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V[M]星屑の漂流者~自世界転生で仲間達を守り抜く~  作者: くろめ
帰ってこない大人たちと、見知らぬ少年たち
37/40

★☆

 とある世界の一室。別段何があるという訳でもない、つまらなく普通な世界。

 ここに二人の少女が居た。

 一人はまるで死んでいるかのように眠り、そしてもう一人は椅子に座り、それをただ見つめるだけ。


 見つめる少女の髪は金色だ。表情は常に変わらず無機質で、良く見れば、背中からは透けた羽のようなものが生えている。例えるなら、妖精とでも言うべきなのだろう。

 対して眠っている少女は黒髪で、外見だけならば大きな特徴があるという訳では無い。


 置時計の針の音すら聞こえぬ程に、静寂に溢れたその空間。


 少女は何故眠り、そして何故、妖精はそれを見つめているのか。


「鍵となる者……それは、白衣の少年……」


 妖精の発する言葉は意味不明であった。


 その止まったような時の中で、ただ妖精が何かを呟くだけ。


 それだけの空間。


 たった、それだけ。

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