姉とおかずとみそ汁と
※衝撃の事実に直面しましたが、当時の心境のままお送りします。
前回。姉の米のとぎ方に不安を覚えた妹。C(私)。
そのまま台所に残り、姉の行動を目で追跡した。
姉は、ウィンナーを焼き始めた。小さいフライパンで。
次に、スクランブルエッグを作った。中くらいのフライパンで。
スクランブルエッグは程よい大きさだ。
うんうん。これくらいはな。できるよな。(上から目線。)
姉はスクランブルエッグをボールに移し入れ、マヨネーズを投入した。
私はそれを見つめていた。
じっと見つめた。
じ――――っと……。
「どんだけ入れんだよ!!?もうええわ!!!!」
「え?そう?」
うっかりしていたが、姉はマヨラー気味だ。
何でもマヨネーズを入れるわけではないが、使うときの量が多すぎる。
これぐらいで十分。よりも2倍の量は使う。
スクランブルエッグは見事にマヨマヨ……。
姉の使いっぷりに辟易した私が、マヨネーズをあまり使わない女子になったのは言うまでもない……。
さて、お気づきだろうか。
ウィンナー。どうした?
「キャ―――!!!ウィンナー焦げちゃった!!!」
うん。ごめんね。知ってた。
いつになったら止めんのかな~?
すげ~焼いてるな~。
どんだけ焼くのかな~?
言った方がいいのかな~?
いやいやまさか。
まさか頭のいいお姉さまが忘れているわけないだろうし……。
すまん。言えなかった☆
*****
お次はみそ汁。
水を鍋で沸かし。乾燥わかめ、豆腐を入れる。
カツオ出汁の素を入れて、味噌を入れ―――。
「ちょっ!待てよ!!」
私は目を疑った。
「阿保か!!!味噌多すぎだろ!!!!」
「え?そう?」
「そうだよ!!!!」
いつもならお玉に半分なのだが、姉がとった量は……
お玉にこんもり。
殺す気か?殺る気か??これが噂の恐怖のみそ汁か!???
おまわりさーん。犯人はこいつで――す!!
おっと……意識が飛び過ぎた。
私は座っていた椅子から降りた。
「色んな味噌があるから、どれくらいっては言えないけどさ。」
「うん。」
「味が薄けりゃ足せばいいんだから。まずはこんなもんでいいでしょ。」
私はいつもの量をお玉ですくった。
姉はしぶしぶ、煮立った鍋に味噌をまぜいれた。
味見をして「こんなもんかな?」と言った。
うん。そんなもんだよ。
そんなもんなんです。よろしく、お姉ちゃん。
さてはて、私は気になった。
「あのさ~。調理実習真面目にやってた??」
「真面目にやってたよ!!」
「そうか~。(それでこれか~……。)」
「………あ。でも。」
「?」
「いつも洗い物係してた(笑)」
「え?は?何それ!!??」
何笑ってごまかしてんだ!!
洗い物係なんて聞いたことないわ!!
作ったことも無いわ!!??
「どんどん洗わないと、机がいっぱいになるでしょ??」
「……。」
「で、気になって……いつも洗ってばっかりだった。」
う~ん。気持ちは分からないでもないけど……。
なんかそれ、よくないような……。
「あのさ。」
私はずけずけ言うことにした。
「洗い物は、テーブルじゃなくて、流しに入れればいいと思う。実際うちらはそうしてるし。」
「……。」
「誰かひとりじゃなくてさ、交換交換すればいいと思う。」
「……。」
「つまりな……お前の班長無能ってことだ!!!!!!」
姉も姉だが、班長も班長だろ。ありえん。
確かに洗い物を率先してしようとする子はいる。
いるはいるけれど、私は見つけた時に声をかけている。
「ちょいちょい○○ちゃん。さっきも洗ったでしょ!もぅいいから。あ~男子!たまには洗え。」
「え~~???」
「○○ちゃんのこの赤い手が見えないのか!!??薄情者め!!恥を知れ!!!」
「へいへい……。」
とか何とか言って洗わせていた。
調理実習は勉強です!
しかし、姉からすると「洗い物してる方が気楽」らしい。
そういう問題じゃねえだろ!??
今こうして、実害発生しただろ!!??
それなら家でも洗い物手伝えよ!!おかしいだろ!?
いろいろ攻め立てたが、その後も姉の調理実習の取り組み方は変わらなかったようだ。
なんだかなぁ……。
*****
マヨマヨスクランブルエッグ。
半分黒いウィンナー。
難を逃れたみそ汁。
3品できあがった。
兄がこそっと私に言った。
「ねこまんまより酷くね?」
私はバッ!と口に指を一本立てた。
そして、静かに首を振った。
(それを言ってはいけない……。)
私の悟りレベルが密かにあがったのだった――――――。
……アシタ。ダイジョウブカナ???




