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東方幻想腐女録  作者: グラたん
第一章
69/119

第六十三話 D;YourWriteOnline 4

グラたん「第六十三話です!」


 奥の部屋に入るとアンアンが扉を背にしてティアールたちを閉じこめ、警戒しつつもティアールたちはお互い背中合わせになって身構えた。 


「そう身構えなくても変な事はしないって」


 オブレイズはその場に膝を付いて頭を下げた。


「管理者たちよ、頼みがある」


 ティアールは先程の歓声を思い出し、メンタが言ったのだろうと推測する。オブレイズが何かを言う前にティアールは推測して言葉にした。 


「概ねの予想は出来ます。該当、魂の定着を要求するのですね?」


 ティアールたちは人の感情を理解することの出来るAIだ。故に、旦那が生きており妻が死んでいるという状況でYWOに残るという意志があるのであれば必然的に魂をここに残して欲しいと願うだろう、と推測する。


「その通りだ。俺たちも世界の再構築を手伝いたい――彼らのように」


 それはちょっと予想外だったが、『彼ら』が誰のことを言っているのか解るためティアールたちはその場で審議することにした。


「管理者現統括TR-1より、審議。彼らを再構築に参加させることの是非を問う」

「管理者Aより、是。現人数を合わせても9人、再構築には手が足りないと提案する。また彼らの精神は善であることを確定申告する」

「管理者Bより、是。トッププレイヤーの情報は価値があると判断。半年前と比較し、トッププレイヤーの数は少ない。再構築後の対処をするためにも必要」

「管理者Cより、非。対象プレイヤーネーム:オブレイズの死亡が確認されていない。またYWO側より現実的に殺害するのは不可だと申告する」

「管理者Dより、非。再構築にはマスターの許可が必要。マスターが確認できない以上、彼らは不要と判断する」

「AよりDへ、確認は閣下の許可で可能と反論」

「BよりCへ、死亡事案であれば閣下に申告すれば死亡可能と反論」

「CよりAへ、精神善であることは確認したが手が足りないということはないと反論」

「DよりBへ、正論ではあるが他プレイヤー情報でも対処可能と判断」

「BよりDへ、二人が居ればその分サボ――他の事が出来ると判断」

「AよりBへ、その分サボ――その後の言葉の開示を求める」

「BよりAへ、否定。開示の義務無し」

「BよりTR-1へ、可及的速やかに是の肯定を願う」

「CよりBへ、開示を求む」

「DよりBへ、開示できなければ反論不利と見なす」

「AよりBへ、開示を」

「Bより各員、開示了解――サボれるとおもいました」

「AよりTR-1へ、Bの廃棄を提案します」

「CよりTR-1へ、Bの回路に異常性あり。早急に改善されたし」

「DよりTR-1へ、Bの廃棄に賛同します」

「TR-1より各自、問題点はそこではないと判断。Bについては24時間の改善猶予を与えるものとする」

「Bより各員へ、本音:AIだって休みたい」


 ティアールがGMコマンドを操作し、ハチを強制退場させる。


「TR-1より各自、是非を問う」

「Aより各員、是」

「Cより各員、反論要素無し。是」

「DよりTR-1へ、疑問:パルたちは加える?」

「TR-1より各自、保留:閣下より当人の意志を尊重するようにと指示されています。よって現時点では非とする」

「DよりTR-1へ、了解。是」

「TR-1より各自、満場一致の是を受領。対象プレイヤーネーム:オブレイズ、アンアン。これより閣下に申請を行い最終是非と問う――データ送信……完了。しばらくお待ちください」


 全部を理解は出来なかったが、オブレイズたちは申請してくれたことに感謝した。


「ありがとう」

「感謝する」


 ティアールも元の口調に戻って告げた。


「申請が通らなければ同じことです。過度な期待はしないようにしてください」

「それでも、だ。さて! そうと分かれば気合い入れてやるぞ!」

「おう!」


 オブレイズが素材を片手に炉を起動し、アンアンも大金槌を手に金属を作業台に持って行く。

 ティアールは解答までその場から動けないため、エーコ、シィ、ディルメアにパルたちの護衛を頼み、三人は喜び勇んで外へと走っていった。



 次の日、オブレイズたちの件は無事に許可が下り、オブレイズの肉体は無事に死亡し、頭に天使の輪が出現した。


「こんにちはー」

「あ、遂にお迎えが来たんですね。乙です」


 メンタの適当な発言にパルが口を押えた。


「おう、死んだぜ。装備なら出来てるぜ」


 パルを奥の部屋に促し、アイアンが最終調整を済ませる。

  

 

 装備

武器:初期装備の大剣・アヴェルカ

頭:なし

体上:キャメライトアーマー

体上2:若草色の半袖シャツ

腕:牛魔王の革小手

腰:キャメライトフォールド

体下:マンモスラの革スカート

体下2:布の白ショーツ

足:キャメライトブーツ

足2:紅黒スプライトのハイニーソ


装飾品:可愛い赤いリボン

装飾品:復活のブローチ


 高級な鉱石をふんだんに使ったライトアーマーに魔王シリーズの革小手、フォールドは足の動きを阻害しないように柔らかい作りになっており、ハイニーソに守られた絶対領域がメンタの眼を破壊する。また、ブーツも脛と足の甲のみに鉱石を使用し、後は革と兎の毛を付けている。スカートも斬撃耐性、魔法耐性、ブレス耐性の三種類が付与されておりアンアンも満足の出来だ。


「どうかな?」

「グッジョブです……っ」


 戻って来るとメンタとティアールに確認を取り、メンタは親指を立てたまま地に伏せ、ティアールたちも満足気に頷いた。


「似合ってますね」

「良いと思います」

「は、はい、似合ってますよ」

「オホホ、良きかな良きかな」


 それを聞いてパルも頷き、振り返った。


「オブレイズさん、アンアンさん、どうもありがとうございました!」

「おう! こっちも見返り貰ってるからな!」

「破損したらまた来なよ!」


 やけに上機嫌な二人を見てパルも嬉しくなり、いつも以上に笑みを喜びに染めた。


 

 店を出てメンタに連れられて来た場所は人間領の最初の町から近場にある平原。近くにはプレイヤーがいくらか見えるが辺りを散策するだけで何をすることもない。


「到着です!」

「ここ? 何もないけど……」


 パルも一人であれば確実に迷い、クリアなど不可能だっただろう。


「位置的にはこの辺なので大丈夫です」


 メンタは一回拍手を打ってメニュー画面を開き、クエスト画面へと進む。


「今回のクエストは結構エグイ仕掛けしていますからねー」


 そう言いつつメンタは第二回公式イベントの報酬である妖精の羽を手に出し、天高く放った。すると天から妖精が現れ、周りのプレイヤーもメンタたちの方へと視線を向けた。


「お、おい、あれ!」

「クエストが発生したのか!?」


 天空へと向かう条件、それは第二回目のイベントに参加している者のみに与えられるアイテムを使うこと。新参プレイヤーやイベントに参加していないプレイヤーでは手に入らないものの一つである。


「ようこそ同士。また天空へと向かわれますか?」


 妖精に問われ、メンタが頷こうとしたところで様子を見ていたプレイヤーたちが動き、取り囲んだ。ティアールたちも動き、抜剣して構える。


「ま、待ってくれ! あんたたちグランドクエストに挑戦するつもりなのか?」

「そうだよ」


 メンタの代わりにパルが頷き、プレイヤーたちは驚愕する。


「俺たちも連れて行ってくれないか? もう地上には攻略組がいないんだ」

「頼む!」

「この通りだ!」

「何なら所持金全部やるから!」


 土下座や貢ぎを各自が出し、パルは振り返ってメンタを見た。


「どうしよっか?」


 現時点での決定権はメンタにあり、しかしメンタは嘲りの笑みを浮かべて親指を下に向けた。


「ダメデス!」

『何故に!?』


 パルも驚き、ティアールたちも目を見開いた。彼らは前線級の戦力としては申し分ないし頭に天使の輪があったとしても連れていくメリットはある。


「な、なんでだ!?」

「何故かって、決まってます! オレは野郎が嫌いなんです!」

『理不尽だ!』


 流石にその理屈で断るのは難しいだろうとパルは考え、提案する。


「メンタ、連れて行ってあげようよ」

「えー」


 いくら姉の頼みでも嫌なものは嫌なためメンタは吐き捨てて、ティアールは呆れて別の案を彼らに繰り出した。


「なら、妥協案として情報をあげる感じはダメですか?」

「それは別に良いですけど……」


 メンタもそこまで鬼畜ではなく、ただし、と条件を付けた。


「金、全部おいて行きやがれデス!」

「……その情報にもよるな」


 プレイヤーたちの言うことは尤もでありティアールは頷いて情報を開示した。


「天空へ向かうためのキーアイテムはご存知ですよね?」

「まあな。その羽だろ?」

「はい。本来であればイベントの報酬のみでしか手に入らないものですが、実は複数のクエストをこなすことによって入手可能です」


 なにっ、とプレイヤーたちが一斉にざわめく。


「う、裏付けはあるのか?」


 プレイヤーの言葉にティアールはクエスト管理システムから必要な情報をピックアップしてまとめ、可視化して提示した。


「証拠のクエスト報酬画面と関連するクエストのデータです」 


 そこには間違えようもなく『妖精の羽』『特殊クエストのキーアイテム』と表示されておりプレイヤーたちは瞳孔を広げて食いついた。


「どうですか?」


 何人かのプレイヤーは偽造を疑い、看破魔法を画面に向かって使ったが何も起こらず、この場にいた全員が沸き立った。


「俺は買うぜ!」

「これでグランドクエストが進むぞ!」


 プレイヤーたちは多額の金と引き換えにティアールから情報を買い、すぐに転移して消える者、その場に留まって情報の裏付けと全プレイヤーへの共有を図る者に分かれた。

 ある程度して情報はプレイヤーたちに行き渡り、ティアールは振り返ってブイサインを作って見せた。


「さすがはティアールだね!」


 中でもパルは喜んでティアールに抱き着くがメンタたちは少し離れて会議する。


「……あれって、悪徳商法ですよね?」

「詐欺?」

「いや別に詐称しているわけでも実益が無くもないぜ?」

「わ、私たちがクリアしたら……情報の意味、ありません」


 その会話はティアールにも聞こえており、パルを抱き留めつつも号令した。


「行きましょうか」



 天空。かつての第二回公式イベントにおいては多大な人気を誇り、空を飛ぶためだけにログインするものも多くいたと言われる。また、イベントの最後に起きたイレギュラーレイドボス、五大龍王の一角との戦いでは運営の総意によりカーリュ・レミテスが参戦したと言われている。

 この時カーリュ・レミテスが残した遺産は二つ。一つは五大龍王の撃破が可能ということ。一つはサーバーに一つしかない武装の使用。

 これによってしばらくは五大龍王に挑む者が増え、儚く散っていった。そしてサーバーに一つしかない武装を巡っての冒険や攻略が増え、新たなクエストの出現も多発した。

 ――正確にはもう一つあるが、これはとあるプレイヤーたちの知られざる物語。    

 


 話は戻って天空の浮遊大陸。


「うわぁ! 高い!」


 妖精に連れられ、雲の上に足を付けたパルは眼下を見て声を上げた。


「広い……」


 そこから見えるのは先程までいた平原と少し離れた場所には人間領の王都と城。どこまでも続くような地平線の手前に見えるのは山岳地帯や海。視線を移せば中央大陸さえも見え、雲海が広がっている。


「これが、YWO……!」


 とてもゲームとは思えない景色にパルは感動し、メンタもかつてを思い出していく。

 妖精も空気を読み、少ししてからパルたちを浮遊大陸へと案内する。


「こちらです」 


 妖精の先導に従って歩いていく先にあるのは王都アルーウン。城下町は妖精が多いがよく見れば人間や獣人、エルフなどの種族もいる。言わずもがな、攻略組のプレイヤーたちだ。


「良い匂いがするね~」


 城下町を歩いていると焼けたパンケーキの香りや露店の飲食物の匂いが漂ってきて不思議とお腹が空いてくる。

 くぅ~とお腹が鳴り、パルはお腹を押さえた。


「先に謁見をしてからですよ」

「わ、わかってるよぅ」


 メンタに揶揄われ、パルは少し顔を赤くして微笑み、ティアールたちもつられて笑った。


「羽、寄越せ、デス!」

「あ、こっちのは良いんでボクたちの分だけお願いできますか?」

「う、うむ」


 謁見場にやってきたパルたちは王オベロンから妖精の羽を承り、無礼を働いたメンタは牢屋に入れられかけてNPCを切り殺しかけて――と色々あったが、無事また城下町へと戻って来ていた。


「全くメンタは……」


 パルも少々呆れつつ、メンタは特に悪びれも無く歩いていた。


「そういえば攻略に向けてパル姉の装備を何とかしなければいけませんね」


 ふと、メンタが呟いてパルの大剣を見て、何故かティアールたちは揃って視線を逸らした。あまりにもわざとらしいが、メンタは敢えてスルーした。


「そうだね。いつまでも初期装備のままじゃ戦えないからね」


 否、とメンタは思う。ただの初期装備ではラック値が高くともクリティカルを連発しようとも絶対であるレベルの差を超えることは難しい。

 そう考えつつも武器屋でパルの装備を見繕い、良さげな大剣を購入しようとする。


「これならパル姉でも使えそうですね」


 メンタが選んだのは大剣を限界まで細身にした武器だ。


「うん」


 パルは武器を試着しようとして――止まる。


「あれ? 装備不可って書いてある……」

「……ティアールさん」


 パルの疑問とメンタの半眼にティアール以外の奴等は反応せず、見捨てた。


「は、はい? 何でしょうか?」 


 ティアールは内心で怨みつつも答えた。


「装備出来ないみたいなんだけど、どうしよう」

「それは仕方ありませんね。何せそれは魔剣アヴェルカなのですから」

「アヴェルカ?」


 装備欄を確認すると確かにアヴェルカと書いてある。


「……うわ」


 メンタが遂に白目でティアールを見た。


「メンタは何か知っているの?」

「はい。初期古参兵であるオレから言わせて貰いますと――」


 と、そこで語る内容があまりにも危険なため、メンタは辺りを視認した。


「当時、運営の不手際で五大龍王がイベントボスとして配置され、特別措置としてカーリュ・レミテスが参加した際に用いた魔剣、だよね?」


 時既に遅く、高レベルと思われる装備で身を固めた一組の男女がそれを告げてメンタは空中三回転して華麗に地面にOUZを決めた。 


「そうなんだ」

「もしかして中途参加者の人?」


 今度は少年の方がパルに話しかけてパルは頷いた。


「うん」

「それならちょっと場所を変えようか。その時の出来事も教えてあげられるし」


 その問いにパルはティアールたちに同意を求めようとして、彼女たちの姿がどこにもないのを確認して戸惑うが、結局頷いた。


「じゃあ、お願いしようかな。ボクはパル。こっちはメンタだよ」


 パルが自分とメンタを指差し、彼らも自己紹介した。


「俺はロージン。こっちがコノミだ」

「よろしくね、パル」

「こちらこそ!」


 パルとコノミが握手し、ロージンは未だ落ち込んでいるメンタに手を差し伸べるが、メンタは素早く起き上がってロージンの重鎧を掴んで無理矢理肩を組んだ。その眼は完全に見開かれ、喉元には魔短剣グラディウスが突き付けられていた。


「パル姉に変なこと吹き込んだり手ェ繋いだり勝手にパーティー組んだら許しませ――」

「あ、ゴメン。もう組んじゃったんだけどメンタ嫌だった?」


 そのパルの言葉にメンタの体は空気の抜けた風船の如く、力なく地面に横たわった。



 近くにある見晴らしの良い喫茶店にやってきた四人は紅茶とケーキを注文し、YWOがまだデスゲームになっていなかった時のことを語り出した。     


「あの時はまだレベルもそんなに高くなくて、でもやっぱり人間誰でも一度は空を飛びたいと思うでしょ?」


 コノミがまだ初心者のレベルを抜け出していないのに、この浮遊大陸へと来たところから会話は始まった。


「あれは酷かったよな……。いくら運営がプレイヤー全員に第二回公式イベントのアイテムを配布したからって俺も無理矢理連れていかれて……」


 ロージンが思い出すのはまだYWOを始めて間もない頃。いくらYWOの肉体的適正が高くて他のプレイヤーよりも強敵を多く倒せていたとしても、最前線プレイヤーや前線で戦うプレイヤーたちに交じって攻略していくのは無理があった。

 特に初めて実装されたフライトシステムには大変苦戦させられて、当時のイベントエネミーだったハーピーに何度も甚振られた記憶がある。

 そして何よりも一度関われば絶対に忘れられないインパクトのある四人組と出会ってしまったあの日の事。


「そんな時だったかしら。この町の闘技場を使ったプレイヤー主催のイベントが開催されたの。内容はPvPだったわね」

「一戦目から最前線プレイヤーと当たった時は泣けた」


 しみじみと語る最中、パルだけはワクワクしながら聞き、近くでケーキを爆食いしているティアールたちは聞き耳を立てながら、メンタは遠い昔のような視線で聞いていた。


「でもロージンさんたちは勝ってましたよね」


 無論、古参兵を自称するだけのことはあり、メンタもその試合を知っていた。


「あ、見てくれていたんだ」

「はい。……おかげさまで破産しかけしましたけど」


 当時はトトカルチョが行われる規模のイベントでありメンタはトッププレイヤー兼友人の一人であるオブレイズに一点張りでかけていた。が、その少し後にYWOプレイヤーなら誰もが知っている最強廃人集団グランドフィニッシャーと呼ばれたプレイヤーたちが参加することを知り、急いでカユウというプレイヤーにもかけた。

 その時の対人戦方法は二対二であったため、決勝に進むのはカユウ&アザゼル、セイク&ナイト、オブレイズ&ソウベン、レジャー&ランパのいずれかであるとメンタの、ひいては掲示板では予想されていた。

 メンタは目の前にいる二人を良く知っている。


「……ね、コノミさん、ロージンさん」


 非常に恨めしそうな視線で彼らを見て、二人は苦笑いする。


「い、いやぁ……戦うからには勝ちたかったし」

「えへへ」


 初戦でオブレイズたちとぶつかり、誰もが『虐め』と称した戦いの末にこの二人は勝ち残っていた。その次も、次も勝ち進んでいた。しかし準決勝でナイトたちと当たり、流石に廃人共には勝てず敗退した。

 誰もが予想しなかった事態に赤字になる輩が多数出て、最終的には何故か運営側が赤字になるということが起きていた。その真相を二人は知っているが口には出さなかった。


「ということは、二人ともかなり強いんだね」


 パルの結論に二人は照れつつも本題を切り出した。


「まあね。それにパルさんたちもグランドクエストの攻略を狙ってここに来たんでしょ?」

「うん。ボクたちの他にも五人いるけどね」


 不意にロージンの視線がティアールたちの方に向き、五人は動きを止めた。

 少しして視線をパルに戻して告げた。


「彼女たち?」

「うん」


 ロージンの率直な問いにパルも頷き、ティアールたちが盛大にこけた。

 その様子にコノミは思わず噴き出した。


「うくく……ご、ごめんね」

「だ、大丈夫?」


 コノミがお腹を押さえて笑い、ロージンも微笑みながら続けた。


「そこで本題なんだけど、パルさん、メンタさん。俺たちにも脱出を手伝わせて欲しい」


 その向上句にメンタの視線が一気に険しくなり、少し思案するような顔をしてから立ち上がった。


「ティアールさんたち、もうこっち来て良いですよ」


 意外にもメンタは傍で経過を見守っていたティアールたちを呼び、彼女たちは少し戸惑いながらもこっちに寄って来た。


「……メンタさんの今までの傾向なら絶対に断ると思っていたのですが」

「いえ、コノミさんたちの実力は知っていますし、これから話すことも……多分ですけど二度手間になりそうだったので」


 メンタの良く分からない言葉にパルは首を傾げた。


※ネタです。お付き合いください。


――――――――

 仲間は散り散りになり、一人、夜道を進む。月明りに照らされて彼の地を目指す。

 辿り着いたのは暴食に支配された飽食の世界。そこでは少女たちが死闘を続けていた。

妖夢「手伝ってください!」

藍「これでっ!」

早苗「私、私もう耐えられない!」

パル「諦めちゃダメだよ!」

咲夜「次の食料急いで!」

お空「つーらーい!」

お燐「馬車馬にゃー!」

幽々子「ガツガツガツガツムシャムシャムシャムシャ」


 飽くなき戦いに終止符を――。


メンタ「次回、Fight・Food・Order。爆食給仕戦線ハクギョクロウ」 

グラたん「大変そうですね」

メンタ「これ後何回やるんですか?」

グラたん「次回ラストです!」

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