表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/104

『しーちゃんと記憶の図書館』第27話

過去の自分への手紙



未来への絵が並ぶ棚の前で、

一人の高校生の女の子が立ち止まった。



彼女はスケッチの横に添えられた

「未来の自分へ」という言葉を見つめ、

小さくつぶやいた。


「…私も書きたい。でも、未来じゃなくて──」



その視線は少し下を向き、

指先は机の上でそっと動き出した。



便箋に書かれていくのは、

中学一年生だった頃の自分への手紙。


“あの時の私へ。

泣きながら部屋に閉じこもっていた日、

ちゃんと外に出られる日が来るよ。”



書き終えた手紙は封筒に入れられ、

表にはこう書かれていた。

“201X年の私へ”



しーちゃんは、その封筒を両手で受け取り、

未来への絵の棚の反対側、

“過去の自分への手紙”という小さなコーナーを作った。



そこには、これまでになかった新しい流れが生まれた。

未来と過去、

どちらにも手を伸ばす棚。



その日から、棚には

さまざまな年代の自分への手紙が並び始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ