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調理実習~スパゲッティ~

小学校・中学校時代。

私は何かと委員長・部長を任されていた。

先生からの信頼も、おそらく厚い方…?


つまり、何を言いたいかというと…。


やっかいな奴らのお世話担当に回される!!



*****



スパゲッティの調理実習のときだった。

他のグループは女子だけ男子だけなのに、何故か私のグループは男女混合。

しかも、男子はいつもチャランポランとしている3人。

いわゆる不良予備軍。


1人でも辛いのに3人とか…。

先生は鬼ですか?


でもまぁここは田舎。

私は持ち前のガキ大将モードで奴らと接することにした。


奴らは役割分担や、買い出し担当決めの時点で「机」に座り、話し合いに参加などしない。

きっと普通の女の子なら「怖いよ~」「私たちが頑張ればいいから、我慢すればいいから。」とか言うのかと思う。


しかし、そこは私。

私が班長。


こういうことは始まりが肝心です。

そして、必ず相手に条件を付けましょう。

おどおどしてはいけません。

……しかし、口喧嘩に必ず勝てる自身がないと、上手くいかないかもしれません…。


さぁ!おっぱじめましょうか!


「おい。お前ら。…作る気あんの?」

「はぁ?何?」

「言っとくけどなぁ。参加しないなら食わせねぇからな。作るのか?作らないのか?」


なんで私はこんなに強気だったんでしょう。

今思うと恥ずかしいです…。


3人は互いに目を合わせる。

私はたたみかける。


「昔から『働かざる者食うべからず』って言うんだけど、知ってる?」

「……。」

「空っぽの頭でもわかるか?つまり、私が言いたいこと分かるよな?」


貶めつつも、上げる何か。

3人はしぶしぶ言った。


「つくる…。」

「…今の言葉忘れんなよ?」


言質を取ったところで話を進める。

「スパゲッティ」と「ミートソース」どっちを担当するか。

買い出しは行きたいか、行きたくないか。


相手の得意なところは積極的に任せた。

女子は彼らが得意ではなさそうな、提出するペーパー作成と、ミートソースを担当。

男子はスパゲッティを茹でるのと、買い出しを担当にした。


ちゃんと買い出ししてくるか不安はないのか?


まぁ、彼らが行くと言うので任せました。

疑われるのは自分だって嫌ですから。


「お前らが行かないと昼ごはんないんだから!マジで頼むからな!!」


買いものリストとお金を渡す。

レシートを使っての領収書作成はもちろん女子がする。


いつも頼られない彼らは、大切なお金を任されたからか神妙な顔をしていた。

彼らの気持ちなど分からないが、買い出しをきちんとしてきた日「ちゃんと買って来たぜ!!」と褒めろ褒めろオーラが凄かった。


まだ中学生ですからね。

素直さが残っていたんですね。


他の女子は「ありがと~」と言っていたが、素直じゃない私は「買ってこれると思ったから心配なんてしてませんけど?」と言った。


……私何様。




☆☆☆☆☆




調理実習当日。

きっと忘れてくるだろうと思い、私は兄からエプロンと三角巾を2組借りていた。

案の定、1人忘れてくるから面白い。

恩は、売れるときに売っておくのが1番。



調理実習は使用する皿や器具を1度洗う。

布巾で拭くのだが…。

男子はしゃべってばかり。


「おい。拭くの手伝えよ。」

「洗うのは女子だろ?」


必要以上はやりませんってか?

甘い…甘いわ!!


私は「なべ」「菜ばし」「皿3枚」「フォーク3つ」を彼らの前に置く。


「これはお前らの担当だろ?」


笑顔の固まる男子たち。

…しぶしぶ拭き始める。


(一休さんのアニメ見てて良かったわー!)


私は内心ほくそ笑んだ



*****



順調にスパゲッティを茹でる彼ら。

塩加減で盛り上がり、パスタの固さで盛り上がり。

男なのに、姦しい。


私はトマトの湯むき担当。

丁度茹で上がり、水にさらし、さて剥くかと思った時私は思った。


「暇だったら手伝ってくれない?」

「はぁ?」


はぁ?って言うともちろん思ってましたよ。

更に言いましょう。


「『立ってるものは親でも使え』って言うんだよ?しらない?」

「……知らねぇ!何それ!?」


食いついてきました。

普段、家の手伝いで親に頭が上がらないであろう彼ら。

初めて聞いたこの言葉を使う気満々です。


「今度使ってみなよ…。と言うことでよろしく。」


ちょいちょいっと手招きして、湯むき要員を1人確保。


そうこうしていると。

女子は玉ねぎのみじん切りを終え、まな板が空いた。


(剥いたトマトから切ってもらおうか…。)


私は男子に声をかけた。


「ねぇ。どっちか包丁使えない?」

「はぁ?」

「…使えないならいいよ。」


ここはあまり期待していなかったので、あっさりと引き下がった。

すると、1人が言った。


「やっていいならやる。」


(なぬ!???)


突然出てきた自主性。

驚いたが、やってくれるなら任せよう!


(ぶっちゃけ。家で食べるスパゲッティより酷くなるなんてないんだから!)


そう思えばこそやらせてしまう。

他の女子は戦々恐々としていたが、気にしない。



だって私、班長ですから!!



*****



意外にもそいつは包丁の使い方がかなり上手かった。


「は????お前上手すぎじゃん!!!隠してたのか!!??」

「いや~?あんまり使ったことない。」

「はぁ?ケンカ売ってんのか???そうは見えない手つきですけど???」

「一応母ちゃんに使い方は教えてもらってる。……うちの母ちゃん調理師だし…。」

「まじか!?それを言えよ!!全部任せればよかった!!」

「それは無理。」

「人は意外なところで才能があるんだな…。」


私は大きな声でそいつを褒めまくった。「すげぇ!!」「上手い!!」褒めて褒めて褒めまくった。

すると他の男子が食いついた(予想外です)

俺もやりたいと言うが、使ったことがないので持ち方から指南される。


結局3人目も混ざっていた。

トマトを切るのに盛り上がる男子たち。


男なのに姦しい…。



*****



ミートソースもスパゲッティも出来上がり、後は盛り付けるだけ。


女子で決めていたことを、男子に言いましょう。

でも、ちゃんと褒めてから。


「今日は頑張ってくれてありがと~。スパゲッティは好きなくらい盛り付けていいよ~。」

「え!!?いいのか??」

「……嫌なら良いよ」

「いやいやありがたく」


この時点で笑顔の彼ら。

凄く盛り付けてますが、まぁいいでしょう。

食事中も自分たちの功績をお互い褒めあっていました。


「俺たちの茹でたパスタ。固さ丁度いいし!」

「俺たち天才。」

「トマトの大きさもいい感じ。」


よかった、よかった一安心。

どうなる事かと思ったけれど、無事に終わってよかった。

女子たちもコツをつかんだのか男子をほめる。


「ほんとに美味しい。」

「家と全然違うねぇ。」


いつもは引っ込み思案の二人。

こちらもどうなるかと思ったが、満足満足。



*****



楽しく食べ終わったあとは片付け。


ここで予期せぬ事態が起こった。


「片付け手伝うよ。」


……え??空耳かな???

当初の予定では、片付けは女子がして、男子は先に昼休みに入るはず…。

何が起こった…。

天変地異か?今から雨降るのか??


ハッキリ言えば、クラス委員の私は全員の片付けが終わるまでいないといけなかった。

ガス・蛇口の最終点検をする。

そのため、時間があるのだ。

だから請け負ったのだが…。


まぁ、やりたいと言うなら任せましょう!


「じゃ、よろしくするわ。」

「あぁ。」

「拭くのは女子でするよ。」



(…なんかよく分からないけど、充実感すごいわぁ)



こうして、不安だらけの調理実習は無事に終わったのだった―――。



*****



それからと言うもの、彼らは調理実習を楽しむようになり、男子だけのグループで頼りにされる姿がみられた。

家庭科の先生からは「あの時Cさんに任せてよかった。」と言われた。



う~ん。

ぶっちゃけ当事者的には2度とごめんですけど。



…家庭科の先生だけに限らないけれども…。



まぁ、終わりよければすべて良しとしますか。

ここに出てくる3人は、別の小学校出身です。

私の事は、真面目女だと思っていた模様。(真面目ですよ!)

しかし私は小学生のとき、裏では組長と呼ばれていました。

言葉遣いが「~だのう。~じゃ。」「恥を知れ。」と暴れん坊将軍に毒されていたので(笑)

 

………。

悪いことをしたことは無いですからね!!


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