第31話
こんにちは!
明日葉晴です!
私は食べ物で好き嫌いが特にありません。
昔はアホ見たいに偏食でほぼ肉しか食べなかったのですが、今は食べられるものなら何でも食べれますね。
ちなみに肉は今でも好きです。
焼き肉とか最高ですね!
では、本編をどうぞ!
前回のあらすじ
グマン町へとたどり着いたソラ達。約二日間の自由行動となった。まず宿を決めることになったが、手持ちの金がないことが発覚したシン。そのためシンはハウンドに登録し金を稼ぐことになったのだった。
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アタシとシンは荷物をいったん派遣所に預け、討伐対象であるスマッシュボアのでる森へと向かった。
「依頼は一頭に付き銀貨三枚かぁ…討伐証明の牙は二本で一頭換算。丸ごと持ってくと追加で二枚…常駐依頼って言ってたし十頭で二人の宿分か。丸ごとなら六頭で済むけど運ぶ手段ないしなぁ…」
「そうですね…運ぶ手段がないので基本報酬狙いが妥当ですけど…まず十頭出てくるかが問題ですね」
「それなんだよねぇ…魔物は脅威だーって言うけど、そんなホイホイ出てくるものじゃないしね」
森に入って数十分。収穫の無いまま雑談をしながら歩いていた。
全く出てこない…これが俗に言う物欲センサーってやつか…
「暇だね…小型の魔物すら出てこない」
「まぁ特に活性化してるわけでもないですからね。依頼自体、この森の一番脅威になるのがスマッシュボアだから常駐にしてるんでしょうね」
「ついでに数を減らせばお金だすよってことかぁ…もうちょっと他の選べばよかったかな?」
「うーん…そこは微妙なとこですね…見た限りだとこの依頼が一番儲かりそうでしたし」
ちゃっかり確認してたのね…地味に目敏いな…
「はぁ…結局地道に探すしかないってことか…」
「そうで…っと…足音がします…結構な速度で近づいて来てますね…」
「え…アタシなんも聞こえない…」
言われてから耳を澄ましたけど何も聞こえない。しかし、シンは注意深く周りを見回したかと思うと、一方向に目を向けた。
「数は二頭ですね…真っ直ぐこっちに来てます。お互い一頭倒しましょう」
シンがそう言い終わる頃にようやくアタシにも足音が聞こえてきた。
「アタシも聞こえてきた。了解。アタシ先行っていい?逃した方頼むね」
「わかりました」
本当に軽く打ち合わせをした後、アタシは数歩前に出る。森の奥から大きめの影が、木をよけながら突進してきた。見ると今回の討伐対象だ。
「あたりっ!」
突っ込んで来た一頭に対して、アタシはギリギリで避けつつ、体を回転させて魔物の首を切り落とした。
先生直伝の技…『転空』…
アタシが倒した魔物は突進の勢いが残り木にぶつかって止まった。その間にアタシは着地してシンの方を見た。
「せいっ!」
シンは突進してきた魔物に正面から二本の大剣を突き刺していた。そしてかなり勢いがあったにも関わらず、少し後ろに押されただけで完全に止まった。
力強っ!
シンはその後、魔物に突き刺さった剣を引抜き、豪快に血を振り払う。
あれはアタシには出来ないわぁ…
「えっと…シン、大丈夫なの?結構勢いあったけど?」
「はい。あれくらいの力なら問題ないですね」
あはは、と朗らかな笑顔で答えたシンに対して、アタシは種族の違いを痛感した。
アタシはこんなのに例えられたのか…
一度流れたことのある噂を思いだし、本物との違いを見て改めてアタシは普通にホミニスなのだと思った。
「とりあえず二頭確保ですね」
「そうだね。目標はあと八頭かぁ…実力は問題ないけど、出会うかが微妙だねー」
目標がまだまだ遠いことを再確認しつつ、魔物の牙を切り落とす。
「ところで、一頭丸々持ってくと追加が出るのは何故なんでしょう?」
「んー…魔物によるけど基本は武器とか防具の素材に使うぽっいよ?器用な人は解体して素材だけ売るって聞いた」
「なるほど。確かに毛皮とか使えそうですしね」
「後は食べたりするらしいよ。普通の動物より美味しいんだって」
「それはちょっとわかります。僕も野宿してたときはたまに魔物食べてましたし」
「へぇ…アタシ食べたことないかも…」
と、そこまで言ってから不意にアタシのお腹がなった。
「……そう言えばお腹空きましたね。お昼も食べてなかったですし…」
「そ…そうだね…」
うん…触れないでくれたのは嬉しいけど、やっぱり恥ずかしいよ…
「じゃあ食べますか。せっかく食料もありますし」
「い、一頭丸ごとは食べれないからね?」
「……そうですね。じゃあ一頭を分けて食べて、もう一頭は食べてる間に考えましょうか」
「…了解」
その間はなにかな?食べると思ったのかな?アタシはそんな食いしん坊に見えたかな?
正直聞きたかったけど、聞いたらダメージ受けそうだから黙って置くことにした。
なんとも言えない空気のなか、シンは魔物の一頭を手際よく解体していく。
「手慣れてるね。流石は野宿経験者」
「解体は住んでたとこでもやってましたから。僕の村は基本的に自給自足でしたからね」
シンの村はあまりお金を必要としないとこだったっぽい。だとしたらお金がないのは納得…かな?
軽い雑談をしているとシンが解体を終えたのか、作業の手を止めた。
「終わり?」
「ひとまず解体は終わりですね。これから焼くんですけど…その前にこれを」
そう言いながらシンは腰に着けていた袋から十五センチくらいの長さの杭みたいなものを四本取り出した。
「それは?」
「初めて見ますか?」
「うん」
「そうですか。これは結界杭と言って、魔物除けの簡易結界用の道具ですね。一定の範囲に四角を作るように地面に挿すと結界が出来上がるんですよ」
「何それ便利」
「と言っても弱い魔物が寄りにくくなる程度のもので、結界に防御能力などないので、魔物を防げるものじゃないですけどね」
あー…猫除けの水の入ったペットボトルみたいな感じかな…?
「この大きさのものなら五坪くらいですね。ここを中心に地面に挿してもらっていいですか?」
「わかったー」
そうしてアタシは杭を地面に挿した。四本挿し終わると、杭がほんのりと光り始めた。
「ちゃんと効果が出ましたね。これで魔物が寄りにくくなったので、肉を焼いても匂いにつられてくることはないでしょう」
「あぁ…餌の匂いを誤魔化すために張ったのね」
「そう言うことです」
シンはそんな講義をしてくれたけど、いつの間にかたき火が出来る様に、石で丸く縁取られたところに枯れ木と落ち葉が積まれていた。
あれ…?いつ作ったんだろ…
アタシの疑問をよそに、手際よく落ち葉に火をつけ、肉を焼き始めた。しばらくすると、肉の焼ける香ばしい匂いが漂い始めた。
「さぁ、出来ましたよ」
おぉ…いい匂い…って!アタシが何かする間もなく食事の用意が終わってる!確かに男の料理っ!!て感じだけどさぁ…アタシだってちょっとは女子アピールしたかったよ…
「いらないんですか?」
「…いる。ちょっと複雑な気分になっただけ。気にしないで…」
「…?そうですか」
「うん…いただきます」
「はい、どうぞ」
微妙な気持ちのまま串肉を受け取り、一口。
「えっ!?なにこれおいしい!」
「あはは。ありがとうございます」
「なんで?焼いただけで味付けとかしてないよね?」
「いえ、塩と胡椒と香草を少々」
「アタシずっと見てたけど、そんなことしてなくない?」
「いえ…解体中にやってましたよ」
うわぁ…全然気づかなかった…まぁおいしいし、細かいことはいいかな…
おいしい食べ物を前にして思考放棄をし、舌鼓を打った。しかしほのぼのとした時間もつかの間、森の奥から地面を揺らす様な音が聞こえてきた。
「シン、聞こえる?」
「はい。魔物の足音ですね…しかも結構大きい…強い気配がしますね…」
「大型の魔物かぁ…」
アタシ倒したことあるけど、その時のことよく覚えてないんだよなぁ…
「アタシとシンの二人だけで倒せそう?」
「正直微妙ですね…気配だけで判断すると、ギリギリなんとかなるかもって位ですけど、それだけでの判断は危険ですからね…」
「じゃあ逃げる?」
「いえ。この魔物を放置するのは不味いでしょう。様子を見て対策を立てましょう」
「わかった。行こ」
アタシとシンは手早く後片付けを済ませ、森の奥へと足を進める。魔物もアタシ達に気付いているのか、段々と足音が近付いて来ていた。
「そろそろですね…向こうもこっちに来てますし、一度ここで待ちましょう」
「了解」
そして待つこと数分。ソレは姿を表した。
「大きい…!!」
高さ五メートル位の巨大な陸亀。岩の様な甲羅は所々から煙が出ており、どことなく火山を彷彿とさせた。
「バーントータス…ですか…厄介ですね…一度町に戻りましょう…」
「そうだね…あんなの倒せる気がしないよ…」
お互いに同じ結論になり、息を潜めて町に戻ろうとしたとき、アタシは足下の小枝を踏み、音が鳴る
「ギャアァァァァァ!!」
魔物はこちらに気付き雄叫びを上げたのだった。
第31話を読んで頂き、ホントにありがと!
料理出来る男の子っていいですよね!
かわいい女の子の手料理は古今東西、心にくるものがありますけど、料理男子もぐっと来ますね。
まぁ私が料理出来ないってのもあるかもしれませんが…
ブックマークして頂いてる皆さん、そうでない皆さん、いつもありがとうございます!
次回もお付き合い頂ければと思います!




