表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/104

『しーちゃんと記憶の図書館』第85話

海色の手紙



海斗は深呼吸をひとつして、

封筒の口をゆっくりと開けた。



中から出てきたのは、

海色のインクで書かれた一枚の手紙だった。



“海斗へ。

あの日、私は言えなかった。

けれど、あなたが海を離れるとき、

灯台の花に『また会おう』と願ったの。

もしこの手紙を読む日が来たら、

きっとあなたは帰ってきてくれた証。

ありがとう。

私は、ずっとここで待っています。”



文字は少し震えていて、

何度も書き直した跡があった。


海斗は手紙を胸に抱きしめ、

目を閉じた。



「……まだ、生きていてくれるだろうか」



しーちゃんは海斗の肩に手を置き、

「探そう。きっと、この町のどこかにいる」と静かに言った。



港の方から、

小さな風鈴の音が聞こえてきた。

それはまるで、誰かが二人を呼んでいるようだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ