第81話
こんにちは!
明日葉晴です!
試験的に週2での投稿します!
土曜と水曜ですね!
ペース的に大丈夫そうなら維持したいと思います!
それでは本編をどうぞ!
前回のあらすじ
気持ちを新たに寮に戻るソラ。それを象徴するかの様に制服に袖を通した。そしてトレイズにも謝罪し、いつもの風景を取り戻すのだった。
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トレイズを宥めるとかあって、アタシとハクアは始業の鐘ギリギリで教室に入った。他の人達は揃っていて、アタシ達が適当な席に座ると同時にマシル先生が入ってきた。
「皆さん揃ってますね。では授業を…」
「マシル先生!すいません!一ついいですか!?」
「はい?」
マシル先生が授業を始めようとしたところを、アタシは遮った。同然、皆の注目がアタシに集まる。
ここでもけじめつけなきゃだよね…!
「あの…一つ皆に謝りたくて」
「はぁ…どうぞ…?」
「ありがとうございます!」
疑問系ではあったものの、一応マシル先生から許可を貰った。アタシは皆の注目を受けつつ、教壇の前まで行って皆の方を向いた。
「あのっ…昨日はごめんなさいっ!」
そしてアタシは勢いよく頭を下げて謝った。皆の顔は見えないけど、何となく戸惑ってる雰囲気が伝わってきた。
「アタシ、昨日は凄く素っ気なかったと思います!でも…これから一緒に勉強する仲間だから、良くなかったなって思って…!」
これはアタシなりのけじめだ。自己満足って言われるかもしれない。でも、昨日嫌な感じだった奴が突然なれなれしくなるのも戸惑うと思う。だから、まずは謝ろうと思った。
「アタシ、皆と仲良くしたいんです!だから…昨日の態度はごめんなさいっ!」
アタシは頭を下げたまま、自分の思いを皆に言った。これでダメならしょうがない。
「ふむ…何かと思えば…そう言うことか」
少しの静寂の後、何か納得するような声が聞こえてきた。
「ならば貴女は、まだするべきことがあると思うのだが?」
「えっ…?」
意図のわからない言葉に、アタシは頭を上げて声の主を見た。優男風でどこか優雅な感じの人が、顎に手を添えてアタシを見ていた。
謝るだけではまだ足りないってこと…?
そんなことを思って不安に思っていると、優男風の人は静かに微笑んだ。
「貴女の名前を教えては頂けないのかな?」
「な…まえ…あっ…!」
その言葉を聞いて、アタシはようやく言葉の意味を察した。
「あっ、アタシはソラ!ニィガって村から来ました!仲良くしてくれたら嬉しいです!!」
アタシは自己紹介をしながらもう一度大きく頭を下げた。するとほんのちょっとの間をおいてから拍手が起きた。
「間違いは誰にもある。だが貴女はそれを認め、前に進むと決めた。それを誰が咎められようか。改めて、私はナルケム・リットハイツ。共に学び、競い合おう」
「よろしく!」
そうしてナルケムが差し出してきた手を取って握手をした。これがアタシにとって、本当の学園生活の始まりだ。
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そのあと、他の人とも挨拶をしてから、マシル先生にお礼を言ってアタシは自分の席に戻った。
「ソラ、上手くいってよかったでありんすね」
「うん。みんな優しくてよかった」
席に戻るとハクアがこっそりと話しかけてきた。あらかじめハクアにはアタシがやることを言ってあった。みんな優しそうな人だから大丈夫とは言われてたけど、やっぱりさっきまで不安だったから本当に良かった。
「それでは授業を始めます」
アタシが座ったのを見計らって先生が授業の開始を切り出した。付き合って頂いて本当にありがとうございます。
「最初の授業なので簡単に魔法の体系から説明していきましょうか」
そう言って先生はチョークをもって黒板に文字を書いていった。
「現在、私達が主に使っている魔法は省略詠唱術と言います」
え。知らない初耳なんだけど。
マシル先生は黒板に魔法と書いてから、線を引っ張るように省略詠唱術と書いた。当たり前のように書かれたし言われたけど、そんなこと知らない。マリン司祭もハクアもそんなこと言わなかったし。
「まぁ知らないと言う方が多いでしょう。他の魔法は非効率と言うことで廃れてしまったものになりますから」
あー…なるほど…そもそも今は使われてないのか…
「まぁ今回は豆知識として頭の片隅にでも入れておいて下さいね。最初の授業なので雑談だとでも思って構いません」
そう言うこと…最初だし全然重要じゃないことで雰囲気掴んでって言う、学校でありがちなやつねー。
いきなりだったから身構えたけど、覚えのある感覚だったから緊張を解いた。確かにこういうのは大事だ。いきなり授業から入る先生はナンセンスだと思う。アタシの好みの問題だけど。
「他の魔法としては、最初に生み出された詠唱術。現在の魔法の基になったものですね。ほぼ同時期に式術と言うものが出ました。これは詠唱を文字に起こして魔力を込めて発動させるものになります」
ほへぇ…そんなことが出来るんだぁ…
「詠唱術は長く使われましたが、式術はすぐになくなりました。理由は手間の割に合わないからです」
まぁ文字に起こすのは手間だよなぁ…
「ですが書き起こすと言うことに着眼点を置き、すぐに陣術と言うものが出来ました。これは式術に図形を組み合わせることで発動条件を変えたり、複数の魔法を完全同時発動させたりと、開発当初はかなり革新的でした。簡単なものですがこれが一例です」
そう言って、マシル先生は黒板に図形と文字を書き込んだ。そして手を触れると光を放った。
「このように特定の条件で発動するため、罠としてかなり流用され、今でも使われることは極稀にあります」
確かに便利だ。てかアタシでも使えるんじゃなかろうか。
「ですが陣を読み取り解除することが可能であること、連続発動、複数回起動が出来ないと言った欠点がいくつもあるために、使用が控えられていきました。私が書いた陣で言えば、発動条件が人が触れることなので、衣服越しでは発動しません。もちろん靴を履いていれば踏んでも発動しない為、罠としては全く役に立ちません」
そうして、マシル先生は横に同じ陣らしきものを書いた。そして服の袖で陣の一部を消してからまた触れると何も起きなかった。
「このように、発動条件に引っかからないように術式の一部を欠けさせることで無効化できます。当然、さっき発動したものも何も起きません」
あぁ…うん。確かに微妙だ。
「ですがこの式術を基本とした魔法体系は発展形が多数生まれました。これは総じて魔術と言われています」
マシル先生は式術の後にいくつかの書き込み、丸で囲って魔術と書いた。なんだか魔術って言われると急におどろおどろしく思えてくるのが不思議だ。
「興味があれば私のところに来てもらえれば教えます。多少かじっていたことがあるのである程度は可能ですよ」
何気に凄いな。魔法…この場合は全体的って意味で分かるのか。マリン司祭はどうだったんだろ…
「さて詠唱術ですが、こちらは現在使われている省略詠唱術が出るまでは、ほぼ変化がありませんでした。途中、詠唱方法に派生が生まれ、それらに名前を付けられたりしましたが、公には浸透せず、一部の宗教で取り扱われただけでしたね」
よくもまぁ見つけるなぁ…魔術もそうだけど、改良って言うか、改造って言うか…そんなことをよく考え付くなぁ…
「詠唱術は式術より利点が多かった為と、言語が基点の為にほとんど研究が進まなかったそうです。詠唱術はその名の通り、詠唱を行ってから発動しますが、今とは違い二段階に分かれていました」
そう言ってマシル先生は黒板に「立句」と「発句」と書いた。
「立句と発句に分かれていて、この発句のみで使うのが省略詠唱術ですね。立句とは、私達が魔法を使う際に行う魔力の制御を、言葉として発することで制御、形成をするためものですね」
えっ…!?
マシル先生の言葉を聞いて、アタシは衝撃を受けた。立句さえ言えれば、アタシにも初級以外の魔法が使える可能性が出てきたからだ。
昔の魔法だとか主流じゃないとかはこの際関係ない。アタシでも魔法使えるかも…!!
この後にマシル先生に詠唱のことを聞こうと決め、その後の魔法についての講義も真剣に聞くのだった。
第81話を読んで頂き、ありがとうございます!
やっぱり謝るって言うのは大事ですよね!
ナルケム君は最初嫌なヤツポジにしようかと思ってたんですが、それはシン君の班の子達になりました。
思えば彼らの名前をまだ出してないんですよね…
後半は設定回です。
ソラちゃんに新たな可能性が生まれました!
それがどうなるかは次回…じゃないんですが。
それでは今日はここまで!
ブクマしていただいてる皆さん!
そうでない皆さん!
いつも読んで頂きありがとうございます!
次回もお付き合い頂けましたら幸いです!




