第30話
こんにちは!
明日葉晴です!
最近は雨が多いですね。
私の友人に自称晴れ男がいるんですけど、ちゃんと機能してほしいですね。
まぁ私、雨も好きなんで割とどっちでも良かったりするんですけど、出掛ける時に雨は不便ですからね。
さて、本編をどうぞ!
前回のあらすじ
シンを仲間に加え王都を目指すソラ達。道中の話題としてオニと言う種族についての説明の最中、魔物に襲われる。そして、ソラはその戦闘でオニの力を目にして改めて自分とは明らかに違うのだと確信するのだった。
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魔物に襲われるハプニングもあったけど、アタシ達は次の町に着くことが出来た。
「よし。ひとまず町に着けたな!一度ここで休もう!」
「「はい!」」
すんなりと門をくぐり抜け町の中へ。町の大きさはナノ町より少し小さい位だけど、人はそれなり。王都に近付いたからだろう。
「さて改めて言うけど、最初に言った通り宿は各自で取ってくれ。俺はこのグマン町で一旦仕事するから、出発は明後日の昼だ。それまで自由行動で、明後日の昼になったら反対の門で集合な」
「「了解!」」
「んじゃ、解散」
そう言い残し、ロッチさんは荷馬車をひいて大通りの方に消えていった。
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「さて、アタシはまず宿を取るつもりだけど…シンはどうする?」
「そうですね…僕も特に予定はないのでご一緒してもいいですか?」
「いいよー。それじゃ宿取って町でもぶらぶらしようか」
「はい」
ひとまず方針とも言えない行動予定が決まり、アタシ達も歩き出した。
「とりあえず宿だけど…派遣所に行って聞いてみよう」
「派遣所…確か最近国内に導入された制度の施設ですよね?」
「そうそう。アタシ、一応登録してるからそこで仕事できるし、町の簡単な案内くらいしてくれると思う」
「へぇ…結構便利なんですね」
「色々簡易的で、動きが速いのが強みの制度と組織だからね」
アタシが知ってる範囲でハウンドについて説明をしていると、派遣所にまでたどり着いた。この町の派遣所はそこそこ大きな建物で、二階建てのようだ。アタシの村より大きく、立派な建物だった。
「こんにちはー」
中に入ると正面に受付があって壁には掲示板。基本的にはアタシの村と同じ造りだけど、掲示板の反対側にはテーブルが並べられていて、何組かのクループが話し込んでいた。
建物の大きさがあると、打ち合わせスペースが作れるのか…
昼時で、人があまりいない時間帯でも受付には三人のお姉さんが座っている。掲示板の前にも三人ほど悩んだように仕事を探しているし、この町はどうやらハウンドの需要が高いみたいだ。
村とは違って活気があるなぁ…アタシの村だと昼はアタシとティトリさんが雑談するくらいだし…
そんな格差を少しだけ悲しく思いつつ、アタシは受付の方に足を進めた。シンも慣れない雰囲気に興味を持ちながらアタシの後ろについてきた。
「いらっしゃいませ。依頼の発注でしょうか?」
アタシが受付の前まで行くとお姉さんは笑顔を浮かべながら挨拶をしてきた。
まぁアタシの見た目で依頼を受けるとは思わないだろうし、お使いで発注しに来たと思われてるんだろうな…
「いえ、ちょっと宿を探してまして…手ごろな宿屋とかありませんか?」
そう言いつつ、アタシはハウンドの証明書をお姉さんに見せた。
「えっと…お嬢さんがハウンド…なんですか?」
するとお姉さんはアタシの年齢でハウンドなのに疑問を持ったのか、困惑したような表情で聞き返してきた。
「はい。護衛依頼中ですが依頼主との取り決めで宿は自分持ちなので探しているんです」
「そうなんですか…それはお可哀想に…子供だからと理不尽な依頼をしてきたんですね…少々お待ちください!」
アタシが事情を説明すると何を勘違いしたのか、かなり同情した様子でカウンターの下を探り始めた。
「えっとですね…この町だと本当に安いところで銀貨五枚からです。ですが、設備はかなり悪く食事も出ません。無難なところだと銀貨十五枚で食事つきで普通の宿と言ったところですね。事情を察するに予算は相当厳しいと思いますが…どうしますか?」
一体何の事情を察したのかわからないけど、お姉さんは親身になって相談に乗ってくれた。
「アタシはそれなりにあるけど…シンは?」
アタシはこれでも村ではそこそこ働いていたから手持ちはちょっとだけある。それに加えて、お母さんにお金をもらったから、余裕はないけど銀貨十五枚くらいなら一応問題ない範囲だ。
「僕は正直そこまで余裕はないですね…基本的に働いてきたわけではないですし…」
「そっか…じゃあ少しだけ出そうか?ちょっと位なら余裕あるよ?」
「いえっ!それは悪いですよ!僕は野宿で我慢しますから気にしないでください」
いやいや…それは凄い気にするよ…
そう思ったあたりでアタシはいいことを思いついた。
「あ、じゃあシンもハウンドに登録して今日は稼がない?」
「え?僕も登録できるんですか?」
「多分?その辺どうですか?」
「はい。本日登録して仕事を開始することは可能ですよ」
「だって。じゃあそうしようよ」
「んー…確かに後々便利ですし、いいかもしれませんね。お願いできますか?」
「かしこまりました。…ただお二人で稼ぐとしても、宿の分を稼ぐのは魔物の討伐とかでないと…」
シンの登録を快諾してくれたはいいけど、なぜか渋ってしまったお姉さん。
あぁそっか。アタシ達が子供だからか。てか護衛の依頼中って言ったよね?本当に何を勘違いしてるんだろう…
「そこは問題ないです。じゃあシン。登録しなよ」
「はい。お願いします」
「かしこまりました」
そうして書類にいろいろ書き込み手続きを済ませて、正式にシンはハウンドとなった。
「こちらがハウンドの証明書となります。なくした場合、再発行には時間がかかりますのでご注意ください」
証明書は新規はその場で発行出来るけど、紛失した場合、依頼の履歴を本部に照会してから発行するために時間が掛かるらしい。
「わかりました。ありがとうございます」
「では依頼ですがこちらが如何でしょうか?」
そう言って渡されたのが薬草の採取。しめて銀貨二枚。
「あの…それだと銀貨十五枚に届かないような…」
「こちらは常駐依頼なので、希望個数の掛ける分で報酬が増えます」
「と、言っても…」
一回の達成に必要な薬草は二十個。大体二百個で二十枚。宿一泊分だ。二人分だと四百個いる。
「いや、無理でしょ」
「ですが安全で一番割がいいのがこれなので…」
だから、アタシは戦えるって。
「自分で討伐依頼探しますんでいいです。シン、掲示板行こ」
「わかりました。行きましょう」
えっとー…アタシでも受けられる依頼はっと…
「シン。これでいい?」
アタシは一つの依頼を取り、シンに見せた。
「ふむ…スマッシュボアですか…問題ないんじゃないですか?」
「じゃあこれにしよっか。お願いしまーす!」
そう言って再びお姉さんに依頼書を見せると、かなり微妙な顔をした。
「あのー…本当にいいんですか?確かにこれなら稼げますけど…討伐って甘くないんですよ?」
「いや、本当に大丈夫なので」
「はぁ…じゃあ受け付けますけど…危なくなったらちゃんと逃げて下さいね?約束ですよ?」
「わかりましたから、お願いします」
「本当に本当ですよ?ちゃんと帰って来て下さいね?」
そんな感じで、過剰に心配されながらアタシ達は送り出された。
余談だけど、周りのハウンドの人達は半分は心配そうに、半分はニヤニヤしていたのが印象的だった。
心配そうなのはわかるけど、ニヤニヤしてた人達は馬鹿にしてるのかな…?
第30話を読んで頂き、ありがとうございます!
私は冒険の基本は金稼ぎだと思ってます。
RPGとかでも基本的に金に余裕を持ってからストーリーを進めますね。
お金大事。
ブックマークしてくれてる皆様、そうでない皆様、いつもありがとうございます!
また来週もお付き合い頂ければ幸いです。




