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『しーちゃんと記憶の図書館』第67話

二人で紡ぐ頁



海斗は、遥さんの瞳をまっすぐに見つめた。


「続きを…一緒に?」



遥さんは、小さくうなずいた。


「ええ。物語は一人で書けるけれど、

 二人で紡ぐと、きっと予想もしない景色が見える。

 あなたの言葉で、この物語を広げてほしいの」



海斗は胸の奥で迷った。

自分にそんな力があるのだろうか。


だが、遥さんが手渡した万年筆の温もりが、

不思議と背中を押してくれた。



「…やります。書かせてください」



遥さんの顔に、やわらかな笑みが広がった。


「じゃあ、この図書館の“記憶の部屋”で始めましょう。

 ここなら、言葉が逃げないから」



その日から二人は、

古い木の机を挟んで向かい合い、

物語の続きを少しずつ書き始めた。



万年筆のインクが、

紙の上で静かに未来を描いていく音がした。


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