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妖精さんとの出会い

皆様、お久しぶりにございます!!やっと、更新出来ました。どうぞ、今回も楽しんでいってください!!



 今宵、ガスティアス帝国での広間では、皆、誰もが普段と変わらぬ夜会を楽しんでいた。男達は酒を酌み交わし、女性達はおしゃべりに夢中になる。そんな中、会場の門番から、1組の男女の名が響くと、人々はピタっと静まり返り、自然と皆の視線が扉へと向けられる。

 そんな空気をモノともせず、悠然と歩く1組の男女は、普段と変わらぬ表情で受け流し、会場へと足を踏み入れた。やがて、人々は2人を横目に顔を突き合わせて囁き始める。








「…まぁ、今日の夜会にシエナルド様がおいでになるなんて。仕事以外ではこのような場にはあまりいらっしゃらない方ですのに……」


「私たち、今夜はなんて運がいいのでしょう。それにしても、はぁ~///シエナルド様は本当いつ見てもお綺麗でいらっしゃるわ。ついつい見惚れてしまって、他の殿方が霞んでしまうほど…」


「本当ですわね~。今日も黒の正装が一段と銀の御髪と赤紫の瞳に映えてらして、もう、ワタクシ堪りませんわっ///」


「シエナルド様は見目も麗しく、地位も名誉も申し分ない殿方ですもの。世の女性達の憧れの的。一夜だけでもという女性は後を絶ちませんわ」


「……そんな誰もが羨むシエナルド様の隣に、何故――「「「「アルメリア嬢がい(るんですの)ますの?!」」」」」








「………(ですよね~(汗)私も何で、こんな処(団長さんの隣)に居るんでしょうねぇ~。むしろコッチが聞きたいですよ、ホント)」



 つい先程会場入りしてから、四方からの痛い(特に女性からの)視線を受けながら、只今貴族同士との挨拶巡り。

 と言っても、団長さんも私もそれなりの身分の為、その辺に立っているだけで、大半の貴族たちは自ら寄って来て、軽い挨拶を交わしていく。

 それと同時に、連れ添われた女性達が、さり気無く私と団長さんとの関係を聞き出そうとしたり、団長さんに気付かれない程度に(嫉妬で)軽く睨まれたりなんかもして、もうすでに私のHPはゼロに等しい。


 普段なら観察対象である女性達を横目に、新たなる小説のネタ&活力(主に癒しとして)になるにも関わらず、このように、会うたびに女性からの悪意の視線を貰うと、居た堪れない気持ちと、『乙女からの嫉妬』=『(邪魔者は)嫌われる』の公式により、精神的にズタボロなのだ。

 そんなこんなで、会場に来てからまだ30分も経っていないこの現状において、既に限界が来ていた。


 ……私、帰っちゃダメですか?ねぇ、ダメですか?あー、はい。ダメですよね。今、物凄くアンナやリリーに会いたいです。あはははは←(現実逃避)


 ――はぁ


 団長さんが軽く挨拶を交わしているすぐ後ろで、小さくため息を吐いていると、丁度話が終わったのか、此方に気付いて、何故か人を避けるように壁際へと誘導させられる。そしてすぐそばの壁際へと辿り着くと、軽く顔を覗き込まれ、憮然と、しかし少し此方を窺うように声をかけられた。


「疲れたか?」

「……え」


「サラ殿はあまりこう言った場には出ないと聞いたのでな。久々の夜会で疲れたのではないか?」

「……いえ、大丈夫ですわ。挨拶もあと少しですし、お気を使わせてしまったようで、申し訳ありません」


「…いや、それならいいのだが」


 シエナルドに気を使われたサラは先程のため息が聞こえたのか。と、暫し動揺しながら、それでも表情はにこやかに無難な答えで返す。相手もさして気にしていないのか、すぐに会場へと視線を戻すと、そのまま王族席へと視線を移した。


「最後になってしまったが、今回の夜会では隣国の同盟国でもあるコルネティア国のココット第一王女が使者として来られている。これさえ終われば、この後ひと段落つけられるだろう」


「そうですわね」


 確かに、この挨拶さえ済めば、ある程度の男女はそれぞれの友人知人と共に、自由にその場を楽しむだけになるので、幾分気が楽だ。このままシエナルドと行動を共にするのはサラの精神上、全く以てよろしくない。さっさと終わらせて、一人気ままにベランダにでも行ってサボりたい……


 そんな事をつらつらと考えていると、再びシエナルドから有無を言わさず、腕をとられ、賓客席へと向かわされる。

 

「…では、行くとしよう」


 そうやってシエナルドに連れられ、やがて近づいてくる距離に見えたのは、私と同じく御年15歳なったばかりの、ふんわり柔らかな雰囲気を醸し出す可愛らしい女の子の姿だ。

 薄桃色のドレスにレースがふんだんに使われた派手でもなく、地味でもないデザイン。しかし、一目で高級品だと分かるドレス。

 少し色素の薄い緩くウェーブのかかった栗毛色をアップにした姿は、正に『可憐』と言った言葉が似合うだろう。瞳も髪と同じ色彩を持ちながら、少々たれ目ではあるがクリックリッとした大きな瞳で、周りを興味深そうに眺めている。その様はまるで、小動物を想わせるような風貌である。








 そんな可愛らしい王女の姿を目にいれながら、シエナルドとサラは、賓客席へと更に近づいていく。徐々に縮まる距離に、やがて相手も此方に気付いたのか、軽く目を見開くと、次の瞬間にはまるで花が綻んだかのように笑顔を向けられた。正に花が今開いたかのような笑顔である。




 それを真正面から見せられたサラは、というと――




 ピッシッ



 固まった。そして、次の瞬間――





 爆発した。





(ちょっ?!めっっっちゃ、かわぇええぇええ!!え?!なに!?今、凄い周りにピンクのお花たちが見えたよ?!←(興奮)つか、これはヤバい……妖精がおる。…小さくて可愛わいらしい、妖精しゃんが………まさに、ファンタジーやぁああぁあ!!←(意味不明&壊&サラが居る時点で、既にファンタジー)

 やばっ、今度の作品は王女×騎士とかどうよ?!―いや、これじゃあ、あまりに無難すぎて面白味に欠けるか?いっそ、王女×傭兵とかでもいいかなぁ~。出会いは王道に、人気のない処で馬車が襲われるシーンで!!←(最早職業病)――くそっ!!今日はインスピレーションが半端ないわっ、今すぐ帰って執筆してぇぇ!!それが、ダメならいっそ、誰か私に今すぐメモ用紙とペンをくれ!!

 ――流石は隣国の王女様。その笑顔たるは、何たる破壊力!!恐るべし!!←(意味不明 part2))





 手が付けられない程、どうしようもない興奮状態へと陥った、サラ。

 何故なら、隣の団長さんの御蔭で、女性達からの嫉妬の視線に非常に悲しい想いをしたサラの、積りに積もった精神的ダメージを一気に癒すが如く、可憐な王女様の頬笑み1つで、HPの回復ボルテージはウナギ登りなのである。


 表使用で、上品に微笑んでいた顔も此の時ばかりは崩れ、サラの周りには小さなお花が幾つも飛び、癒されるように微笑でいたのである。


 そんなサラを隣の団長さんがじっと静かに見つめながら、やがて目を細め、何やら考え込んでいる事に、此の時のサラは当然のごとく、気付かないのであった。













ちょっwサラさんが壊れた!!


……シエナルドさん、また何か考えてるよ?!

こわいよぉ~プルプル((( ゜д゜;)))プルプル

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