第38話
こんにちは!
明日葉晴です!
世間的には夏休みですね!
お前は?って思いますか?
気にしないで下さい!
特に深い意味はないので!
では、本編をどうぞー!
前回のあらすじ
町の路地を散策するソラとシン。隠れた名店を探すも上手くいかなかった。そんな中、孤児を発見し説得。シンの生まれの一端を垣間見るのだった。
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「シン、おはよ。準備は?」
「おはようございます。問題ないですよ」
今日はグマン町を離れる日。宿で荷物をまとめ終わったアタシは、シンの部屋を訪ねて聞いた。
「それじゃ、派遣所とかに挨拶して集合場所に行こっか」
「わかりました」
昼までの方針を決めて、アタシとシンは宿を出た。
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「こんにちはー」
「お邪魔します」
「おっ!ソラちゃんにシン!」
派遣所に入るとバルモアさんが真っ先に声を掛けてきた。
「どもです!」
「今日は仕事か?」
「いえ、この町を出るので挨拶に」
アタシのその一言で、派遣所にいた人達が一斉にこっちを見た。
「ソラちゃん離れるのかい!?」
「まだいようよ!」
「幼女!まだ一回も仕事一緒に行ってないのに!」
アタシが町を離れることを知り、次々と残念そうな声が上がる。
てか!首切りだけも嫌だけど、幼女だけも止めて!?
「はいはい、皆さんお静かに!元々ソラさんは護衛中って言ってましたよね。なら長くいれないのも道理です!大人しくしてください」
「エリンさん!」
情けない顔をした男達の間を割って、エリンさんがやってきた。
「ソラさんとシン君。行くんですね?」
「「はいっ!」」
アタシとシンが声を揃えて返事をすると、エリンは笑顔を見せた。
「いやぁ!ソラさんともっとお話したかったですぅ…!」
「ちょっ!エリンさん!?」
そして一変。エリンさんが泣きながらアタシに抱き付いてきた。
「こんな可愛いのに王都なんか行ったら悪い遊びとか覚えて身も心も荒んじゃうんですよぉ!」
「そんなことなりませんから!」
「ぐすっ…本当ですか…?」
「本当です」
「今の姿のまま、また来てくれますか?」
「た、多少は成長するので…今の姿のままはちょっと…」
「わぁあぁ…!!やっぱり心配ですっ!王都で夜の女王とか呼ばれて、男達を顎で使って切り捨てて、終いには切り捨てた人達から逆襲されてぼろぼろにされるんですよぉ…!」
何その具体的な妄想!?エリンさんの中のアタシどうなってんの!?
「んだよ!落ち着けって言ってお前が落ち着いてねぇじゃねぇか!」
バルモアさんがそう言いながら、アタシからエリンさんを引き剥がした。
「だって!王都の悪い大人に騙されちゃいますよ!?」
「こんなしっかりした子がそんなわけないだろ。逆に手玉に取る子だろ」
バルモアさんの中のアタシも大概酷いな!?
「シンもいるし、この子達は大丈夫だよ。ほら、離れろ」
「うぇぇ…」
「バルモアさん、ありがとうございます」
「いいってことよ!元気でな」
「「はいっ!」」
「うぅぅ…お二人ともぉ…お元気でぇ…」
「また会いましょう!」
その後、次々に言われた挨拶にまとめて応えてアタシ達は派遣所を後にした。
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次に訪れたのはビルケンさんのお弟子さんのとこだった。
「こんにちはー!」
「お邪魔します」
「いらっしゃいませ。また来て下さったんですね」
声を掛けるとすぐに店の奥からお兄さんが顔を出した。
「今日で町を離れるのでその挨拶に」
「そうですか。これはご丁寧に」
「本当はビルケンさんの話とかもっとしたかったんですけど…」
「私も残念です。なかなか有意義でしたので」
お兄さんは本当に残念そうな顔でそう言った。
「僕も武器の相談がしたかったです」
「そうですね…昨日、一振り出来上がったのですが見て見ますか?」
「いいんですか?」
「はい。ソラさんの剣に触発されて試しで作ったものですが」
「ぜひ見たいです」
「アタシも気になります!」
「では持って来ますので少々お待ち下さい」
そう言うと店の奥にお兄さんが戻り、すぐに戻ってきた。手には矢印の頭をそのまま大きくしたような、鍔のなく柄がすこし長い、大きく分厚い剣を持っていた。
「お待たせしました」
「それが…?」
「はい。試しに持ってみて下さい」
「わかりました」
シンはお兄さんから剣を受け取り、両手持ちにして構えた。
「見た目以上の重さがありますね」
「はい。その剣はソラさんの剣と同じように属性鋼を使用してます。と言いましても、芯の部分に使用しているので、少々使い方は違いますが」
「芯に…?」
「はい。柄の上半分を芯と繋ぎ、シン君がそこを持つと重さが変化する。という仕様です」
「なるほど…」
お兄さんの説明を受け、シンは下半分のみを片手で持った。
「おぉ…両手も片手も丁度いい重さですね」
「シン君が持ってる剣を参考に重さを調整しました。下の柄のみを両手で持てば軽く、上を握って置けば重さが出ます」
「アタシのと違って状況で使い分けるわけですね」
「シン君は戦闘の幅が広そうですからね。それを補えるものを」
「ビルケンさんもでしたが、見ただけで戦闘の癖が分かるのは凄いですね」
と、アタシはそこまで言ってあることを思った。
「あれ?この剣ってシンの為に作ったんですか?」
「はい。もう一度会えると思いまして、作って置いたんです」
なんだそれ!?未来予知か!?
「実は私も近々王都に出向く予定なんですよ」
「なるほど…それで」
「はい。予定より早く渡せて良かったです」
「なんでそこまでして頂けるのですか?」
シンがそう言うと、お兄さんが少しだけ含みのある笑顔になった。
「そうですね…シン君が私の知ってるオニに少し似ているからでしょうか」
「似ている…」
「まぁ、未来ある若者に私の作った物で有名になって頂ければ、私も少し誇らしいですし」
「あはは!お兄さん、意外と計算高いんですね!」
「えぇ。少しでも師匠に近付く為に、利用させて下さい」
お兄さんは今度は悪戯っぽい笑顔でそう言った。
うわぁ…絵になるわぁ…カッコいい人ってずるい…ちょっとときめいた…
「わかりました。この剣買います」
「いえ。それは試作品なので、お代は結構ですよ」
「えっ!そんな…」
「その代わり、私も王都にいったら贔屓にして頂ければ」
「わかりました。必ず」
「はい。楽しみにしていますよ。その時にでも、剣の感想も頂ければ」
「はい!」
「お兄さん!また会いましょう!」
「はい。是非に」
そうして、アタシとシンはお兄さんの武器屋を後にした。
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武器屋を後にしたアタシとシンは、早めの昼食を取ってから、集合場所に向かった。
「おっ!ソラちゃん!シン君!来たかい!」
集合場所には既にロッチさんがいて、荷馬車の準備をしていた。
「ロッチさん!遅くなってすいません!」
「いやいや、私もさっき来たとこだよ。大丈夫」
「何か手伝いますか?」
「それも大丈夫だ。それより、二人は準備いいかい?」
「「はいっ!」」
「いい返事だ。じゃあ私の準備が出来たら次の町へ行こうか」
そうして、少しロッチさんが荷物を積み降ろしをすると、アタシ達も荷馬車に乗せてグマンの町を出るのだった。
第38話を読んで頂き、ありがとうございます!
グマン町を離れる話&シンのちょっとパワーアップでした。
そしてなんだかんだお兄さんの名前を出してないですね(笑)
いや特に深い意味はないですよ。
ちょっと謎のあるイケメンお兄さんって萌えません?
まぁ私の好みの話です。はい。
では今回はここまで!
ブックマークして頂いてる皆さん、そうでない皆さん。
いつも読んで頂きありがとうございます!
また次回もお付き合い頂ければ幸いです!




