何故別々にした
ある日の夕食。
「野菜炒め」と「焼いた肉」が作られていた。
野菜を一口食べ……。
「へぇ~。これ、焼き肉のタレで味付けしたの。」
と私が言うと、姉が(たまたま帰ってきていた)
「え。この肉も味付け焼き肉のタレだよ?」
「……え?」
「え?」
「「………。」」
((どうして別々にした??!))
私と姉の気持ちが見事に一致した。
「おか―――――さ――――ん!!!!!」
「なに?どうしたの??」
「この野菜炒めと肉、同じ味なんだけど??!!」
「焼き肉のタレを使ったからね。」
「何で別々にしたの??!!混ぜればよくない??!」
同じ味にするのなら混ぜてしまえよ!!!!
フライパンを2つも使うなよ!!!!!!
フライパン洗うの嫌いなくせに、何たくさん汚してんだよ!!!!!
私は憤った。
何故なら、母はきっとフライパンを棚に隠すと思ったからだ。
汚水を被るリスクが2倍。洗う手間も2倍。
嫌すぎる。
キッチン用具をアチコチ使わない工夫などは考えないのだろうか?
あぁ……駄目だ。
期待するからいけないんだ。
過度な期待は身を亡ぼす。
そう悟ったじゃないか!
私の頭の中に様々な事柄が浮かんでいた時に、母は言った。
「だって、別々に食べたかったんだもん。」
「「………。」」
私と姉は、絶句した。
*****
父が帰ってきた。
父は言った。
「これ、同じ味じゃない?」
肉が入っていた皿を持ち上げると…。
バッッッと野菜炒めに肉をぶっこんだ。
「ハハハ……。お母さんは、お父さんの理解の範疇を超えることばかりするなぁ…。」
そう言いながら野菜炒めと肉をかき混ぜ、ご飯と共に食べ始める。
母は、不服そうであった。
しかし、父に何か物申すことはなかった……。




