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極大魔力の初級魔法  作者: 明日葉 晴
第5章 過去との決別。今との対決。未来への餞別
79/263

第79話

こんにちは!

明日葉晴です!


第五章のタイトル決めました!

今回からようやくいつも通りのソラちゃんです!

ようやくシリアスな感じから抜け出して、まったりムードに戻って行きます。

あ、いや、まったり出来るかはまた別ですかね。

第二チェックポイントまではわちゃわちゃする予定ですけどね!

それでは本編をどうぞ!

 前回のあらすじ

 自分は強いと主張するソラと、ソラの強さを戻そうとするシンがぶつかり合う。そして自分の理想を思い出したソラはひたすらに泣き叫ぶのだった。


 =side/シン


 立ちながら天を仰ぐように泣きじゃくるソラさんを、僕はただ見ていることしかできませんでした。


 分かっていたことですが…これは…


 ソラさんの言葉が胸に突き刺さります。今、ソラさんの頭の中を占めている人。それが彼だと言うのを思い知らされて、言葉にできない感情が全身を駆け巡るようでした。


 あぁ…やっぱり…僕は彼が気に入らないですね…


 ソラさんの泣き声は、朝の鐘が鳴るまで止まらないのでした。


 =side/ソラ


 朝の鐘と共に泣き止んだアタシは、すっきりした頭で後悔した。


 同い年の子、しかも精神的には大分年下の子の前でメッチャ泣いちゃったぁ…!?


 もう黒歴史確定だ。恥ずかしい。穴があったら入りたい。そう思うと、さっきとは別の理由で泣けてきた。


「ぐすん…」

「ソラさん」

「ソラ」

「二人ともぉ…」


 再び泣きそうになったアタシを心配したのか、シンとハクアが声を掛けてきた。また泣きそうになってる理由は、若干二人にもあるんだけど、それを責めるのは流石にお門違いだよね。


「ぐすっ…もう大丈夫。それと…ごめん…酷いこと言ったし、態度も悪かった…」


 アタシは涙を拭いてから、二人に頭を下げた。昨日は全面的にアタシが悪い。例え許されなくても素直に謝ろう。


「いいですよ。誰だって間違いも失敗もあります。僕もこの間、間違えてしまったばかりなのでお相子ですよ」

「うん…ありがとう。シン」


 いつものように爽やかな笑顔を浮かべるシン。そのいつもの様子に、アタシは少し心が楽になった。


「わっちも…わっちも、ソラに酷いこと言ったでありんす…」

「ううん。ハクアはアタシを思って言ってくれたんだもん。アタシはそれを酷いことだなんて思わないよ。むしろ、アタシの方こそごめん」

「そんな…!わっちも…」

「アタシの方こそ…」

「いやでも…」

「違う、アタシが…」

「お二人とも、その辺でやめませんか?」

「「あっ…」」


 エンドレスになりそうな言い合いを、シンが止めに入った。それでアタシとハクアは同時に気まずそうな顔をして、お互いを見つめた。


「えっと…じゃあ…仲直り…」

「あっ…はいでありんす」


 アタシはおずおずと手を差し出して、ハクアがそれを握り返した。これでひとまず決着ってことでいいだろう。


「そうだ。あとはトレイズとシャニアールさんにもちゃんと謝らないと。トレイズにも心配掛けたと思うし、あの子にもとっても酷いこと言ったし」

「そうでありんすね。でもちゃんと謝れば大丈夫だと思うでありんす」

「うん…だといいな…」


 だけど初対面なのに酷いことを言ってしまった。もし許してくれないのだとしたら、アタシは班を抜けるべきかもしれない。


 そうだ…それにクラスの皆にも謝ろう。ちゃんと自己紹介しなきゃ…謝らなきゃいけない人がいっぱいだなぁ…


 ついでに言えば、模擬戦の人たちにも容赦しなかった。鞘に入ったままとは言え本気で打ったから、かなり痛かったかもしれない。


 あ…模擬戦と言えば…


「ねぇ、そう言えばシンはなんでアタシ達の班じゃなかったの?もしかしてアタシが冷たくしたから…」


 だとしたら悪いことをした。班員をアタシとシンの交換ができるだろうか。


「違いますよ。あー…その…気にしなくていいですよ」


 だけどシンはすぐに否定した。安心はしたけど、だとしたら理由は何だろう。言葉を濁したのもそうだし、かなり気になる。


「いやいや、無理あるでしょ?アタシが言うのもアレだけど、なんかあるならちゃんと言って」

「そうでありんす。ソラだけに言える話じゃないでありんす」

「あはは…確かにこの流れで隠しごとは出来ませんよね」


 そうして、シンは昨日の昼にあったことを話してくれた。別れてから呼び出されたこと。呼び出した人達にアタシを会わせないようにしたこと。班にならなかったらアタシを襲うと言ったこと。全く、シンも大概、自分で抱えてしまう性格だ。


 まぁ…人のこと言えないんだけどねぇ…とりあえず言わせてもらうとしたら…


「馬鹿じゃないの?アタシがその…冷たい感じになってたとは言え、また一人で抱えて」

「あはは…言葉もありません」

「そんなことになってたでありんすか…」


 確かにアタシが悪かったとは言え、同じことを繰り返そうとしたシンに、文句を言わずにはいられなかった。


「そんなの、アタシのところに来たらボッコボコにするに決まってるじゃん。むしろ昨日来た方が容赦しなかったのに」

「ソラ…それもどうかと思うでありんす」

「あはは…まぁ…ソラさんはそういう方ですよね」


 いや…言っといてアレだけど、その納得のされ方はどうなんだろう…


 アタシの宣言に、ハクアが呆れて、シンは苦笑いを浮かべた。シンはアタシを暴力で解決する人だと思ってるのだろうか。それは流石に悲しい。反論できないけど。


「とりあえず、講師の人に班の入れ替えはいいか聞いてみよ?最悪、アタシとシンが入れ替わればいいでしょ。シャニアールさんへの償いも込みで」

「それはダメですよ。僕が勝手にしたことなんですから」

「そうでありんす。ソラが班を抜けるのは嫌でありんす」


 シンの気遣いもハクアの友情も嬉しいけど、アタシがいることで班の雰囲気が悪くなるなら、これは譲っちゃいけないと思う。


「ありがと。でもシャニアールさんが嫌だって言ったら班は抜けるよ。その代わりにシンが入れば人数は大丈夫でしょ」

「でも、そしたらソラさんは?」

「そいつらをボコボコにして言うこと聞かせる」

「ソラ…」

「ソラさん…」


 アタシの考えを言うと、二人はなんとも言えないような表情をした。言いたいことは分かるけど、他に方法は無いと思う。


「とにかく、何とかなるでしょ。アタシも反省するけど、シンもダメだからね?次やったらもっと怒るから」

「ははは…ソラさんになら怒られてもいいですかね」

「今怒ってあげようか?」


 コイツ…ホントに反省してるんだろうか…


「冗談です。気を付けますよ」

「うん、わかった。場合によってはまたやる気だね」

「そうでありんすね。今のはわっちにも分かったでありんす」

「ははは…」

「誤魔化した」

「誤魔化したでありんす」


 ホントしょうがないな…


 そうならないようにシンを見張らなきゃいけないのかもしれない。そう思っておいてもアタシも絶対やらないとは言えないけど。周りに心配は掛けたくないのも本当のことだ。


 まっ…先のことは置いておこうか…


「はぁ…とりあえず、今はいいよ。それよりも、アタシ、汗流したいしお腹すいたし、戻ろっか。今日から制服だし、着替えもしなきゃ」

「そうですね、戻りましょう。トレイズさんも起きてるかもしれませんし」

「はいでありんす」


 そうして、アタシ達は道場のような訓練場から揃って出て行ったのだった。

第79話を読んで頂き、ありがとうございました!


やっぱり本調子のソラちゃんはいいですね!

自然と心が弾んでしまいます!

心なしか会話も弾んでいるように思えますし。

最近は重かったので、久しぶりにすっきり出来た気がしますよ!

それでは今回はここまで!


ブクマして頂いてる皆さん!

そうでない皆さん!

いつもお世話になっております!

次回もお付き合い頂ければ幸いです!

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