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極大魔力の初級魔法  作者: 明日葉 晴
第4章 再会。思いの違い。ぶつかる意思
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第68話

こんにちは!

明日葉晴です!


連日投稿最終日…?


今回はほんの少し時間すすんで、授業の最初の日になります!

まぁちょっと色々あるので、とりあえず本編をどうぞ!

 前回のあらすじ

 授業前に訓練をすることになったソラ達。ソラはシンと手合わせを行った。シンの成長を感じつつ、ソラは辛い状況に追い込まれるものの、なんとか勝利を修めるのだった。


 ============


 約一週間は訓練して、最初の授業の日。日が昇る前の少し薄暗い時間にアタシは目が覚めた。もうひと眠りしようかとも考えたけど、なんだか目が冴えてしまって眠れなかった。


 うー…ん…とりあえずベッドから出るかぁ…


 反対側のベッドで寝ているハクアを起こさないように、アタシは静かにベッドから出て、軽く伸びをした。そのあとに着替えて、静かに部屋を出た。


 静かだなぁ…やっぱり誰も起きては無いか…


 静かな寮の廊下を音を殺すように歩きながら、アタシは寮の共通ロビーに着いた。そこには管理人のおばちゃんが早くから掃除を始めていた。


「おはようございます」

「あら、おはよう。先週入った子だね。ずいぶん早起きなんだね」

「なんだか目が冴えちゃいまして…」

「そうなのかい?もしかして、朝早くなら男子寮に行けると思ったかい?残念だったね」


 なぜそう思うのか…その疑惑を早く解いて欲しいんだけど…


「違いますよ…ホントに偶然です」

「冗談だよ。そこのごみ箱取ってくれないかい?」

「あっ。はい」


 アタシは近くに合ったごみ箱を渡してから、この後どうしようか少し考えて思いついた。


「管理人さん、この時間って訓練場は空いてます?」

「この時間なら誰も使っていないだろうね。どこでも使えばいいさ。ここから一番近いのは第二訓練場だよ。出て右にまっすぐ行けば着くよ」

「ありがとうございます」


 アタシは一度部屋に戻ってから剣を取って、もう一度管理人さんに挨拶してから寮を出て訓練場に向かった。


 ============


 寮を出て管理人さんに言われた方向に行くと、それらしき建物を発見した。


 ここ…かな…?


 両開きの扉に手を掛けると抵抗なく開いた。道場のような雰囲気が漂う廊下を歩いて行くとまた両開きの扉があったためそれも開いた。


 あっ……


 扉を開いた先でまず目に付いたのは、懐かしく思うような板張りの広い道場でも、木の梁がむき出しになった天井でもなく、中央で素振りしていた金髪のヤツだった。ソイツは訓練場に入ってきたアタシの方を向き目が合った。


「クラウセッド…」

「ソラ…」


 二人だけの朝早い静かな空間には、呟いただけの名前が大きく響いた。


「なんでいるんだ」

「なんとなく。いいでしょ、アタシも入学したんだから」


 剣を下ろし、昔とは違う冷めた顔で質問してきたクラウセッドに、アタシは突き放すように答えた。アタシの返答を聞いて、少し顔を歪めた後に舌打ちをした。


 なによ…そっちがそんな態度ならアタシもそれなりの態度取るよ…?


「なんで入学した」

「アンタには関係ない」

「なんで村から出た…!」

「アタシの勝手でしょ…!」

「おいっ!」

「何よっ!」


 訓練場の中央と入り口。お互いの距離は遠く、心の距離はもっと遠くに感じた。いつの間にか睨み合っていて、空気が張り詰めていた。


「お前なんだろ?首切りの戦幼女ってのは」

「だとしたら何よ?金獅子」

「なんでお前が戦うんだ。弱いくせに」

「昔とは違う。アタシは強くなった。もう弱くない」

「はっ…強くなったのお前だけだと思ってんのか?俺より弱いのは変わんねぇよ」


 アタシはクラウセッドのその一言がとてつもなく頭に来た。


「アンタより弱いかなんてわかんないでしょ!最後に一回、圧勝しただけで決めつけないでくれる!?」

「充分だろ?俺はあの時よりずっと強い。どんなに足掻いても追いつけねぇよ」

「だから決めつけないでって言ってるでしょ!?」

「ならどんだけ強くなったていうんだ?」

「アタシは先生から技を教えてもらったの!アンタより先生に認めてもらってるの!」


 アタシがそういうと、クラウセッドはバカにしたようにアタシを見た。


「技?だから何だ。俺は先生から先生の剣をもらった。この世に一本しかないものだ。どっちが認めてもらってるかなんて明白だろ?」

「なん…て…?」


 言われて初めてクラウセッドの持っていた剣に目を向けた。遠目だったけど、確かにクラウセッドの持っていた剣は先生が魔物と戦っていた時に持っていた剣だった。


「剣と技。一本しかないものと教えれば誰でももらえるもの。どっちがより貴重か、誰だってわかるよな」

「そっ…それでも…」


 それでも…アタシは先生から確かに受け取った。先生の意思を…でも…


「ほら。自分でもわかっただろ?お前が俺より強くなることなんてないって」

「でも…だけど…アタシは…」


 アタシは…


「アタシは強くなった…アンタに弱いって言われる筋合いはない」

「はんっ…振り出しだな。わかった。なら手っ取り早く勝負だ」

「そうね。最初からそうすればよかった」


 アタシは、道場の中央に向かって歩き出した。アタシ達のケンカはいつだって最後は勝負で決めていた。だけどもう、昔みたいな無邪気さはない。相手に対して怒りだけしかないことに、アタシは少しだけ悲しくなった。


 近付いてるのに…遠い…


 どうして変わったのか。なんで突き放すのか。聞きたいことはホントはいっぱいあった。少なくとも、最初に見た時には懐かしくて、ちょっとは嬉しかった。だけど今は、怒りしかない。


 それもこれも、コイツが悪い…


 昔と同じ、試合の間合い。アタシはその距離で立ち止まり、鞘に入った剣を構えた。それを見て、クラウセッドも剣を構える。


「手加減はしないからな」

「いらない。後で言い訳されても嫌」

「こっちの台詞だ」

「するわけないでしょ」


 お互いに憎まれ口を叩く。それ以降、二人とも黙って様子をうかがう。昔と同じような立ち位置、ケンカという状況。だけど、お互いに対する態度は変わった。約二年と言う時間は、人の仲を変えるのに充分すぎる時間なのだと、今更感じた。


 後悔…じゃない…けど…この気持ちはなんて言うんだろう…


 もうすぐ朝日が昇るのだろう。空が明るくなり始め、アタシとクラウセッドの二人だけの訓練場に朝を告げる鐘が鳴り響いた。それを合図に、同時に動き出したのだった。

第68話を読んで頂き、ありがとうございます!


先にお知らせですが、歯切れ悪いので明日も投稿します!

明日をもって、第四章終了としたいです!


それでまぁ今回は久しぶりのクラウセッド君登場ですね!

すっごい嫌な感じに育ってしまって悲しいです。

彼は彼で思う所があると信じたいものですね!


それでは今日はここまで!


ブクマして頂いてる皆さん!

そうでない皆さん!

いつも読んで頂き、ありがとうございます!

急遽ですが、明日お付き合い頂ければ至上の喜びです!

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