17音*.♪❀♪*゜ 神様と学園生活!?
入学式が終わり、みんなで教室に戻る途中。
ダイヤモンドクラスの入り口に、人だかりができていた。
「人が沢山……なんだろう?」
「みんな、女の子だね」
「入れるかしら……」
「とりあえず行ってみよ!」
マイナ、ツムギ、アマネ、ココイの四人は顔を見合わせ、近づいてみる。
すると、女子生徒たちが黄色い悲鳴をあげていた。
『キャー!!!あの子、かっこいい!!!!』
『見たことない子だわ……!あちらも美しいわね』
『このクラス、イケメンが沢山で羨ましいっ!!!かわいい男の子までいるなんて!!私もこのクラスに入りたかったぁぁぁぁぁ!!!!』
『はぁ……目の保養、麗しいわ〜!!!!』
『キャ〜!!!!名前なんて言うのかしら!!!!!』
『私、知ってるわ!!あの顔、人間のテレビで観たことあるっ!』
『そうよ!スイ様たちと対を成す、白の王者CROWNよ!!!!』
『私も聞いたことあるわ!!』
『アイドル界の黒の王者ROYAL♛︎MOONと、白の王者CROWN!!!!』
どうやらこのクラスの男子生徒を見に、上級生や他のクラスからきた生徒たちが、騒いでいるようだ。
その合間を縫って教室に入った瞬間、マイナは固まる。
女子生徒に囲まれたその輪の中心にいるのは、ユウとヨウ、ツヅリとネオ、そしてシオンとトワに、イマリとセンリだった。
「どうしてここに……」
あまりの驚きに放心していると、後ろからアマネとココイに続いて、ツムギも教室へと辿り着く。
「いやー通るのに、おしくらまんじゅう状態だった!」
「本当に……まるでライブ会場ね」
ココイとアマネは、乱れた制服を直す。
「でも、三人とも上手に通ってたよね!マイナは隙間を縫って、可憐に人をかわしていたし。ココイは運動神経の良さを活かして途中、飛び越えて着地。アマネは人と人との間を、バウンドして進んで行って……よくあれで、ココイよりも早く着けたね」
ツムギが息を整えながらそう言うと、アマネは静かに淡々と応える。
「流れに身を任した方が早い時もあるのよ。多分」
最後の一文だけ、とびきり良い笑顔を浮かべて。
ユウがマイナに気づいたのか視線が合った瞬間、にこやかに手を振る。
その途端──── 一斉に女子生徒の目が一つの場所に集中した。
「っ……」
(私……幻覚魔法にかかってないよね?)
『大丈夫!ちゃんと現実よ』
疑心暗鬼に陥りそうな中、フィーネがそう囁く。
その言葉に安心していると、ユウが近づいてくるのが見えた。
「おーい、マイナ?どうしたの?さっきから固まって……」
「ココイ……。私、夢を見てるみたい……ユウのそっくりさんが、見えるの……」
「そっくりさん?」
「今、こっちに歩いてきてる……ユウが」
「「「えっ!?」」」
マイナの言葉に三人は、目を見開く。
言葉通り三人にも、ユウの姿が見えたからだ。
「あれ?あれれ?白昼夢かな?なんかツヅリとネオの姿も見える……」
「それなら……幻覚魔法の方が可能性あるんじゃあ……みんな見えてるし……?」
「ありえるわね……気づかないうちに、魔法にかかったのかもしれないわ」
ココイは目を擦り、ツムギは幻覚を解こうと解除魔法を試みる。アマネにいたっては自分の頬をつねって、物理的に確かめていた。
とりあえず、マイナはふわりと微笑む。
目の前まできた、ユウも柔らかな笑みを浮かべた。
「私もその可能性を考えていたんだけど、間違いなく本人みたい……」
「間違いなく正真正銘、本人だよ?」
ユウはマイナの手を取り引き寄せると、腰を抱く。
そして、繋いだ手の甲にキスをした。
「これから三年間、よろしくね!」
笑みを深めた輝かんばかりの美しい表情に、四人は声にならない声を上げる────。
。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。
「はぁ……ボクたちはなんて罪な男なんだ。乙女の心を掴んで離さないとはっ!」
ナヴィリオンは長い髪を掻き上げ靡かせると、目尻から一粒の涙を零した。
「いや〜。僕たちじゃなくて、どちらかというと……あの子たちでしょ。ね、レヴィ」
シグフォードは窓辺から見える、銀髪の少年に視線を移す。
「……どうでもいい」
「え〜、つれなーい」
シグフォードはレヴィウスの頬をつつくが、レヴィウスは気にせず本のページをめくる。
「なに?ありえない。ボクたちが学生時代の時は、いつも青春の頂点に君臨していたではないかっ!いや、待てよ……やっぱり髪の色が白くなってしまったのが、原因なのかも知れない。白いボクも美しいが、本来のホワイトラベンダーには、負ける。……ふむ。うら若き乙女には、白いボクの魅力が少々、分からないのかも知れないね!!」
「でも結局、両方とも白っぽいよね〜」
「よし!明日、もとに戻そう」
「認識阻害かけてるから、もとに戻しても忘れられるよ〜。ていうか提案したのは、ナヴィーだよね?」
ナヴィリオンの発言に、シグフォードは軽いツッコミをいれながら、優雅に紅茶を口に運ぶ。
「人間を受け入れ、ハンターも受け入れ、神さえも受け入れた……吉と出るか凶と出るか。どちらだろうね……?」
カーテンの影に寄りかかるも、陽の光がシグフォードを照らす。目を細めながらも、その場所からは動かなかった。
「答えなど一つしかないよ。箱を開けてみないことには、結果など分かりはしない。昔からそうだろう?」
「違いない……」
ナヴィリオンの言葉に、シグフォードは小さく微笑んだ。
──── ざぁと風が吹き荒れ、赤と桜色の花びらが舞い上がる。
桜と薔薇が咲き誇る庭園の中、マイナは銀のブレスレットを見せた。
二連のブレスレットには、宝石のついた四つ葉のクローバーの留め具が使用されていて可愛らしい。
だが二連目についているチャームには、ルクスと同じ、ある組織のモチーフが揺れていた。
「探し物はこれかな?ハンターさん。それとも……今は、ガーディアンと呼んだ方がいいのかな?」
太陽が半分雲で覆われ、光と影ができる。
天庭協会のシンボル、太陽の十字架が鈍く光っていた────。




