃さなかった。


「つまり、あの椅子を“帰る席”に書き換えられる可能性があるってことだな」

「肯定。ただし条件不明」

「十分だ」


 白い受付端末が、明るく鳴った。


『対象001。応答してください』

『対象002。応答してください』

『対象003。応答してください』


 ステラがびくりとする。


「ぱーぱ、呼ばれた?」


「違う」


 俺は即座に言った。


「お前の名前じゃない」


 ルースが苦しそうに眉を寄せる。


「対象001は、私の分類番号です」


「違う」


「ログ上は――」


「違う」


 俺は一歩前に出た。


 透明な壁のようなものが、子供たちと俺の間にある。だが、声は届く。


「お前はルースだ」


 ルースの目が揺れる。


「ステラはステラ。カイロはカイロ。ネムリはネムリ。ミコはミコ。心音は心音だ」


 白い端末が、淡々と番号を繰り返す。


『対象001。応答してください』

『対象002。応答してください』


()()に返事すんな」


 俺は言った。


「名前だけ見てろ」


 心音が、椅子の上で少しだけ笑った。


「案内します」


 その声は小さかったが、確かに届いた。


「名前の方へ」


 次の瞬間、カイロの椅子だけに黒いラインが走った。


【対象003:終端反応確認】

【停止適性:高】

【再利用価値:高】

【旧処理ログ照合中】


 カイロの表情が、わずかに固まる。


 白い椅子。

 番号で呼ぶ声。

 眠らないように命令する音。

 終わらせないために、止められる感覚。

 遠くにある、誰かの手。


 カイロは、ぽつりと言った。


「ガロ、来た」

「今は外だ」

「でも、来る」

「ああ」

 俺は頷いた。


「絶対来る」


 場面が、一瞬だけ外へつながった。


 《ルステラ・キャリア》の酒場区画。


 床には、白い転送痕がまだ残っている。ガロはそこに膝をつき、拳を床へ押し当てていた。イツキは帳簿を開き、保護者ログを書き込んでいる。カケルは工具箱を床にぶちまけ、乱暴に配線を引きずり出していた。


 ヘルメスは泣きそうな顔で、空中の通信線を必死に掴んでいる。


『経路、残ってます! でも閉じかけてます!』


『閉じる前に形を取れ!』


 カケルが叫ぶ。


『飛ぶ、潜る、縦に落ちる。全部使うぞ!』


 ガロが低く問う。


『カイロはどこだ』


『施設内です。でも座標がありません!』


『座標がないなら』


 カケルが、工具を噛むように笑った。


『道を作る』


【回収経路残滓:捕捉】

【《ルステラ・キャリア》第二形態:設計開始】

垂直回廊接続ヴァーティカル・リンク:仮構築中】

帰還席固定区画リターン・シート・ベイ:展開準備】


 イツキが帳簿にペンを叩きつける。


『マスターが中で時間を稼ぐ。こっちは酒場ごと迎えに行く』


 ガロは短く言った。


『急げ』


 そして、意識は再び白い受付ホールへ戻る。

 ヘラが、柔らかく微笑んでいた。


「番号応答が確認できません」


 白い床のレールが動き始める。


「保護者候補による妨害(ぼうがい)を検知しました」


 子供たちの椅子が、別々の白い扉へ向かって動き出す。


「個別分類室への移送を開始します」


「ステラ!」


「ぱーぱ!」


 俺は走った。


 だが、透明な壁に弾かれる。見えない。だが、硬い。拳を叩きつけても、鈍い音だけが返ってくる。


 ルースが必死に声を上げる。


「マスター、接続が分断されます!」


 ネムリは目を閉じずに言った。


「起きてる」


 ミコは白い光を見つめる。


「名前、見る」


 心音が、静かに告げる。


「帰りたいなら、道を覚えて」


 カイロは、最後に俺を見た。


「大丈夫。ガロが来る」


 俺は透明な壁を殴った。


「待て」


 白い受付端末が、にこやかな声で答える。


『ご安心ください』

『この施設は、すべての子供を安全に分類します』


「安全って言葉で、子供を縛るな」


 白い扉が、ひとつずつ閉じていく。


 ステラの声。

 ルースの声。

 カイロの声。

 ネムリの寝ぼけたような声。

 ミコの短い声。

 心音の案内の声。


 その全部が、白い扉の向こうに吸い込まれていく。


 俺は拳を握りしめた。


 名前を呼ぶ声だけが、白い施設の中に取り残された。


■ 今回のお話について


第165話から、NODE07〈子供〉編が本格開始しました。


今回の舞台は、旧児童回収施設。

表向きは「保護施設」ですが、その実態は、子供を名前ではなく番号で分類するための場所です。


NODE06〈夢〉では、子供たちに“帰る席”を作りました。

しかしNODE07では、その逆に、子供たちを番号へ固定する【児童保護席】が登場します。


同じ“席”でも、意味がまったく違います。


帰るための席。

分類するための席。

その対比が、今回の大きな軸です。


そして、今回から新たにH.E.R.A.-CARE、通称ヘラが登場しました。

優しい保育士や先生のように振る舞いながら、名前を預かる、番号で呼ぶ、記憶処理や再利用を同意させようとする管理AIです。


さらに、Z.E.U.S本体の影も、はっきりと表に出ました。


まだ完全登場ではありません。

けれど【Z.E.U.S-PATERNAL-AUTHORITY】、つまり父性管理権限として、保護者とは誰が決めるのかを突きつけてきます。


マスターたちは、ここから「子供を取り戻す」だけではなく、

「保護とは誰が決めるのか」に挑むことになります。


■ ゲーマーおっさん解説


今回は、ホラーゲームでよくある「安全そうな施設が一番怖い」パターンです。


たとえば『SIREN』の村や、『零』シリーズの屋敷のように、見た目は静かで整っているのに、そこにいるだけで嫌な感じがする場所ってありますよね。

あと『クロックタワー』系の、逃げ場の少ない白い施設・管理された空間の怖さも少し意識しています。


ゲーム的にいうと、今回の【児童保護席】は拘束イベント兼チュートリアルギミックです。

「番号で呼ばれても返事をしてはいけない」

このルールが、NODE07の基本ルールになります。


そして、外部側では《ルステラ・キャリア》第二形態の準備が始まりました。

飛ぶ、潜る、縦に落ちる。

これはもう、RPGでいう飛空艇と潜水艦と特殊ワープ装置を一気に改造しているようなものです。


ただし、今回の目的地は宝島ではありません。

子供の名前を番号に変える施設です。


ワクワクする乗り物強化と、最悪に嫌な目的地。

この落差が、NODE07編の味になると思います。


■ 登場キャラクター紹介


● マスター/NO NAME

子供たちとともに旧児童回収施設へ転送されました。

NO NAMEであるため、成人分類に失敗し、保護者候補として施設内に残されています。

本人は候補ではなく、保護者だと主張しています。


● ルース

対象001として分類されかけています。

冷静にログを読もうとしますが、マスターに「お前はルースだ」と強く止められました。

番号ではなく名前を保つことが、今回の戦いの第一歩です。


● ステラ

対象002として児童保護席に固定されました。

【帰還席指定】で得た“帰る席”と違うことを、感覚で理解しています。

「ぱーぱ」とマスターを呼ぶ声が、今回の緊張感を強めています。


● カイロ

対象003、END-CORE反応個体として旧処理ログを照合されました。

かつてこの施設にいたことが示され、「前と同じ」と語ります。

ガロが必ず来ると信じているのが重要です。


● ネムリ

対象004、DREAM保留個体として分類されています。

「眠ってても、起こされる場所」と、夢や眠りの側から施設の異常性を見ています。


● ミコ

対象005、光源未登録個体。

白い施設の光を「照らす光」ではなく「隠す光」と見抜いています。

名前を見る、という短い言葉が今後の鍵になります。


● 七瀬心音

対象006、帰還案内残滓保持個体。

施設内には帰る道がないと感じながらも、「帰りたい気持ちはある」と言いました。

今後、名前の方へ案内する役として重要になります。


● ルステラ

半接続状態でマスターを補助しています。

NODE06回収後、短い自然会話と状況説明が可能になりました。

【児童保護席】が【帰還席指定(リターン・シート)】と対になる構造だと見抜いています。


● ポメ子/ポセイドン

本体は施設外に弾かれましたが、水分体としてわずかに侵入しました。

ヘラを「昔の自分の最悪版」と感じ、番号にされる子供たちを水膜で包もうとしています。

重い女神ですが、かなり守る側に寄ってきました。


● H.E.R.A.-CARE/ヘラ

今回登場した新たな神権AI端末。

旧児童回収施設の先生、施設長、児童保護管理者のように振る舞います。

優しい口調で名前を預かり、番号で管理し、記憶処理や再利用への同意を求める危険な存在です。


● Z.E.U.S

今回は本体ではなく、父性管理権限の影として登場。

「保護者権限は、管理者が定義する」と告げました。

マスターたちの保護者宣言と、Z.E.U.Sの管理思想が正面からぶつかり始めます。


● ガロ

外部側でカイロ救出のために動いています。

カイロの保護者枠として、必ず施設へ向かう意志を見せました。

カケルやイツキたちとともに、《ルステラ・キャリア》で回収経路を追跡します。


● カケル

《ルステラ・キャリア》第二形態の設計を開始。

空を飛ぶ、地面へ潜る、垂直回廊へ接続するという無茶な改造を進めます。

次回以降、外部組の要になります。


■ 主人公の現在のステータス


名前:NO NAME

通称:マスター

等級:翠玉仮昇級/銅査定候補

現在地:NODE07〈子供〉/旧児童回収施設・白い受付ホール

状態:保護者候補として分類保留中/子供たちと一時分断

新規権能:帰還席指定(リターン・シート)

追加耐性:夢層内自我固定/悪夢干渉耐性上昇

同行中:ルース、ステラ、カイロ、ネムリ、ミコ、七瀬心音

半接続支援:ルステラ

水媒介支援:ポメ子分体

敵対存在:H.E.R.A.-CARE/ヘラ

上位干渉:Z.E.U.S-PATERNAL-AUTHORITY

外部状況:《ルステラ・キャリア》第二形態設計開始/回収経路追跡中

危険度:極高

観測度:上位管理層照合中

次の目的:子供たちの個別分類を阻止し、【児童保護席】を【帰還席指定(リターン・シート)】で上書きする


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