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極大魔力の初級魔法  作者: 明日葉 晴
第3章 信じること、他者の事情と理解
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第36話

こんにちは!

明日葉晴でっす!


最近は超暑いですね…

それに加えて湿気が凄くて…

家にいると暑さで溶けてカビが生えそうですよ…

友人が来たときにエアコン点けろって怒られました。文明使えって。

あ、本編全く関係ない話ですよ。


では、本編をどうぞ!

 前回のあらすじ

 グマン町を巡るソラとシン。息抜きをしたことのないシンに、ただ町を楽しむことを説明するソラ。そうして、二人で平穏な時間を過ごすのだった。


 ==========


 武器屋、もとい、鍛冶屋を後にしたアタシとシンは、軽く昼食を取り再び町ぶらを始めた。


「なんというか、結構活気ある町だよね」

「はい。改めて町を知るということを目的にすると、見方が変わってきますね」

「そうだよー?息抜きも大事なんだよ?」

「ははっ。少し焦りすぎてたかもしれないですね。焦ってもすぐ見つかるわけじゃないですもんね」


 アタシの言葉に少しだけ寂しそうな表情をしたシン。その表情に少しだけ無神経なことを言ったかと反省した。


「あー…そう言えばシンの探してる人ってどんな人なの?」

「あぁ…言ってませんでしたね。妹ですよ」

「妹!?」


 それは焦ってもしょうがないよね!アタシ凄い無神経だったじゃん!


 知らなかったとは言え、今までの発言をさらに後悔しながら驚いた。


「はい。妹です」

「なんかごめんね!?それは心配だし急がないとだよね!?」

「あー…いえ。冷静になった今ではそれほど心配してません。僕より器用なので、生きてはいると思いますし」


 いやぁ…それでもだよね…


「アタシも探すの手伝うよ?」

「いえ。お気になさらず。ソラさんはソラさんのするべきことをしてください」

「んー…そう?ならいいけど…助けて欲しい時はちゃんと言ってね?」

「ありがとうございます」


 あ、それ言わないやつだ…


 そんな会話をしつつ町を目的なく歩いていた。


「ソラちゃん!シン君!」

「あ!ロッチさん!」


 するとちょうど店から出てきたロッチさんが声を掛けてきた。


「ロッチさん何してたんですか?」

「あぁ、この店のご主人と商談してたんだ」

「へぇ、ロッチさんって本当に商人だったんですね」

「ソラちゃんは俺をなんだと思ってたの?」


 いやぁ…仕事してるとこみたことなかったから…


「旦那、これ忘れ物だ」

「おぉ!すいません!ありがとうございます」


 アタシ達が話していると、店からご主人らしき人が出てきた。


「おや?旦那…そちらのお嬢さん方は?」

「彼女達はハウンドです。今は俺の道中の用心棒やってくれてるんですよ」


 ロッチさんがアタシ達を紹介すると、ご主人は訝しげな表情でアタシ達を見てきた。


「旦那…金には困ってないんだろ?もっと強そうなの雇ったらどうです?」


 まぁそういう反応なるよねぇ…


 もはやアタシにとっては慣れた反応で、弁解する気もなくなっていた。


「いやいやご主人。見誤っちゃいけませんよ。彼女を見て分かりませんか?」

「彼女かい?……どう見ても可愛らしいお嬢さんにしか…まさか…?」


 うん。大体反応でわかったよ。前半は普通に可愛らしいって褒めてくれるのは凄くいいんだけどね?そこで終わって欲しいよ?


「彼女が噂の首斬り戦幼女ですかい?」

「待って!?」


 なんか物騒なのが追加されてるんですけど!?


「ソラちゃん、どうしたんだ?」

「いや、首斬りってなんですか!?」

「ん?ソラちゃんが倒したであろう魔物が全部、一撃で首を落とされてたからだよ」


 マジか…無我夢中でよく覚えてないけど…そっか…自業自得か…


「いやぁ…でも彼女があの首斬りですかい。人は見掛けによらないと言うか…噂通り見た目は可愛らしいお嬢さんなんですな…」


 首斬りをピックアップしないで!?可愛いって噂はいいけど、あだ名が際立っていっそ恐ろしいよ!?自分の事だとしても!!


「ソラさんは本当に有名人なんですね」

「シン、笑わないで…アタシはこんな噂やだよ…」


 いつも通りのシンにアタシは悲しくなりつつ、もうどうする事も出来ないのだと思った。


 その後、ロッチさん達と軽く話してから別れ、またアタシとシンは町ぶらを再開した。


 =============


「シン、あれ見て」

「どうしま…あれは…?」


 町ぶらを続けているとアタシ達はある場面を目撃した。アタシがそれを示すと、シンは質問を止め、怪訝そうな表情をした。


「誘拐…ですか?」

「見た目的には」


 アタシ達が見たのは三人の男が、一人の男の子を細い路地に引っ張っていく所だった。


「どうしますか?」

「追うよ」

「ですよね。流石です」


 え?何が?


 なんで今褒めたのかはわからなかったけど、何も聞かずに男達を追った。


「離せよ!」

「そらぁこっちの台詞だ!」


 男達を追って路地に入ると、男達と男の子が袋を取り合っていた。


 誘拐じゃなくて強盗…?まぁどっちにしろだよね!


「あんた達!何してるの!?」

「おお!助かった!嬢ちゃん達もコイツから物を離すの手伝ってくれ!」

「いや、逆でしょ」

「え?」

「えっ?」


 おじさん達が男の子から荷物を盗ろうしてるんじゃないの?


 アタシ達の登場にすぐさま反応し、助けを求めたのは男達の方だった。


「コイツがオレらの荷物を盗ろうとしてたんだ!だから嬢ちゃん達!手伝ってくれ!」

「あれ…?そうなの?」


 予想外の告白にアタシは戸惑った。シンを見ると、シンも困ったような顔で首を振った。


「騙されないで!この人達がボクの荷物を盗ろうとしてるんだ!お姉ちゃん達助けて!」


 すると今度は男の子が荷物が自分のだと叫び、助けを求めてきた。


 あれ…?やっぱりそうなの…?でもなぁ…


「おいこら!てめぇのじゃねぇだろ!」

「離せ!ボクのだ!」


 互いに荷物は自分の物だと主張しあい、一向に譲ろうとしない。


 てかあの子力強いな…袋の中身は大丈夫かな…あ。そうか。


「シン。あの荷物奪って」

「…?わかりました」


 アタシの言葉に一瞬不思議そうにするも、すぐに男達の方に向かった。


「失礼します」

「なっ!?」

「あっ!!」


 シンは男達から引ったくるように荷物を奪い、アタシに物を渡した。


「さて中身は…なるほど」

「嬢ちゃん達!何すんだ!」

「酷いよ!返して!」

「落ち着いて。さて質問です。この袋の中身はなんでしょう?」

「素材だろ!」

「…素材だよ!」


 アタシの質問に男達はすぐさま答え、男の子は一瞬遅れて答えた。


 なるほど。


「おじさん達のなんですね。疑ってすいません」

「チッ…!」


 アタシがおじさん達に謝ると、男の子は舌打ちをしてどっかに行ってしまった。


「あ、カマかけたつもりだったけど、本当にあの子のじゃなかったんだ」

「すまねぇ。助かった」

「いえ、アタシ達は最初おじさん達を疑いましたし、おあいこですよ」


 アタシは袋をおじさんに渡しながら、疑ったことを謝った。


「それにしてもソラさん、よくあんな方法思い付きましたね」

「いやぁ…持ち主なら中身くらい知ってるかなって」

「でも、二人は同じこと言ってましたよ?」

「うん。男の子が一瞬遅れたから、おじさん達に謝って反応みようかなって」


 そしたら男の子は逃げちゃったわけだけど。


「いやいや!その歳で大したもんだ!オレァ、ハウンドのヨーロンってんだ!よろしくな!」


 よく喋っていたおじさんが名乗り、他の二人も自己紹介をした。


「アタシはソラ。ハウンドです」

「僕はシン。同じくハウンドです」

「ほぉ!嬢ちゃんのハウンド!てこたぁ嬢ちゃんが戦幼女か!」

「あー…はい…そう呼ばれてるみたいですね…」


 その呼び名、ホントテンション下がるわー…


「その歳で二つ名があるなんてなぁ…学院の金獅子くらいじゃねぇのか?」

「学院の金獅子…?」


 学院って…アタシの目的地のことだよね?そこに金獅子って呼ばれてる人がいるのかな…?アタシよりよっぽどカッコいいじゃん…


「嬢ちゃん知らねぇのか。学院生は入学後もれなくハウンドに登録されんだが、二年前に入学したやつがその年に金獅子って呼ばれるようになったんだ」

「へぇ…強いんですか?」

「あぁ…嬢ちゃんと同じで、一人で大型の魔物を一匹ヤったらしいぞ。名前は確か…クラウセッドとか言ったか」

「えぇっ!!?」


 マジかっ!?めっちゃ知ってる人だったよ!


「ソラさんどうかしました?」

「えっと…知り合い…てか、同じ村出身っていうか…先生が一緒っていうか…」

「そうなのか!一体嬢ちゃんの村はどうなってんだ!」

「それは驚きですね。まぁソラさんの出身ならなくもないんですかね…?」


 どうなってるも、普通の村だよ…それとシンは驚いてるように全く見えないよ…


 今日だけで、衝撃の事実と呼べる物を何回聞いたかわからないけど、おそらく今日一驚いた事実なのは確かだったと思う。


 その後、おじさん達に質問攻めにあい、何とか解放してもらうまで時間が掛かったのだった。

第36話を読んで頂き、ありがとうございます!


引き続きデート回(笑)です!

今回は久しぶりにクラウセッド君が名前だけ出ました。

彼は元気にしてるんですかねぇ…


ブックマークして頂いてる皆さん、そうでない皆さん。

いつも読んで頂き、ありがとうございます!

次回もお付き合い頂ければ幸いです!

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