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極大魔力の初級魔法  作者: 明日葉 晴
第4章 再会。思いの違い。ぶつかる意思
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第69話

こんにちは!

明日葉晴です!


連続投稿延長戦です!


第四章の最終回となる今回はソラちゃんとクラウセッド君の対決です!

時間が経つのが早い子供達にとっては、約二年は遠い過去に感じられると思います。


それでは本編をどうぞ!

 前回のあらすじ

 授業の初日、妙に朝早く目が覚めてしまったソラ。朝の寮を歩いていると管理人と偶然にも会った。手持無沙汰になったソラは、管理人に訓練場が開いているかを聞き訓練に向かう。そこでクラウセッドに鉢合わせ、お互いに衝突し、そして昔と同じようで違う決着をつけることになるのだった。


 ============


 この世界に生まれて、アタシが初めて喧嘩したのはクラウセッドだった。


 ーーー女なんかがここに来んじゃねぇよ!!


 アタシが初めて道場に行った日、いの一番に突っかかってきた。思えば、あの時からクラウセッドの主張は何一つ変わらない。


 ……道場では先生が止めてくれたなぁ…


 感傷に浸ったけど、ここに先生はいない。誰も、止めることはない。お互いに、止められない。


「「はぁあぁっ!!」」


 お互いの剣が、二人のちょうど中心で交差する。


「くぅぅ…!!」

「ふん…」


 昔は拮抗していたのに、今ではアタシがすぐに押されてしまう。


「やぁっ!!」


 これで…!『絶空(ぜっくう)』!!


 アタシは一度、クラウセッドの剣を弾いて後ろに跳び、『絶空(ぜっくう)』ですぐに間合いを詰めた。


「遅い」

「ぐっ…」


 なんでっ…!?


「甘い」

「きゃぁっ!?」


 だけど切り上げで飛び上がる前に、剣を剣で押さえられた。そのあとに、容赦なく蹴り上げられ宙に浮かされた。


「『一閃(いっせん)飛刃(ひじん)』」

「なっ…!?」


断空(だんくう)』……!?


「あぐっ…!!」


 クラウセッドが構えると、『断空(だんくう)』に似た技で宙に浮いたアタシを追撃してきた。何とか剣を向け直撃は避けられたけど、向けれた程度の防御だったために、アタシはさらに弾かれてから地面に落ちた。


「寝てる暇あるのかよ?」

「くっ…」


 もうっ…!?


「やあぁっ…!!」

「はんっ…」


 落ちた直後のアタシに接近していたクラウセッドは、冷めた表情で剣を振り下ろそうとしていた。アタシはそれに対して苦し紛れに剣を振って牽制してから距離を取った。もちろん、そんな自棄みたいな攻撃は避けられ、鼻で笑われた。


「情けねぇな」

「うるさい…」


 そんなこと…自分でもわかってるよ…


「差が埋まるどころか、開いてんじゃないのか?」

「そんなこと…」


 なんで…


「ないってことはないだろ?お前の攻撃、かするどころか、まともに振れもしてねぇだろ」

「まだっ…」


 なんでこんなに心がざわつくの…?


「まだ?力出してないって?先生の技使ったのに?まぁそれも劣化もいいとこだったけどな」

「そんなの自分でもわかってるよぉっ!!」


断空(だんくう)』っ!『絶空(ぜっくう)』っ!!


 アタシはクラウセッドの口を塞ぐために技を二連続で繰り出した。斬撃を飛ばして、それと同じ速度で踏み込んでの攻撃。


 これならっ!どうだっ!!


「ふんっ…はっ…」

「なっ…!?」


 これもだめっ…!?


 だけどクラウセッドは、いとも簡単に斬撃を叩き落としてからアタシをまた抑え込む。


「小細工してもこの程度か」

「やあぁっ!!」


乱空(らんくう)』っ!


 アタシは自分の周囲に半球を作るように高速で連続の剣戟を繰り出した。本当は囲まれた時用だけど、高速の連撃だから単純な連続攻撃としても充分だ。


「はぁ…」


 しかしクラウセッドは、それすらも溜息を吐きながら剣を振ることなく、構えるように受け流した。


 なんで…なんでっ…なんでっ!!


 斬撃を繰り出しつつも、アタシの頭の中は混乱していた。しっちゃかめっちゃかだ。


「遅い。短絡的。何より…」

「やぁっ!!」

「弱い」

「きゃっ…」


 アタシの攻撃が気怠そうに弾かれる。でもこのままだと反撃を食らってしまう。


閃空(せんくう)』っ!!


 高速の刺突。あわよくば程度の牽制の攻撃だ。


「ちっ…」


 でも意外と功を奏したみたいで、避けられはしたけどクラウセッドは嫌そうに顔をしかめて、舌打ちをした。


 やった!


「気を散らしてんじゃねぇよ」

「くぅっ…!」


 それも一瞬のこと。すぐに指摘されながら反撃された。ただの横薙ぎだけど、ちゃんと力の乗った攻撃。アタシの苦し紛れな攻撃とは違って、迷いのない攻撃。


 ……迷いのない…?


 アタシは何か迷っているんだろうか。わからない。けど、さっきのクラウセッドの言葉がすべてだろう。アタシは、今、集中できていない。


「はぁっ!やぁっ!!」

「ふっ…はっ…」


 アタシは考えを払うように剣を二度三度振るけど、クラウセッドは簡単にいなした。さらにアタシは集中も出来なかった。


 なんでこんなに気持ちが乱れるの…?なんでクラウセッドは迷いがないの…?なんで…こんなに強くなってるの…?


 知らない。わからない。思いつかない。アタシになくてクラウセッドにあるもの。何が違うのか。どこで差が出来たのか。攻撃を繰り出しつつ、アタシはひたすら考えてしまった。


「なんでっ…!?」

「は…?」

「なんで…認めてくれないのよっ!」


 そして、わからないまま、答えが見つからないままに、アタシは攻撃しながら叫んでしまった。


「そんなの決まってる」


 クラウセッドはアタシの攻撃を防ぎながら口を開いた。


「お前が……」


 そこまで言って、一息おいてからアタシを振り払った。


「弱いからだろ」

「違うっ!!」


昇空(しょうくう)』っ!!


 アタシは威力の高い技を繰り出した。


「はっ…!」

「きゃあぁっ…!!」


 しかしそれすらも払い飛ばされて、アタシは床に倒れ込んでしまった。クラウセッドはそんなアタシに、剣を突き付けた。


「ほらな?弱い」

「ぐっ…うぅぅ…」


 クラウセッドはそれだけ言うと、他には何も言わずに訓練場を出て行ってしまった。


「くぅあぁぁぁぁっ!!」


 一人取り残されたアタシは、ただ自分の無力さを嘆いたのだった。


 ===========


 叫び疲れたあと、アタシは授業があること思い出して自分の部屋に戻った。


「あっ…!ソラ!どこに行ってたでありんす?」

「あー…うん。ちょっとね」

「ソラ…?」

「ご飯だよね?ちょっと待ってて。動いたから少し身体洗いたいんだ」

「どうしたんでありんす?なんか変でありんすが…」

「ん?大丈夫。ちょっと疲れてるだけ」

「ソラ…」


 心配そうにするハクアをよそに、アタシは部屋にあるシャワー室みたいなとこに入っていった。


「大丈夫…大丈夫…」


 自分に何度も言い聞かせながら、授業に行く支度をした。こうして、学園の初日は最悪な朝と共に訪れるのだった。

第69話を読んで頂き、誠にありがとうございます!


ソラちゃんとクラウセッド君の対決はソラちゃんの敗北で終わりました!

クラウセッド君、鬼強いですね。

そして私は何回ソラちゃんの心を折るんでしょうか?


さて軽口はさておき。

今回で第四章は終了とします!

次回から第五章で学園生活の始まりです!

最悪なスタートを切るソラちゃんは一体どう過ごすのでしょうか。

楽しみにして頂ければととっても嬉しいです!


この作品も一年が経ちました!

続けられるのも、ひとえに読んで頂いてる皆さんがいるからです!

今回の一周年連日投稿も、皆さんがいるからやろうと思えたところが大きいです!

そんな皆さんに、最大級の感謝を。

ありがとうございます!


それでは今回はここまで!

次回は一週おいて、12/28に投稿します!

すいません!

気が抜けてしまったのと、第五章の内容を少しまとめたいと思うので…


ブクマして頂いてる皆さん!

そうでない皆さん!

いつも読んで頂き、本当にありがとうございます!

第五章も引き続き、お付き合い頂ければ至上の幸福です!

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― 新着の感想 ―
[一言] 最初からここまでずっと読んできましたがソラちゃんには本当に頑張って欲しいのとここでは折れてほしくないですね☺️ 逆にクラウセッド君は会わないうちにすごく嫌な奴になったなという印象しかないの…
感想一覧
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