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極大魔力の初級魔法  作者: 明日葉 晴
第5章 過去との決別。今との対決。未来への餞別
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第88話

こんにちは!

明日葉晴です!


ソラちゃん班対ジール君班です!

楽しく熱くなるように頑張りたいですねぇ…

とりあえず…はい。頑張ります!

それでは本編をどうぞ!

 前回のあらすじ

 訓練場に来訪者を迎えるソラ達。来訪者はソラと同じ学科のジールとナルケム含む班の人間だった。そこでソラの提案により二つの班は合同で訓練を行うことになる。お互いに作戦会議をしたのちに訓練が開始されるのだった。


 =


 岩が地面に落ちると同時に、お互いの班の前衛が飛び出す。ジール君の班は予想通り三人が前衛のようだ。


「「“ガード”!“クイック”!」」


 ハクアと、ジール君が同時に支援の魔法をお互いの前衛に掛けた。向こうも定石通り、まずは様子見と言ったところだろうか。


「通さねぇ…よっ!」

「そりゃオレらの台詞だっての!」


 トレイズの大槌とゼクシオン君の斧がぶつかり合う。


「それではお二人の相手は僕が」

「お受け致します!」

「やってみなはれ」


 シンがロロナさんとリッカさんを相手しようとする。だけど正面から挑んだのはロロナさんだけで、リッカさんはシンを避けるようにステップを踏んだ。相手が別れたからこっちも別れて対応することになった。早速作戦から離れたけどしょうがないだろう。


「させないです!」

「っと…いけへん子やなぁ…」

「シャニーさんありがとうございます」


 だけどシャニーがリッカさんの足下に矢を放ち動きを止める。その隙にシンはもう一度二人に立ちふさがった。


「「“ファイアボール”!」」

「“アイスショット”」


 後ろから飛んできたジール君とナルケム君の魔法を、ハクアが綺麗に相殺していく。二人を相手取っているのに、遅れを取ってる様子が全然ない。


 よし…さて、アタシは…っと…


 初手は上々。アタシは全体を見て感心半分、行動を考える。危なげなく四対五で拮抗している。このままでも充分戦いになるけど、それだとアタシは本当に要らない子になってしまう。


 まぁ…この拮抗崩すのが役割ってことで…よしっ!


 アタシはシャニーが矢を放ったタイミングで踏み込んだ。


「貰いっ!」

「ここにもいけん子やねっ…!」

「あははっ!でもじゃあねっ!」

「ん…?へぇ?」


 シャニーが矢をつがえる合間を縫ってリッカさんに攻撃を仕掛ける。アタシは数撃入れてから、シャニーがまた構え直すだろうタイミングで後ろに下がった。アタシが下がると間髪入れずにシャニーの矢が飛んでくる。その後にシンがロロナさんを弾いてこっちに来た。アタシはその入れ替わりでロロナさんに追撃を入れに行く。


「どもっ!」

「どっ…!どもであります!」


 律儀ぃ…


 アタシが連続で攻撃を入れながら挨拶すると、防御しながら挨拶を返してくれた。ロロナさんは剣士科って言ってたから、実はちょっと興味があった。


「なかなかやるねっ!」

「ソラ殿もっ…!」


 ロロナさんはアタシの剣を最小限の動きで受ける。アタシは腕力がないから、シンと違って正面から受けられてしまっている。アタシとシンじゃタイプ違うから受け方も違うだろうに、切り替えが早い。


「“アクアベール”」

「おっと…じゃあねっ!」

「なんっ…!?」


昇空(しょうくう)』!


 ハクアが呪文を唱えると同時に、前衛を後衛を分けるように水の膜が張られた。アタシはそれを見て力業でロロナさんを水の奥に押し込んだ。同じタイミングで、矢が水の膜を突き抜けていくのが見えた。シャニーも打ち合せ通り、後ろに牽制を入れてくれたみたいだ。


「“ガード”、“クイック”、“パワード”」


 そしてハクアが支援の魔法を掛ける。アタシにまで掛ける辺り、ハクアはまだ余裕があるみたいだ。


 余裕がなさそうなのは…トレイズか…


 経験の差なのか、少しだけ押され気味のトレイズ。ゼクシオン君の方が一枚上手って感じで、じりじりと後退してる気がする。アタシは一回仕切り直させるために間に割り込みに行った。


「ってわけで来たよ!」

「なんだぁ!?」

「どんなわけ!?でも助かる!」


 アタシはゼクシオン君の頭に向けて剣を振り下ろす。もちろん気付かれて避けられる。それによってトレイズとゼクシオン君が仕切り直す形になった。


「トレイズ、無理に倒そうとしなくていいよ。相手よく見て負けないことだけ考えて」

「負けないこと…おう!」

「お喋りたぁ余裕だなぁ!」

「でも付き合ってくれてありがとねっ!」


円空(えんくう)』!


 少しの溜めを作って水平の回転斬りを繰り出した。ゼクシオン君は見た目に反して素早く後ろに下がった。


「トレイズ!後はよろしく!」

「おう!」

「あっ…!待て!」


 下がられた隙にトレイズと立ち位置を譲った。アタシはトレイズに任せてゼクシオン君を突破。そろそろ司令塔を潰したい。言い方が物騒になってしまった。


 と…その前に…


 後ろを攻める前に見渡すとシンとシャニーの距離が近付いていた。援護があるとは言え、流石に二人を相手はきつそうだ。それにシンの相手は二人ともパワー系じゃなさそうだ。


 あっ!?考えてる間に…!


「しまった…!」

「もろたわぁ!」

「あうっ…!」


 リッカさんがシンを躱してシャニーに迫った。ここでシャニーをやられると、一気にシンが厳しくなる。


「さっせない!“ウィンド”!もっかい“ウィンド”!!」

「また…!」


 アタシは風の魔法でリッカさんを邪魔してから、加速してシャニーとの間に入った。間一髪だった。


「ホンマ悪い子」

「どっちが」

「ソラりんぅ…」

「シャニー泣かない。気にしてないから、立て直し」

「はいです…!」


 リッカさんから目を離さずにシャニーに指示した。


「ソラさんすいません!」

「シンはそっちに集中!」

「はい!」


 シンが気にした感じの雰囲気を出したから注意した。反省は後だ。今は目の前に集中して欲しい。それはそうとしてやっぱり厳しかったかもしれない。一回崩されてしまったからには、もう畳み掛けるしかない。


「ハクアこっちの援護!」

「えっ!?あっ!“アイスショット”!」


 アタシは早口にハクアに頼んだ。魔法を唱えたのが聞こえた瞬間にアタシは素早くリッカさんを追い抜いてジール君とナルケム君のもとへ駆け抜ける。


「くっ…悪い子ばっかりやわぁ」

「行かせないです!」


 アタシは二人を信じて振り返らずに一直線に走る。シャニーの気合の入った声が聞こえたから、上手くいったと思おう。


「仕掛けてきたね」

「そのようだな」

「余裕そうだねっ!」


 アタシに気付いた二人が少し笑いながら意識を向けてきた。


「「“ファイアボール”!」」

「“ウォーター”!」


 飛んできた火の玉をアタシは水流で撃ち落とした。初級と中級で差があるけど、アタシは気合を入れて出した水流が功を奏したのか。何とか相殺出来た。


 後は近距離で戦えるアタシの方がっ…!!


「貰った!」

「させはしないっ!」

「なんっ!?」


 アタシはナルケム君に剣を振ると、ナルケム君はまるで剣を抜くような素振を見せ、アタシを迎え撃とうとした。するとアタシが剣を振りきる前に、見えない何かに妨害された。


「まさか魔法科なのにそこまで剣が扱えるとは…持っている事には気付いていたが、正直予想外だった。だが、その特権は貴女のみのものではないのだよ」

「っ!?」


 ナルケム君とせめぎ合っていると、アタシの剣を受けていた何かが姿を現した。それは細身の直剣だった。


「まさかアタシと同じで、剣は自分でしか鍛えたくないとか?」

「それは当たらずとも遠からず…といったところか。間接的な要因ではあるがね」


 間接的…?いや、今は気にしない方がいい。


「じゃあこのまま対決しますか?」

「それはとても興味深いが今はよしておこう…はぁ!」

「きゃっ…」


 ワンチャン提案に乗るかと思ったけど、やっぱり無理だった。返答と同時に押し返されてしまった。鍔迫り合いでいたのはミスった。


「“ファイアアロー”!」

「“ウィンド”!!」


 ナルケム君の後ろから魔法が飛んできた。アタシは風の魔法で身体を押して何とか回避した。


「はぁ…見誤ったぁ…」

「手札は隠しておくものだ。見せるつもりはなかったのだから、こちらも失敗ではあるのだが」

「でもこの状況はきついよ。一人はアタシと似たように、剣と魔法。しかも魔法に関してはアタシより確実にできるかぁ…」

「あはは…一つ間違いがあるよ。ナルケム」

「いいのか?」

「あぁ、別にいいと思うよ。全力でやらないのは失礼だろう」

「わかった」


 ジール君とナルケム君が不思議なやり取りをすると、ジール君も腰に手を添えた。


 まさか…


 嫌な予感は的中して、ジール君の腰に剣が現れた。ジール君の剣はどっちかって言うとお父さんのに似ていて幅の広い剣だ。二人してそういう系か。でもこのタイミングで見せるって、少しやらしい気がする。


「参考までに、剣を隠していた方法は聞いてもいい?」

「私の魔法だ。属性は光」

「ありがと」


 てことはアタシには今は出来ないことだ。初級でないことくらいわかる。


「僕からも一ついいかい?」

「どうぞ」

「降参する気は?」

「あると思ってたら一人は泣かせる気でいくよ?」

「あはは。失言だったね。あるとは思ってなかったけど」

「ならよし」


 ふぅ…状況悪くなったなぁ…


 軽口を交わしながらもアタシは考えた。他の皆は多分持ちこたえてるだろう。だとしたらアタシも持ちこたえる、と言うより勝たなきゃダメだろう。どこか一つでも崩れたら終わるなら、一番拮抗しにくいアタシで天秤が傾くと思う。


 正念場…久しぶりにわくわくするなぁ…


 確かな昂ぶりと緊張感を確かめながら、この模擬戦の最終局面を迎えたことを感じ取ったのだった。

第88話を読んで頂き、ありがとうございます!


思いの外長引いてしまいました!

良いことなのか悪いことなのか…

とにかく次回で模擬戦決着です!

どれでは今回はここまで!


ブクマして頂いてる皆さん!

そうでない皆さん!

いつも読んで頂きありがとうございます!

次回も引き続きお付き合い頂けたら幸いです!

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