表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/88

りんご煮

お読み下さりありがとうございますm(__)m

~日曜日にやっている農家応援番組にて~


「こっちのりんごは痛んでるので、売り物にならないんです。」

「規格外のリンゴはどうされるんですか?」

「そのまま食べたり、煮たり、焼いたりします。」


~~特別に作り方を教えてもらいました(ナレーター)~~


「うちのりんご煮は砂糖やはちみつを使わないんです。」


りんご1個を8等分ほどに切り分け、鍋に適量入れる。

フタをして、コンロに火を付ける。

りんごが焦げないように鍋を振る。


(鍋を振る――――――??!!)


山形・宮城の芋煮会で使うようなどでかい鍋に沢山入っているリンゴ。

重みもさることながら、その鍋のフタを押さえながら持ち手をつかんで(ミトンしてます)上下に振る肝っ玉お母さんに、私はおののいた。

その後、『数回振ってはコンロに置く』をくり返し、ぶつかり合ったりんご達から出た汁だけで、りんごは煮詰った。


(すげ―――!!青森すげ―――――――!!!!)


「すごい!本当に砂糖使ってないんですか?!」

「りんごだけです。」

「りんごの甘味最高です!」

「はちみつや砂糖を使わないので、赤子でも食べられます。」

「これは良いですね!!」

「皆さんも作ってみてくださ~い。」


~青森県の訛りを全て標準語字幕に直すしたたかな番組だった~



この『赤子でも食べられます。』という言葉を聞いた私は、


(次回甥っ子が来た時に作ろう。)


と決めたのであった。



*****



さすがに大きな鍋に沢山は作らなかったが、姉夫婦、家族、そして―――甥っ子の反応は抜群だった。ペロリと平らげ、鍋に入れっぱなしだったお玉を自主的につかむ程だった。(つかまり立ちが出来ていた頃です)

姉が「糖尿病になるから、あと1個だけね!」と言って皿にりんご煮を配った後、私は急いで甥っ子の目の前から鍋を撤収した。泣かれる前に、先手必勝だ。そうして皆でなごやかにりんご煮を食べた。


(青森のおばちゃん、ありがとう。)


遠い青森に尊崇そんすうの念を送ったのだった―――。


めでたしめでたし。







そうしてしばらく時がたったある日。


「ただいま~……?!」


家の中から焦げた匂いが……。







「お母さん!振るだけなの!!あと、火の前から離れなければ良いの!!!」



どうして母の母も手を焼いた「母への料理指南」を娘ができるだろうか?

いや、できない。


頑張れお母さん!





……鍋のしまつが大変だ。

姉夫婦が帰った後、


(干菓子じゃなくてりんご煮を用意してもうた―――!!!!)


と大反省したのは、いい思い出です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ