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取り敢えず、魔法少女の姿で待つこと暫し。救急車がやって来て全裸で横たわる人物を回収していった。どうやら、この救急車の職員は自衛官のようで、
「──任務、ご苦労。」
と、去り際にそう言ったのだった。
「初任務、成功おめでとう! 蒼!」
「……ま、こんなもんかな……」
私は変身を解きつつ、帰路につく。ユミアもいつの間にやら、小動物に戻り、私の足下をウロチョロ。
家に帰り、部屋にこもる。
「そういえば、明日から学校か……」
「そうだね。頑張りなよ。」
「なにを頑張るのよ?」
クッションに埋もれ、ユミアと言葉を交わす。今日はいろいろとあった。魔法少女になって、イキナリの初任務。
「いろいろだよ!」
まったく、小動物はホントお気楽だ。
「──いってきます」
「いってらっしゃい!」
ユミアに見送られ、私は学校に向かう。さて、今日から中学二年の一学期。
学校に到着すると、二年の教室へ。どうやら、席は決まっておらず皆はテキトーに座っていた。私も、適当に後方に座ると、チャイムが鳴る。
「──はい、皆さん、初めまして。私は東雲 星空。一年間、皆さんの担任になります。宜しく!」
担任の挨拶。そして、
「さて、はじめに皆さんにお伝えしたいことがあります。なんと、この教室に転校生がきました!」
そう言うと、担任は「入ってきて」と廊下にいた転校生を招き入れた。廊下から入ってきた人物は澄まし顔で、黒板に自らの名前を書き記すと、
「黒羽 玄菜です。よろしく、お願いします」
そう言って、頭を下げた。
私は転校生に興味ないので、欠伸を噛み殺し、窓の外を見詰める。すると、
「──よろしく、お願いしますね。緑山さん」
呼ばれて、振り向けば其処には黒羽 玄菜。なんと、私に声を掛けてきた。しかも、隣の席とは。
お姉ちゃんの“兄殺しの事件”から、まだまだ日が浅いので周囲は私に対して腫れ物扱いなのだが。この黒羽はいったい何の魂胆があるのだろうか?
「……ええ、よろしく」
ま、取り敢えず、挨拶だけは返しておく。




