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極大魔力の初級魔法  作者: 明日葉 晴
第5章 過去との決別。今との対決。未来への餞別
75/263

第75話

こんにちは!

明日葉晴です!


書いているのに辛いですのがここ最近の現状です!

あ、書きたくないわけではないんですけどね。

こう…ギスギスした感じを書いてると…うわぁ!ってなりますね。

まぁ書くこと自体は楽しいんですよ。

それでは本編をどうぞ!

 前回のあらすじ

 授業の一環として模擬戦を行うソラ達。それぞれの思いを胸に模擬戦は粛々と進行していったのだった。


 =side/シン


 今日の模擬戦はひとまず一戦だけで終了し、ソラさん達と対峙せずに済んでホッとしていました。一応、これで今日の授業は終わりとのことで解散となりました。


「よぉ。今日はありがとうなぁ!作戦通りだったぜぇ?」

「期待通りみたいで良かったですよ」


 そう言えばこっちの問題がありましたね。とは言え、これはもう、どうすることもできないような気もしますが。


 はぁ…頭の痛い限りですね…


「おうおう。これからもよろしく頼むぜ?」

「お手柔らかに」


 僕の肩を気安い雰囲気で叩きながらさっさと班員の方々は行ってしまいました。


 はぁ…ようやく解放されました…


 胸の内に苦いもの抱えてしまいましたが、とりあえずこの問題は僕が我慢していれば保留に出来ますね。今の僕にはそれ以上に気になることがありますから。


 さて…皆さんは…


「おう!シン!」

「あぁ。トレイズさん。お疲れ様です」

「お疲れ!…じゃねぇよ!どこ行ってたんだお前。昼飯にも来ねぇし、挙句に班は違う奴らと組んじまうしさぁ!」

「その節はすいません。少々いろいろありまして…」

「……わかった。それは後で聞く」

「すいません」


 普段はふざけたような態度ですが、意外と全部ふざけているわけではないことはここ一週間でわかりました。何か事情があると察すると途端に真面目になるので、その温度差にちょっと戸惑うことがありますが。


「それはそうと、紹介したい子がいるんだ」

「紹介したい人…ですか?」

「おう!シャニー!」

「はいです!」


 トレイズが呼ぶと、小柄な少女がトレイズの後ろから顔を出しました。


「わたし、シャニアール!シャニアール・ジョーカーです!ぜひぜひ、シャニーって呼んでくださいです!」

「シンです。よろしくお願いしますね、シャニーさん」

「はいです!」


 ぴょこぴょこと元気よく跳ねながら自己紹介をしたシャニーさん。おそらく、僕が抜けてしまった後で班員として入ったのだと予想が付きます。


「察しがついたと思うけど、シャニーは俺らの班員だ。シンがいなかったから規定数にならなくなったから、一人だったし入ってもらったんだ」

「やっぱりそうですか。すみません」

「いや、いい。むしろ良かったと思ってるぞ?」

「はい…?」


 良かった…?もしかしてトレイズさんは僕が嫌いなんですかね…


「シンがいなくなったから、俺が女の子に囲まれるという体制が完成した!これを喜ばずにはいられないだろう!?」

「……はい?」

「シンだって、一度は憧れるだろ!?女の子に囲まれることにさぁ!?」


 少々落ち込んでしまったのも束の間、トレイズさんは拳を天に掲げて、感無量と言った様子で叫んでいました。全く理解はできませんが。


「シーくん、トレトレって、いつもこんなです?」


 シー君…?


 今もなお、何かを力説しているトレイズさんを指さしながら、シャニーさんが首を傾げながら不思議そうに聞いてきました。呼び方は気になりましたが、まぁ直してもらうほどでもないのでいいでしょう。


「まぁ…こんなですよ…」

「そうなんですか…」


 なんだかとても残念なものを見るような感じで、僕とシャニーさんはトレイズさんを見ました。


「わたし…入る班、間違いましたです…?」

「いえ…悪い人ではないので…気にしないであげてください…」

「でもでも…ソラりんは嫌そうだったです…」


 あぁ…やっぱりまだソラさんは…


 今日のソラさんは少々冷たく見えるので、それで自分が受け入れられていないと感じたのかもしれませんね。いつもでしたら、新しい友人が増えることに喜びを隠さないでしょうから。


「ソラさんは今日はちょっと調子が悪いみたいなので…」

「それ、トレトレも言ってたです…けど…」


 あぁ…なんだかんだトレイズさんも気を回してくれたみたいですね…


 知らないところで便宜を図っていてくれたトレイズさんに心の中で感謝しました。


「大丈夫ですよ。本当は優しい方ですから…と、そのソラさんは?ハクアさんも見当たりませんが…」

「ソラりんなら用があると言ってどっか行ったです。ハクアんもそれを追って行ったです」

「そうですか…」


 ふむ…と言うことは今から探しても見つからないかもしれないですね…


 この学園は広いので、解散から結構時間が経っていますからどこかに行ってしまったのなら探すのは困難でしょう。またしても気が重くなってしまいます。そして、今もなお誰も聞いていない力説を続けているトレイズさんを見ながら頭を悩ませるのでした。


 =side/ハクア


 模擬戦が終わって解散になると、すぐに歩き出したソラをわっちは追っていたでありんす。


「ソラっ…どこ行くでありんす?」

「訓練出来るとこ」

「シン達はいいんでありんすか?」

「いい。ハクアも来なくてもいいよ」


 そうは言われても、今のソラを放って置くのは良くない気がするでありんす。わっちはソラの言葉を無視して追うことにしんした。


 トレイズなら、シンと合流するでありんしょう…


 ソラに黙ってついて行ってしばらくすると、木造の道場の様な建物に入ったでありんす。


「いないか…」

「…?」


 ソラは入って悔しそうに呟くと、そのまま剣を抜いて剣術の練習を始めたでありんす。


「ふっ…!はっ…!やあぁっ!!」


 追い詰められた様に剣を降るソラをわっちはただ見ていることしか出来ないでありんした。わっちには、ソラが何で苦しんでいるか検討もつかないでありんす。


 わっちは…ソラの力にはなれないでありんす…?


 理解したくて、力になりたくて、でもソラは何も言ってくれないでありんす。


「はぁっ!やっ…!たぁっ!」


 わっちはソラに元気を貰って、勇気を貰って、怖かった世界が少しだけ楽しくなりんした。わっちには、ソラが苦しんでいるのに助けになれないんでありんしょうか。


 嫌でありんす…


「せぇっ!はあぁっ!!」


 嫌でありんす…!


「やぁっ!あぁっ!」

「嫌でありんすっ!」

「っ!?」


 気付けばわっちは叫んでいたでありんす。自分でも驚くほどに大きな声でありんした。そして、恐らくそれ以上にソラは驚いていたようでありんした。


「ソラはなんで何も言ってくれないでありんすか!?」

「何…?どうしたの?」

「どうしたのじゃないでありんす!わっちの…わっち達の台詞でありんす!」

「ハクア達のって…アタシはなんとも…」

「ないわけないでありんす!今のソラはとても辛そうでありんすっ!」


 わっちがどんなに言ってもなおも誤魔化そうとするソラに、わっちはおもいっきり否定しんした。


 もういいでありんす…全部言うでありんす…!


「傷付いた様な顔で大丈夫って言われても、全く説得力が無いでありんす!いつもなんでも楽しいって顔してるのに、今日は何も楽しそうじゃないでありんす!今日のソラはなんかあることくらい、丸わかりでありんす!」

「そんなっ…こと…」


 まだ言うでありんすか…!


「ソラはわっちを助けてくれたのに、わっちには助けさせてくれないでありんすか!?力になりたいって思ってるのは迷惑なんでありんすか!?」

「っ…!でも…こ…れは…」


 っ…!こんなに言っても無駄なんでありんすか…!そんなの…もうっ…!!


「ソラのばかぁっ!!」


 自分の無力さが悔しくて、辛くて、つい八つ当たりのように叫んでからわっちは建物を走って出て行ったのでありんした。

第75話を読んで頂き、誠にありがとうございます!


あー…はい。

今回はここまでで。


ブクマして頂いてる皆さんも

そうでない皆さんも

いつもありがとうございます

次回もお付き合い頂ければ幸いです…

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