第32話
こんにちは!
明日葉晴です!
私は暑いのが嫌いですが、夏はそこそこ好きです。
だってお祭りとかいっぱいあるじゃないですか。
私は基本引きこもりなので行きませんが。
それでも窓の外からはしゃいでる声とか聞こえると、いいなって思います。
それに浴衣もいいじゃないですか?
美男美女の浴衣とかもう最高ですよね!
浴衣の良さはまたどっかで改めて語れればいいなと思います。
では、本編をどうぞ!
前回のあらすじ
森へと魔物の討伐に出かけたソラとシン。なかなかに目的の魔物と出会うことができなかったが、時間をかけてようやく発見し即座に討伐することに成功した。討伐した魔物をシンが謎の手際の良さで調理し、昼食とした。しかし寛げたのも束の間、不運にも大型の魔物遭遇したのだった。
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アタシとシンは森の中をひたすらに走った。背後からはすさまじい地響きが聞こえる。
「ヤバいヤバいヤバいっ!!すごい追って来るんだけどっ!てか亀なのに早くないっ!」
いくらアタシ達が木を縫うように走っていて、魔物が木をなぎ倒すように走っているとしても、亀の速さじゃない。ウサギとカメの話でコイツが出てきたら、普通にコイツが勝つ。
「てか一番脅威になるのってスマッシュボアじゃないのっ!?」
「あははー…予想外れましたね―」
「そんな呑気なっ!!」
ちょっと場にそぐわない空気感のシンに突っ込みつつひたすらに逃げる。
「追い付かれはしないでしょうけど、撒くことも出来なさそうですね…」
「冷静に分析してないでっ!?見ればわかるからっ!今はどうするか考えようよっ!!」
冷静なのはいいけど、現状の考察よりも打開策が欲しい。
「僕が足止めするのでソラさんが町に応援を呼びに行くというのは?」
「却下っ!あんなの一人じゃどうしようもないでしょっ!」
「でも他に方法が…っ!木が飛んできます!避けてくださいっ!」
「またぁっ!?きゃあっ!!」
今一つ逃げきれていない理由が、亀が速いのとは別に、亀が木を飛ばしてくることもあるからだ。おかげで止まったり避けたりしてるから距離が離れない。なかなか知能が高いのかもしれない。
「もうっ!こうなったらシンっ!二人で何とかするわよっ!」
「何とかって…どうするんですか!?」
「倒すっ!!」
「無策ですか!?」
「それを何とかするのよっ!!」
アタシはすぐさま反転すると巨大亀に向かって切りかかった。しかし、甲高い金属のような音を出し、ほんの少し傷をつけただけだった。
「かったいっ!それにあっついっ!!」
亀の周囲はまるでサウナの中のように暑かった。
てかこの剣って鉄も切れるんじゃないのっ!?あの亀どんだけ固いのよっ!!
「はあぁっ!!」
アタシが亀とすれ違った後に振り向くと、シンが亀の頭に両手の大剣を同時に振り降ろしていた。すると衝撃が地面にまで伝わり、地響きと共に地面が陥没した。
「つっよっ!!」
シンは剣を振り下ろした勢いを利用して亀の頭の上で一度跳ね、アタシの横に着地した。
「流石に硬いですね…僕の剣じゃ鈍器にしかならないです…」
「いや、絶対アタシより傷が深いでしょ…」
「いえ…衝撃のほとんどが地面に逃げました。見た目ほど攻撃の威力は入ってないです」
シンの言葉を肯定するように、亀はすぐに頭を起こしアタシ達の方を見た。
「ギギャアァァァアァ!!」
「すごい怒ってない?」
「ソラさんに付けられた傷が痛いんじゃないですか?」
「ぜっったい違うっ!」
亀は頭を大きく仰け反らせたのちに、アタシ達の方に頭を振り下ろすようにして口から大きな火の玉を吐き出す。
「あぶなっ!何アレっ!あんなこと出来るのっ!?」
「ちなみに瀕死になると自爆します」
「こわっ!!」
亀から繰り出される火の玉を避けながら、シンから魔物の説明を受ける。
「って!火事になる!“ウォーター”!」
火の玉の火が木に移り燃え広がりそうなところを初級の水魔法で消火した。そこでアタシはふとあることを思いついた。
「あの魔物って、火を噴くってことは水に弱い?」
「一概には言えませんが…あの魔物はそうですね」
「大量の水を掛けたら倒せる?」
「かもしれませんが、ついでに高温の水蒸気が辺り一帯に広がるでしょうね」
「……遠回しに無理って言ってるのはわかった…」
いい考えだと思ったんだけどなぁ…
「やっぱり僕が囮に…」
「却下!」
「逃げるだけなら別に…」
「それはアタシも同じ。ならアタシが囮になる」
「そんなの危険です!」
「同じじゃない!結局平行線だからアレは二人で倒すの!いい!?」
「でもどうやって?」
うん。振り出しだよね…無限ループとはこのことかぁ…
「策はないけど…シンの鬼化でもどうにもならない?」
「倒す前に魔力が無くなるでしょうね」
「その遠回しにいう癖どうにかして」
「善処します」
それ直らないやつだ…
走り回ってはいないけど、亀の攻撃を避けながら相談を続けていてさすがに疲れてきた。
「さて…どうしよっか…流石にずっとは体力持たないだろうし…」
「そうですね…逃げるのも限界がありますし…」
「逃げる…逃げるかぁ…」
そう自分でつぶやいたとき、再びアタシは策をひらめいた。
「ねぇシン。シンの攻撃が地面に逃げなければどうなる?」
「それはまぁ…まともに威力が入ると思いますけど…」
「よし。それで行こう!」
「はい?」
不思議そうにするシンに対してアタシは作戦を伝えた。
「出来るんですか?」
「出来る出来ないじゃない…やるのっ!」
一変して不安そうにするシンに、アタシは高らかに宣言する。
「ダメならまた考えればいいの!」
「……分かりました。僕はいつでもいいですよ」
「了解っ!じゃあやるよっ!」
アタシとシンは亀の吐いた火の玉を別々の方向に避けた。初めて別々に避けたことで亀は驚いたのか、動きが止まった。
「「はあぁぁぁぁぁっっ!!」」
その隙を見逃さず、アタシ達は同時に気合を込める。
「“ウィンド”ォォォォォ!!」
先に動いたのはアタシ。思う存分に力を込めて魔法を唱えた。それと同時に亀の下から風が起こり、巨体を宙に浮かばせる。
「おまけに“ウィンド”!もっかい“ウィンド”ォ!」
浮かび上がった亀はダメ押しの魔法で勢いに乗り、空中に高く飛ばされた。
「行けぇぇぇぇぇっ!“ウィンド”ォォっ!」
「やあぁぁぁぁぁっ!!」
そして浮かび上がった亀を追うように、鬼化したシンがアタシの魔法で加速して跳んだ。
「てやぁぁぁぁぁぁっ!!!」
シンは勢いを乗せて二本の大剣で左右から同時に亀のお腹を切りつけた。
「ギャアァァァァァ!!」
お腹は幾分か柔らかかったのか、はたまた純粋に威力が上回ったのか定かじゃないけど、亀のお腹を二つに割るように剣線が入った。
直後、シンは体を反転させ亀のお腹を蹴り地面に着地した。
「ふぅぅぅ…」
着地後、シンが脱力して鬼化を解くと同時に、空中で爆発音が聞こえ、大きい音を立て亀が仰向けで落ちてきた。
「倒した?」
「自爆しまし…たってことはそのようですね」
「今、自爆しましたから、で終わらせようとしたでしょ?」
「直したので許して貰えませんか…?」
「今後に期待ってことで。まぁひとまずお疲れ様」
「ありがとうございます。そしてお疲れ様でした」
お互いに笑い合いながら労った。気付けばずいぶん時間が経っていたのか、陽も落ちはじめていた。
「ヤバッ!全然魔物倒してないよ!?」
「あー…そうですね…でも暗くなると危険ですし、諦めて帰りましょうか。僕は安いとこでもいいので」
「だめ!ちゃんとしたとこ泊まろ?」
「でもお金が…」
「奢りが嫌なら貸しにするから。徐々にでも返してくれればいいよ。それならいいでしょ?仕事も出来るんだし」
「はぁ…わかりました…それではお願いします」
「よし決定!じゃあ帰ろっか!」
「そうですね…とその前に、バーントータスも解体して出来るだけ持って帰りましょう。足しになるかも知れませんし」
「そうね。了解。じゃあさっさとやって帰りましょ」
そうして、二人で手早く魔物を解体。シンは即席で台を作り、結局亀を丸ごと持ち帰ったのだった。
第32話を読んで頂き、誠にありです!
でっかい魔物倒したから三章終了…
ではありません。
メインは亀さんじゃないですよ?
彼?はただのかませです。
ソラちゃんとシン君の連携をやりたかったからでただけですね。
まだ全然三章は続きます。
ブックマークして頂いてる皆さん、そうでない皆さん。
いつもありがとうございます!
次回もお付き合い頂ければ嬉しい限りです!




