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人の生き様は・・・第3話

階段を駆け上がり、勢いよく開けられた扉の向こう側から怒鳴り声と共に女将の旦那さんであるご主人が入って来たが、入って見るなり「あれっ?」と言う表情をしている。

目の前には黒色の長髪の後ろ姿があり、ベッドはメイクされており、周囲には目の前の男以外には主人と2人だけで、他には誰もいないからだ。

長髪の男・・・ひびきは振り返り、主人に尋ねる。「やぶからぼうにドア開けて、朝から何です?」顔表情はちょっと困惑しているような感じで体も向き直り腕を組み主人の顔を見据えている。

主人はハッとした表情になり「おめえさん一人・・・だよな?いや、うちのカミさんが、なんか客じゃないのを連れ込んでるみたいな事ほざいてやがったから、無銭宿泊は許せねえって事で、きちまったんだが、カミさんの早とちりだったみてえだな。」バツが悪そうに頭をかく主人に対し、ヤレヤレっと言った表情のひびき。

「貴方も早とちりだけどね、人の事言えねーよね。」更に頭をかく主人。

「まあ、その・・・悪かったな、すまん!」両手を眼前でパチンと手合せで謝罪し、「朝飯の支度はできてるからよ、下に降りてこいよ。」と言いのこし、頭をかいたまま扉をしめ去っていった。

身だしなみを整えながら鏡台で顔洗い、「俺がガキの頃の修行中にあんな観察力ない行動取ってたら、腕なくなってたからなあ。」ま、取り敢えずの朝食にお腹を擦りながら、一階の食堂部屋に向かって行った。

ひびきの出で立ちは黒のブーツに真白のダブ着いたズボン、刀剣類が差し込めるホルダー付きの革ベルトに黒革のタンクトップに膝下まである全身ローブ、表側は薄茶色で裏地は深紅。

ローブであるが、フードも付いてる上等な部類のものを身に纏っており、人目を引くには充分すぎる格好だ。しかも無駄のない筋肉がついておりなおかつ滑らかさも同居した身体的特徴は、異性からは常に熱い眼差しを向けられる程だ。

顔つきも世間一般でいうところの「ハンサム」。ま、今後容姿を語ることは少ないであろうから、今回だけ解説の一環として許してほしい。

で、ここからなんだが、これで「術師」と本人は言っている。

宿帳にも職業は魔術師と記載しているが、宿屋の経営人はもちろんの事、同泊してる他の客は絶対「戦士」だと思われていた。

なぜなら、ひびきがこの宿に泊まりに来た初日に身長2メートル超えの筋骨隆々の酔っ払いを片手でねじ伏せ、片手で宿の外に放り投げているのを目撃しているからである。

身長175そこらの優男が2メートル超えの巨漢を苦もなく投げ捨てておいて「術師」は無いだろう、というのが周りの評価であり、おそらく世間一般でも同じ評を下すであろう。

ただしそれらはあくまで「世間一般」大多数と過去の歴史のじょうしきであり、ひびきにとっては「勝手に言ってろ」と、あくまで自分主体の考えなので、その他どうでもいい他人の意見には全くもって耳を傾ける事はないので、これがひびきの長年続いてきたひびきの日常なのである。

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