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極大魔力の初級魔法  作者: 明日葉 晴
第5章 過去との決別。今との対決。未来への餞別
78/263

第78話

こんにちは!

明日葉晴です!


ソラちゃんとシン君の戦いです!

バーサク状態のソラちゃんに対してシン君は生きて帰れるのか…

すみません。

ふざけないと間が持たない体質でして。

前回お話した通り、第五章のチェックポイントになるので気にして頂けると幸いです。

それでは本編をどうぞ!

 前回のあらすじ

 寝付けずに朝の早く時間に起きたシン。ソラと話をするべく、寮の玄関広間で待っていた。しかしそこにハクアが現れ、ソラが帰って来ていないことを知る。そして、シンはようやくソラを見つけるのであった。


 =side/シン


 僕は、ソラさんと初めて会った時から、とても強い方だと思っていました。


「なら…力尽くで訂正させるからっ!」


 ですが、今のソラさんは泣いているように見え、ソラさんでも弱ってしまうことがあるのだと、そうなるとただの女の子でしかないのだと、今更ですが理解しました。


 そして…ソラさんをこうしてただの女の子にしまうのは…彼…ですか…


 これは醜い嫉妬でしょうか。ソラさんに守られ、救われることしかない僕の、出来ないことをしてしまう彼への。


 ですが…それでも僕は…だからこそ…!


 これは、僕の彼に対する密かな宣戦布告。彼がソラさんを弱くしてしまうというなら、僕はソラさんを強くしましょう。


 =side/ソラ


 アタシとシンは同時に踏み出してお互いの剣を交錯させる。ここで力負けしないあたり、シンが力を抜いているのが分かる。アタシはそれすらも腹立たしい。


「力抜かないでよ!」

「ソラさんこそらしくないですよ?正面から来るなんて」

「アタシが卑怯者だって言いたいの!?」

「いいえ。ソラさんほど正直な方はあまりいないかと思いますよ」

「馬鹿にして…だったら、望み通りっ…!」


 アタシは一度飛び退いてから、間髪を入れずにシンに最急接近。そしてシンの大剣の間合いギリギリで右にステップを入れ、右側からシンを狙う。


「せぁっ!」

「ちっ…」


 けどまだっ…!


 この程度で一本取れると思ってないけど、実際に軽々と防がれるとイラついた。だけどそれだけでは終わらせない。シンに剣を防がれた後、シンの大剣を踏み台に一度後ろに。


断空(だんくう)』っ!!


「くっ…!」


断空(だんくう)』っ!!


 後ろに下がりながらも『断空(だんくう)』で牽制し、シンを防御体制から変えないようにした。着地がてらもう一撃。直後にアタシは回り込み、逆サイドからシンに向かう。


「やぁっ!!」

「ぐっ…!」


断空(だんくう)』とほぼ同時に逆サイドを狙われたからだろう。シンは少し反応に遅れ、苦し気な声と共に防御姿勢を取ろうとした。


 だけど…


「甘いっ!!」

「なっ!?」


 アタシは直前でジャンプし、シンを跳び越す。


昇空(しょうくう)』っ!


「ぐぅっ…!」


 跳び越した後に振り向きざまに二連撃。半回転少ないけど、シンの体勢が崩れてきてるのも相俟って、威力は充分だ。おかげで、本当にわずかに防御に隙が出来た。


閃空(せんくう)』っ!


 その隙を縫うように最速の刺突。


「っ!」

「ちいぃっ…」

「はっ…!」


 だけど首を傾け、紙一重でシンは躱した。アタシはそれに思わず気を散らし、その隙を突かれてシンは後ろに飛び退いた。それを見て、ひとまずアタシは構えを取った。


「防戦一方だね。アタシが弱いっての訂正する?」

「そうですね。やっぱり今のソラさんは弱く見えます」

「また…っ!それだけ押されてよく言えるじゃない」

「何度でも言いますよ。ソラさんが認めるまで、何度も」

「ふうぅっ…!!」


 あれだけ攻められてまだ余裕を崩さないシンに、アタシは苛立った。これだけ見せつけても訂正しないシンにどうしようもなく腹が立つ。


「なんで…なんでシンまでアタシを認めてくれないのっ!」

「ふむ…?どういうことでしょう?」

「どうもこうも…そのままの意味だよ…!」


 どうして伝わらないのか。アタシはこんなにも強くなったってことが。なんで認めてくれないのか。アタシだって戦えるってことが。


「アタシは強くなったのに…アタシだって戦えるのに…なんで認めてくれないの!?なんでアタシが弱いって言うの!?」

「ソラさん…」

「なんで…なんでっ…アタシは強くなれないって言うの…?アタシは戦っちゃダメだって言うの!?」


 皆がアタシを弱いと言う。アタシはそれがどうしても納得できない。強くなりたいと言うのが、そんなに悪いと言うのだろうか。


「ソラさん、ソラさんは一つ勘違いをしています」

「なに…?」


 勘違い…?何を…


「僕は一言も、ソラさんが弱いとは言っていませんよ」

「………は…?」


 シンが言った言葉が理解できなかった。だって、何度もシンは弱いと。


 いや…違う…


「弱く…見える…?」

「ええ。言葉遊びのようですが、僕は弱く見えると言っただけです」

「でも…それが何だって言うの?」

「そのままですよ。ソラさんのことは強いと思っています。ですが、今のソラさんには、いつもの強さが見られないってことです」

「いつもの…強さ…?」


 アタシの強さ。それは実力があるってことじゃないのか。シンの言ってることが良く分からない。


「ソラさんは何のために強くなりたいんですか?」


 アタシの混乱をよそに、シンはアタシに問いかけてきた。まっすぐにアタシを見つめて、何かを確かめるかのように。


 アタシの強くなりたい理由…?


「そんなの…アイツに…」


 そこまで言ってアタシは口を噤んだ。何かが引っかかったから。上手く言えないけど、何かを間違えているような気がする。


「ソラさんの強くなりたかった理由は、彼が理由じゃないはずです。僕はそれを知っています。それがソラさんの強さだと、僕は知っています」

「アタシ…の…理由…シンが…知って…?」

「はい。僕は、ソラさんに救ってもらいましたから」

「すくっ…あっ…あぁっ…」


 そうだ。アタシは…アタシが強くなりたかったのは…


「誰かを…守りたかったから…救いたかったから…」

「そうです。僕は、その志を持つソラさんを、強いと思っています。他でもない、ソラさんの強さだと」

「アタシの強さ…」


 シンの言葉を聞いて、アタシの中で張り詰めていたものが解けた気がした。


「シン…」

「なんでしょう?」

「アタシ…弱い…?」

「いいえ。ソラさんは強い方ですよ」

「アタシのやってきたことは無駄だった?」

「いいえ。無駄じゃありませんよ」

「っ…!うっ…うぅ…うあぁぁぁぁっ!!」


 認められた。認めてくれていた。それがどうしようもなく嬉しい。それだけのことで、アタシは涙が溢れてきた。そしてもう一つ、昨日から消えなかった感情も同時に溢れ出した。


「アタシっ…アタシっ…!悔しかったっ…!!」


 アイツに弱いと言われて。


「悲しかったっ!!」


 アイツに認められなくて。


「アタシはっ…アタシはぁっ…!」


 アイツが…アイツのことが…


「クラウセッドが……大嫌い…」


 どうしようもなく、大嫌い。

第78話を読んで頂き、誠にありがとうございます!


今までとは違い、ソラちゃんの心の折れた叫びではなく、改める叫びですね。

そうですね…第五章の第一部は完って感じですかね。

ここからようやくソラちゃんの学園生活が本当にスタートです!

私もわくわくしながら書かせて頂きますよ!

それでは今回はここまで!


ブクマして頂いてる皆さん!

そうでない皆さん!

いつも読んで頂き、ありがとうございます!

次回もお付き合い頂ければ幸いです!

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