表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/88

やきいも

1年生

垣根の垣根の曲がり角~。

焚き火だ焚き火だ 落ち葉焚き~。



昨今、簡単には焚き火が出来なくなりましたね……。

消防法に引っかかるとか、市町村の条例で決まっているとか。

せちがらい世の中になりました。


ちゃんと申請すれば良いみたいですけれど。

焚き火の為に役所を通さないといけないなんて……。

そんなことは、ちょっと引いてしまいますよね~。



サンマや、さつまいも、じゃがいもを見る度に思います。



焼きてぇ……!!!!



*****



小さい頃、秋になると焚き火をした。

私は焚き火が大好きであった。


ほくほくのジャガイモ、はちみつのように甘いサツマイモ…。

……想像するだけでよだれが…。


父が「今日は焼き芋するぞ~。」と言った時、(ほいきた――!!)と一番に私は手伝った。

父が焼き芋用の穴を庭に掘っている間、私は落ち葉を集める。

落ち葉だけではあっという間に燃え尽きるので、枝も集める。

落ち葉が飛ばないように、父が枝で円錐を作る。

その間に私はぬらした新聞紙にジャガイモや、さつまいもをくるみ、更にアルミホイルでくるむ。火をつける前に、用意した芋たちを落ち葉の入った穴に投入し、更に落ち葉をかぶせる。


準備満タン!!!よっし!!よっし!!!

待ちきれず、兄と共に穴の周りをぐるぐる回る。(バターになるぞ~。)


火をつけるのは父の役目だ。


丸めた新聞紙に火をつけ、燃えやすい枯葉に火を移し、徐々に火の勢いを付けさせる。うちわを使って、空気を送り込む。


ぱちっぱちっ……。


焚き火らしい音がし始める。


この音を聞きながら、ひたすら火の番をする。


このひとときが、本当に好きであった。


風向きの変化によって、煙が襲い掛かってきては咳込み。

負けじと、わざと煙の中をくぐりぬけ。

燃料(落ち葉)が無くなってきたら拾いに走り。

燃やすものによっては音が変わるのを楽しみ。(松の葉が一番好きでした。)

燃やすものによっては煙の出具合が変わるのを楽しみ。

………やってはいけないのに、松ぼっくりを投入したり……。

長い棒で、芋たちをツンツンつつき。

火の勢いにあおられ飛んでいく落ち葉を追いかけ(火が付いているので危ない)

いい具合に芋たちが焼けるのを側で待った。


……実際はもっとキャーキャーうるさかったような…。


良い匂いがしてきたら、長くて丈夫な枝を使ってイモをはさんで火から出す。

ここでもし取り忘れが有ると、そのイモは炭になるので要注意だ。

軍手をはめてアルミホイルを開き、芋を確認する。

はっきりとした基準は分からないが、いい匂いがしたらそれでOKだ。(多分)


残り火を見ながら、縁側に座って焼き芋をいただく。


(あぁ……うまい。)


たくさん走り回っているので、余計においしさが増している。

父のやる気が有るときは、串にさした魚を焼くこともあった。

マシュマロも然り。

美味しい匂いにつられて、近所の子ども達も集まってくる。

おすそわけの分も、もちろんあるので手渡す。


なんて良い時代だったんでしょう……。

あの頃に戻りたい…。(戻れない…。)



*****



家で一から焚き火の経験がある私は、学校で行う焼き芋の時、学校の先生よりもやり方を知っていた。さつまいもも穴に入れる前に全部確認した。意外とアルミホイルを上手に巻けない輩が多かったからだ。


(私がいるからには炭にはさせまい!!)


謎の責任感でいっぱいだった。


焼いている間は外で遊んで良いのだが、私は鍋奉行ならぬ芋奉行となり、片時も焚き火から離れなかった。そばにはもちろん担任の先生がいる。それでも家でやっているのと同じように、落ち葉を持ってきて火加減の調節をした。


その時。

ぽやぽやな奴らが火に近づいてきた!!


「てめーら!危ねぇから下がれ!!!」


私は注意した。

いつも教室で大人しい私が、鬼のように仕切り屋になったので、奴らはビビった。


「いいか。この線から先には入るなよ。」


となりのますだくん。を見習って、地面に線を書く。


「「え~??なんで~??」」

「ばかやろう!火傷してからじゃ遅いんじゃ!!」

「やけど??」

「……ジュってなんだよ。ジュってな。」

「???」

「とにかく危ねぇんだよ!!」


(こいつらを、どうにかしなければ!!!)


私は適当に言った。


「ねぇねぇあのさ。落ち葉もってきてくれない??」

「え~??なんで~??自分で持ってきなよ~?」

「私、さっきから何回も持ってきてるんだけど…。」

「………。」

「持ってきてくれるよね?」

「………。」


あともう一押し!!私は譲歩した。


「落ち葉を入れるときは、この線を越えても良いよ。」

「「!!!!!!」」


彼らには効果てきめんだった。

あっという間に散って、落ち葉をもってきた。

しかし、私はしくじった。


「誰だ―――!!!松ぼっくり入れたやつは――――!!??」


落ち葉と言ったのに!!

松ぼっくりは落ち葉じゃないだろ!!!

ぽやぽやなめてた!!!!!


……あ。いつも舐めてたからか……。

お天道様はよく見てるのねぇ~。

………ぐぅ。


その後、いい匂いを感知したのち芋を取り出した。

うちのクラスのイモは、いい焼き加減で、焦げ過ぎたのも少なかった。


他のクラスは……なんとまだ焼いていた。

そのせいか、こげこげだったらしい。

ちゃんとアルミを巻けていなかったのも多く、食べれる個数が少なかった。

1人2個焼いていたというのに……。




結局、私のクラスの余ったやつを何個か分ける羽目になった。

私がずっと芋番をしていたのを見ていた子達は言った。


「Cちゃんって凄いね!!」

「頼りになるね!!」


面と向かって褒められたので、とても恥ずかしかった。

私は下を向き、赤くなった頬をかくした。

そこに――――。


「えぇ~??何か鬼のように怖かったよ~??」

「この線から入ってくんなとか。ますだ君だよ、ますだ君。」

「いや、怪獣じゃないだろ。やっぱり鬼だよ。」


ぽやぽやからヤジがとんだ。

………その点については反省だ。


私の所業についてほめた子と、ぽやぽやが言い争いを始める。

私は自分がやり過ぎたことを分かっていたので、なんとも言えなかった。


それからしばらく、私はぽやぽや達から「鬼」と呼ばれた。


「お~にさんこ~ちら。手~の鳴~る方へ。」


と言われた。

きゃ!!ひどい!!うるうる……なんて私はしません。


「てめぇら!!覚悟しろよ!!!!」


と言って、彼らを追いかけ、楽しく鬼ごっこをしましたよ☆

ちなみに私、足早いです。


ぽやぽや瞬殺。


ん?…彼らの方が「キャーキャー」うるさかったような……。


いじめてないですよ!!

松ぼっくりについては、父の実家の薪風呂を沸かすときに、祖父から「絶対松ぼっくりは入れるな!!」と言われましたし、家での焚き火でも父から「入れるな」と言われていたので危ないのかと思ってました。

音ぱちぱちうるさいですし、煙出ますし。


でも今は、着火剤に適しているらしいです。

良く燃えるんですね。

でも数個で火力はでるわ、火の手はあがるわ…。

ものは使いようですね。


はぁ……。

焚き火したい。焼き芋したい……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ