第35話
こんにちは!
明日葉晴です!
私は基本引きこもりですが、別に外に出るのが嫌いなわけじゃないです。
ただめんどくさいだけです。
それでもごく稀に街をぶらぶらしたくなるときはあります。
ただそう言う時に限って面倒事が起こるんですよね。
では、本編をどうぞ!
前回のあらすじ
魔物の討伐を認めてもらえたソラ。大人の都合を挟まれつつ、査定してもらった魔物の金額に驚く。その後、半ば強引に宴会に突入したのだった。
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亀の魔物を倒した次の日。アタシは受付のお姉さん、エリンさんの家に泊まり、朝そのまま派遣所に一緒に来た。シンは班長の家に泊まり、派遣所で合流する約束だ。
「ソラさん。おはようございます」
「あ、シン。おはよう」
アタシがお姉さんと話していると、しばらくしてシンがやってきた。
「班長は?」
「バルモアさんは二日酔いで休んでます」
「あぁ…なるほど」
昨日の宴会はかなり騒いでいたからなぁ…
「ところで今日はどうします?また仕事でもしますか?」
「んー…それでもいいんだけど…せっかくだし町を散策しようよ。明日には出ちゃうんだし、楽しまない?」
「ふむ…そうですか…町巡りですか」
「そう言うこと!じゃっ、行こうか。エリンさん、行きますね」
「はい。楽しんで来てください」
そうして、アタシとシンは派遣所を後にした。
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「とりあえずどこ行きます?」
「無計画!だからひとまずは門からの大通りを見て行こうよ」
「わかりました」
とまぁそんな感じで町ぶらを開始したのだけど…
………。
「シン?なんかさっきからソワソワしてない?」
「えっ!?あっ…その…」
「はっきりしないの珍しいね?どうしたの?」
「いえ…なんかこう…目的がないと言いますか…ただ町を散策するだけと言うことが今までなかったので、落ち着かないと言いますか…」
「えぇ…」
真面目かっ!あ、真面目だったわ。
「アタシより旅してる期間長いでしょ?その間どうしてたの?」
「基本は野宿で、町には情報集めとかしかしなかったので…」
おぉ…旅を楽しんでるって感じじゃないのね…
「なら、今日はアタシが町巡りの楽しみ方を教えてあげるよ!」
「わかりました。お願いします!」
「固い固い。もっと気楽に」
「えっ!あ!はい!頑張ります!」
そうじゃない…けどまぁいいか…
「よし!じゃあ改めて行きましょ!」
「はいっ!」
というわけで気持ちを新たに町ぶらを再開。その間、アタシはシンに町巡りとは何かを熱弁した。
屋台での買い食いに、雑貨屋でウィンドウショッピング、服屋や防具屋なんかも見て回った。その時でもなにするか逐一説明していたから、もうアタシの方が頑張ってるみたいだった。
「どお?少しは何もしないことに慣れた?」
「はい。お陰様で。気を張らないって言うのも大事なんですね」
「そう言うことよ。あ、武器屋があるわ。次そこに行こ?」
「はい!」
そんな調子で次なる冷やか…ウィンドウショッピング場所、武器屋に入店。
「こんにちはー」
「こんにちは」
「やぁ。いらっしゃい」
お店の奥から出てきたのは爽やかな感じの男の人。武器を作っているようには見えない。
バイトの人かな?それともここは武器を売るだけで作ってはないのかな?
「珍しいお客さんだね。若いお嬢さんにオニの坊ちゃんとは」
「それでも対応を変えないお兄さんの方が珍しいですよ。彼がオニだってわかることを除いても」
今までの店だと、子供とわかると若干対応を変えてきた。防具屋なんかは顕著だった。
まぁ気持ちはわからないでもないけど。
「来て礼儀を欠かないのであれば、皆、お客様ですから」
「素晴らしいですね」
「オニについても縁あって、知り合いにいるだけです」
「それは本当ですか!?」
オニの知り合いがいると聞いて食い付いたシン。余程情報が欲しいみたいだ。
「えぇ。十年くらい前に。懐かしい話です。今どこにいるかは知りませんが」
「そうですか…昔の話なんですね」
「はい。何かお役に立てなかったようで、申し訳御座いません」
「いえ。僕が勝手に期待しただけですから」
ふむ…ということは、シンの探し人は最近いなくなった人なのかな?
「ま、まぁ気を取り直して、お店の武器見てもいいですか?」
「えぇ。ご自由に。持って頂いても構いません」
「ありがとうございます。シン。見てみよ?シンの剣、結構古いし」
「そうですね。見てみるのもいいかもしれませんね」
そうして、二人でお店を物色し始めた。流石は武器屋。剣だけじゃなくて、槍や斧、鎌やハンマー等々、豊富な種類があった。
「シンって大剣使ってるけど、他には使えるの?」
「一応一通りは使えますね。僕の住んでたとこで一番丈夫だったのがこれなだけです」
「選び方雑だね…」
まぁ確かにシンの戦い方は、力任せっぽいとこはあるけど…
「そう言うソラさんは、剣以外は?」
「アタシは剣だけ。一応師匠…というか、先生がいて習ったの」
「そうなんですね。…剣と言えば、ソラさんの剣って変わってますよね?剣と言うか、板みたいと言うか…あれで切れるって言うのも不思議ですが」
まぁ確かに、アタシが持ってる間見えてる部分は剣の芯で、板にしか見えない。そりゃ不思議に見えるだろう。
「あぁ…これね。ちょっと待ってて」
そう言ってアタシは剣を抜き、地面に置いた。すると、アタシが持っていたことによって透明になっていた部分が姿を見せた。
「えぇっ!?これなんですか!?」
「村で作って貰った、アタシ用の剣なの」
「ちょっと見てもいいですか?」
「あっ!触ると…」
「…?」
アタシが注意する前にシンが剣を持ち上げた。アタシが慌てたのを不思議に思ったのか、首を傾げたけど、特に何ともないようだ。
「どうしたんですか?」
「えっと…なんともない?」
「はい」
「そ、そう…ならいいんだけど…」
「そうですか。それにしても、見た目に反してずいぶん重い剣ですね」
ん?重い…?
「オニって魔法の適性とか調べたりする?」
「はい。一応。僕は土と無に適性がありますね」
「なるほど…」
だとすると剣が重く感じてるのも納得だ。
「ちなみにどのくらい重く感じる?」
「僕が持ってる剣の両方分くらいですね」
「そうなんだ…試しに持って見てもいい?」
「どうぞ」
了承を得て、シンの剣を試しに掴む。そして持ってみようとしたけど…
「おっも!」
当然持てなかった。びくともしなかった。
これ二本分を持ってるって、シンの力どうなってるの?
「…?この剣を持てるのに僕のは持てないんですか?」
「あー…その剣ちょっと特殊でね…」
というわけでアタシの剣についてざっくりと説明した。
「なるほど。だからソラさん用の剣ですか」
「そう言うこと」
「ほぉ…それは面白そうな剣をお持ちですね」
アタシの説明を聞いていたのか、お兄さんが脇から顔を出してきた。
「少し見せて頂いても?」
「いいですけど…大丈夫ですか?」
「私は無の適性のみなので、おそらく大丈夫でしょう」
「そうですか。ならどうぞ」
「ありがとうございます。では…」
アタシから剣を受け取り、しげしげと観察し始めるお兄さん。突然驚いた表情になった。
「お嬢さん…ビルケンって方を知っていますか?」
「ビルケンさん?知ってますよ」
「なるほど…やっぱりこれは…」
「…?」
おやっさんが一体どうしたと?
「あの…知り合いですか?」
「えぇ。私の師匠ですね」
「師匠!?」
えぇ…あの人弟子取ってたんだ…てか取れたんだ…
「ビルケンさんが師匠ってことは、お兄さんも鍛冶を?」
「はい。ここにある武器は、全部私が鍛えたものですね」
「マジか…」
ごめんなさい。お兄さん鍛冶しない人かと思ってました。
「まぁ、師匠に比べれば全部出来損ないみたいなものですよ」
「ビルケンさんってすごい人なんですか?」
「凄いも何も…いえ。知らないならいいと思います。師匠が教えてないなら尚更です」
「えぇ…気になります」
「きっとそのうち分かる時がきますよ」
「そう…ですか…」
いまいち腑に落ちないけど、無理に聞ける雰囲気でもなかったから諦めることにした。
その後店の中を一通り見て、シンの新しい武器になりそうなものを探したけど、本人はいまいちだったようで、断りを入れてから武器屋を後にしたのだった。
第35話を読んで頂き、誠にありがとうございます!
突然のデート回です!
まぁ内容端折ってるので甘さはないですが。
次回はこの続きです!
あー私も青春したいですねー
では今回はここまで。
ブックマークして頂いてる皆さん、そうでない皆さん、いつも読んで頂きありがとうございます!
次回もお付き合い頂けると嬉しいです!




