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年越しそば

年越しそば。


忙しい年の瀬には、時短料理のそばを食べるとか。


その文化が我が家にもやって来てしまった…。



*****



初めての年越しそばは背徳感がいっぱいだった。


(夜中にそばを食べるとか、ありえん。)


父や姉兄も難色を示した。


「あと寝るだけだろ。」

「お腹減ってないけど。」


しかしうちの母。

空気読めない……と言うより、そういったイベントが大好きである。

大好きなのは結構なのだが実力が伴わないと(もごもご…。)



「さぁ!召し上がれ!!」

「「「「……いただきます…。」」」」



………。

良いのです。

えぇ。

そば屋さん並の蕎麦なんて期待はしていません。

おいしいものが食べたいなら外食しろってことで…。


しかし、これは…。



プツリ。プツ。……。



頑張っても頑張っても、

箸でつかむことの出来ぬそば達。



おかしい。

ゆで時間はアラームを付けてバッチリのはず。

一体なぜ…。


「おかわり沢山あるからね。」

「………。」


そうでしょうね…。

この伸び様では、大量にありますよね…。


うちの家族が『年越しそば』に難色を示したのは、夜中に食べる背徳感もある。

しかし何より、この伸びに伸びまくったそばを食べるのに、抵抗があったのだ。

ちなみに、この母の『麺が伸びる』謎のスキル。

らーめん。うどん。そうめん。にも適用される。


母曰く。


「やわらかい方がおいしい。」


一応いっておきます。

ゆで時間は守っています。

一体なぜ…。




………。

良いのです。

えぇ。

好みは人それぞれですから。

ですが、お願いですから『量』考えてください。



そして更に引き起こされる謎のスキル『おかわり』

食べている最中に、勝手に上からそばが降ってくる。

そう。

まるで「わんこそば」のように…。


「ギブギブ!!食べられない!!」


子どもたちが音を上げても容赦ない『おかわり』


「明日で良くない?」

「今年の汚れは今年のうちにでしょ!」

「勘弁してくれよ……。」


どうして食べることが作業に…。

解せない…。



初めての年越しそばは、苦行で終わったのだった―――。






※~昨年の年越しそば~※


母「年越しそば食べる人~。」

私「いらない。」

兄「いらん。」

父「お父さんも食べないからね?」

母「なによ。じゃあお母さんだけ食べるから!」

「「「どうぞどうぞ。」」」



母「できたわよ~。」

「「「!!!!????」」」

私「頼んでないけど。」

母「作りすぎちゃった☆」

私「勘弁してよ……。」

兄「どうやったら1人分が4人分になるんだよ。」

父「お母さんだからな。」

母「何かいった?」

「「「なんでもないです。」」」


量はいつもより少なめでしたが、伸び伸びそばでした。

※母と同じく作っても、私の蕎麦は伸びないのですが…。

 謎です。

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