刺身のつま
刺身の盛り合わせに付いている大根のつま。
私と父は刺身と一緒に食べる派だが、母と兄は基本食べない派(捨てる)だ。母の「もう食べないのなら捨てる」と言う行動にSTOPをかけて、いつも父と私は醤油をかけて『もしゃもしゃ』大根のつまを食べている。
(飽きたな……何かいい食べ方ないかな……)
と思い、ネットで調べたら、
「なっ……味噌汁に入れるだと……!!?」
と言う目から鱗な方法を目撃。
早速次回取り入れることにした。
*****
しかし、綺麗な盛り付けを壊して味噌汁を作るのは盛った人に申し訳ないので、皆が刺身を食べ終わってから調理を開始する。
まずは刺身のつまをザルに入れ、軽く水洗いして魚臭さを落とす。
鍋に水・洗った大根のつまを投入し、火にかける。
水が沸騰し、大根が軟らかくなったら、味噌と出汁を入れて味を調える。
何て簡単なんでしょう。
回転寿司の最後にお味噌汁を飲んでいたあの頃が懐かしい……。
「お、これからつまは味噌汁決定だな。」
と、父からもいい返事がもらえましたよ。
めでたし、めでたし。
……で終わらないのがうちのごはん。
***
食べるタイミングがずれてしまったので、私は残っていた刺身をご飯の上に盛った。母が「味噌汁作っちゃうから、(刺身)取って。」と言ったからだ。
(お母さんが作ってくれるのか~。)
としんみり思いながら、私はご飯を食べた。
私の座る席。
台所を背にしているので、母の手元が全く見えない。
後ろで水の沸く音や、冷蔵庫を開ける音を聞きながら、私は刺身とガリと漬物をゆっくり食べた。
「できたわよ~。」
と言って、母が食卓に味噌汁の鍋をドンッと置いた。
父と兄が「どれどれ…。」と居間からやってきて、お茶碗にすくって一口すすると……2人とも眉を寄せて一言。
「「まずい!!!!」」
え!!
なぜ??!
と思った私も味噌汁を少しすくい、恐る恐る飲んでみる。
「うわ!!!! えっぐっっ!!!!」
これはあれだ。
大根のつまを洗わなかった感じだ。魚のえぐみがそのまま味噌汁に反映されてしまったようだ。
そして大根。固い。
大根もおそらく、『水から』ではなく沸騰したお湯に入れてしまったからか、『もしゃもしゃ』が『もすもす』になっていた。
大根しか入っていないのに鍋の淵には沢山の灰汁がくっ付いていた。(お母さん……灰汁とって……。)
『刺身』と言うご馳走の余韻を消し去るこの味!!!
ひどすぎる……!!
私の中で様々の思いが一瞬で駆け巡った中、母も味見をすると……
「あら、これはお母さんも飲めないわ。」
お母さ――――――ん!!!!!
自分が飲めないもの人に飲ませないで――――――!!!!!!
父は「やれやれ…。」と首を振った後、味噌汁をザルに入れ、残った大根を水でよく洗った。
そして、いつものようにわさび醤油で食べたのだった―――。
……お巡りさん。
恐怖のみそ汁は、親子ぐるみの犯行だったようです。
『姉兄編「姉とおかずとみそ汁と」参照』
現在大根のつまは、細かく切ってなんちゃってもんじゃ焼きにしたり、味噌汁にしたり、わさび醤油で食べたりしています。
あ、そう言えば。
10年以上白身魚と貝類を食べなかったら、アレルギーの数値が下がりました!!今年から少しずつですがおいしく食べてます!!お正月にナメタガレイを食べられる~!!!……少しにします。




