机の引き出し
低学年あたり。
家で食べるおやつは「野菜」ばかり。
きゅうりに味噌をつけてたべる。
とまとの丸かじり。
にんじんスティック。
やきいも、茹でたじゃがいも、干し芋、あんこ……。
え?けなしていませんよ??
今も、小腹がすいたら食べるのは上記のおやつですし。
幼い頃の私は駄菓子やお菓子にあこがれていた。
食べる機会など早々になかった。
そう。
だから私は、奇妙なことをしてしまったのだ。
犬のように、大事なものをまとめて隠すということを―――。
*****
家のお手伝いをすると「お駄賃」がもらえた。
私はお駄賃をためて、友達と一緒に駄菓子を買うのが好きだった。
と言っても買えるものなど1つや2つ。
1個は友達とその場で食べ、残りの1個は家に持ち帰っていた。
そして、大事に大事に……
机の引き出しにしまっていた―――――。
駄菓子って……賞味期限書いてないんですよね☆
大事に大事にしまい。
数が増えるとこっそりにやけていた。
お駄賃の代わりに、スーパーで少し高めのお菓子をおねだりする事もあった。
1個は食べ。1個は引き出しに……。
ときたま食べてはいたが、常時30個は引き出しに入っていた。
その引き出しの事を、私は「おもちゃ箱」ならぬ「お菓子箱」と、こっそり名前を付けていた……。
*****
ある日の事だった。
私は異変に気付いた!!
「風船ガム」が、箱を開けたら溶けていた!!!
(やばいやばいやばいやばい―――――!!!!)
それなりに古いものから食べていたはずなのに、どうしてこうなったのか分からなかった。
ちょっとパニックになっていると、私は気づいた。
引き出しから、すごく甘い匂いがする……。
私は恥を忍んで、同室の姉に相談した。
「姉ちゃんよ……。」
「……なに?」
「ガムが溶けてるんだよ。これ、食べても平気?」
「え。は?」
「大丈夫だよね~?」
「…………おかあさ―――ん!!!Cがなんか隠して「ぐわぁぁぁぁぁ!!!!やめろぉぉぉぉぉ!!!!!(泣)」
結局、駆けつけた母に問い詰められた。
ひみつの引き出しが暴かれた。
「なにこれ!!?なんでこんなになるまで入れたの!??」
母は、ビニール袋を持ってきた。
あきらかにヤバそうな物を、捨てるためだ……。
「お前バカじゃないの??変に我慢しないで食べればよかったのに!」
ううぅ……。こうなった今でこそ食べればよかったと思うけれど……。だって…だって…!!
「お菓子」はご馳走だったんだよぉ!!!!???
たとえ5円、10円だろうと「お菓子」!!
野菜じゃないのよ??「お菓子」なのよ???
私にとっては、金の延べ棒のように大事なものだったのよ!?
だから…。
だから……!!
大事に大事にしまっちゃったんだよ―――!!!!!!
私は涙をこらえられなかった…。
声を出さずに泣いた…。
せっかく貯めたお金で買ったのに、阿保な事をしてしまった…。
宝の持ち腐れって本当だ。(意味ちがうけど)
大事にしすぎると、
本当に腐っちゃうんだ!!!(…………………そうね。)
*****
私はそれから、ひみつのお菓子箱を2度と作らなかった。
そして、本当に大事なものをよく見極めて、物事を考えるようになった。
そうでないと判断したら、とことん無礼講+満喫し。
大事だと思っても、腐らせることが無いように――――――。
だからきっと、私は部長や委員長を任せられまくったのかもしれない。
あの頃のスケジュール表の過密さは、おぞましい。
……いい経験になりました……。(どっちだ。)
社会人になった時、あまりに仕事が出来ない人を指導して思ったことがあります。
「あ。この人。アリの中でも、働かないアリだ。」
蟻って、みんな働かないんですよ?
働きアリが死んだときの為に、働かない蟻がいるんです。
でも、働いていた蟻が死なないと動かないなんて、どうしようもない奴だと思うこの頃です。
なんか、意外に人間社会とかぶりますよね~。
せつな…。
※一応その人とバトったんですが、あまりの自己中だったので、初めて匙を投げました。(「世界は私の為にあるべき!!」とか言われたら、「あ。この人アウト。」ってなりました。しかも私より年上…。)いろんな人が匙を投げてもすくってきた私が、初めて投げちゃいました。後にも先のもこの人だけです。2度と会いたくないです。世が江戸時代だったら、辻斬りされてますよ☆
しかし、お鉢が回ってきまして……私の伝手を総動員すればいけるんですが(前大将が同級生なのでそこから…。)……でも私、そこまで聖人君子じゃないんですよ。言われたこと、一言一句覚えているので、今は気乗りしないんですよね。
うん。もうしばらく、放っておこう。




